そうして蓄積してきたデータが、 インターネット・アカデミーのカリキュラムにも反映されているんですね。
はい。
前回も出てきましたが、プロジェクトで扱った案件のデータは、 すべて残すようにフローができています。 サイトマップ、議事録、企画書など、 制作の進行上必要な書面もすべて残しており、 それらのデータもそのままノウハウごとスクールに提供しています。
そのままって、とても思い切ってますよね。
そうですね。 普通、制作会社のノウハウなんて、 内部に入らないと得られませんから。
毎週、IBJのグループ企業内でミーティングを行い、それぞれの企業で行っている業務や企画の還元、 情報共有もしています。
ウェブスタッフからは企業が求めている人材の情報、ブルー・バンブーからは制作会社が利用しているトレンドの技術、そういったノウハウを凝縮してカリキュラムに 反映してもらっているんです。
そうして、インターネット・アカデミーに情報提供をすることで、ブルー・バンブーにとってどんなメリットがあるんでしょうか?
実は、ブルー・バンブーのディレクター陣の8割は インターネット・アカデミーの卒業生なんです。
制作会社はどこも人材採用に苦労しています。
なぜなら、インターネットは普及しているのに、 技術面がしっかりしている人がなかなかいないのです。
技術がしっかりしているというのは、 ただグラフィックソフトが使えるというレベルではありません。
ツールの種類を知ってても、 それをどんなときにどう使うのか、どの機能と組み合わせるとどんな効果を発揮するのか、そういった発想力、応用力がなければ意味がないのです。
実践で活かせる知識でなければ意味がないですからね。
そう。Webサイトを作るために必須の言語であるHTMLだって、知っている、読めるという人は山ほどいる。
でも、 Yahoo!やGoogleで検索されたときに上位にヒットさせるように作ろうとか、ユーザーの使い勝手を考慮するとか、 そういったことを考えた上でHTMLという言語を使える人って、残念ながらなかなかいないんです。
けれど、 こちらが欲しいと思っている人材を育成するための内容がインターネット・アカデミーのカリキュラムになっているので、 採用に困らないのです。
現場の知識が、学校で学べるのは画期的ですね。
現場で使える知識があれば、採用後に再教育をする必要もないですからね。
Webのスキル以外には、どんなスキルを持った人材を求めていますか?
クライアントが何に悩んでいるのか、 どんな課題を抱えているのかを 深く理解するためのコミュニケーション力。 そして、 数字を扱う力があると良いですね。
アクセス数などの数値測定、 スケジュール管理など、 業務上数字を扱い、 それを元に判断する力が必要になります。
デザインでも、 100時間もかければ誰だって良いものを作ることはできるかもしれない。
でも、 目的や区切られた時間の中で 求められた仕事をこなすことができる人が 重宝されるべき人材なんです。
利益を生み出すクリエイティブ力、ということでしょうか。
ブルー・バンブーでは、 入社後早いうちからどんどん仕事を任せていきます。
制作はもちろん、 クライアントとのやり取りから交渉、 外注を使ったディレクションまで、さまざまです。
それは、 クライアントと直接コミュニケーションをとる中で、自らニーズを掴めるようになってほしいからです。
結局クライアントのニーズを見出すには、 それだけの専門的知識と経験からくる観察眼、そして最終的にはそのニーズを実現するための技術力が欠かせないのです。
この両方が備わっている人材が、 我々ブルー・バンブーが求めている人材であり、Web業界が必要としている人材でもあると言えます。
だから、ノウハウを蓄積し、インターネット・アカデミーのカリキュラムに還元をしているのですね。
現場で培ったノウハウから、 また別の人材が育つ。
そのサイクルはWeb業界にとってかけがえのないものであると信じています。
なるほど。 本日は、誠にありがとうございました。
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