【社員教育】プログラミング研修を効果的に実施するポイント
最近はIT企業、非IT企業に関わりなく、企業研修にプログラミングを取り入れるケースが増えています。しかし、プログラミング研修を実施しても「社員のプログラミングへの苦手意識を払しょくできなかった」「基本が身に付いておらず、結局OJTで一から教えなければならなかった」ということも少なくありません。
社員教育にプログラミング研修を取り入れるのであれば、効果的な研修方法を考えていく必要があります。そこで今回は、社員教育の一環としてプログラミング研修を効果的に実施するポイントについてご紹介します。
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目次
プログラミング研修について
プログラミング研修の目的
企業にとってプログラミング研修を行う目的はさまざまですが、主な目的としてはエンジニア育成とITスキルの向上が挙げられます。
エンジニア育成
高い専門性が求められるエンジニアは、プログラミング言語に習熟しておく必要があるため、研修を受講することが一般的です。新入社員に対して一切研修を行わず、独学とOJTでエンジニアを育成しようとする企業もありますが、プログラミング言語の知識を持たずに現場に入るよりも、研修を受けた上で業務に取り組んだ方が早く一人前に成長することができます。
プログラミング作業をアウトソーシングする場合も、プログラミングを理解していなければ適切な指示を与えることはできません。最近では「期待するコスト削減効果が得られない」「社内でスピーディーに開発したい」などの理由で、アウトソーシングから内製(インソーシング)に切り替える動きがあり、エンジニアにとってプログラミングを習得することは急務と言えます。
ITスキルの向上
ITスキルはエンジニア以外の社員にも求められるスキルです。例えばIT企業の営業職であれば、自社の製品やサービスの知識と併せて、IT全般の知識が頭に入っていなければ、商談を成功に導くことは難しいでしょう。カスタマーサービスを担当している社員もITスキルが身に付いていなければ、お客さまからの問い合わせに適切に対応することは困難です。営業職やカスタマーサービス担当者も含めて、ITスキルの土台となるプログラミングの基礎を一度学んでおくことが重要です。
プログラミング研修の対象
エンジニアはもちろん、プログラミングに触れる機会に乏しい内定者や新卒者、エンジニアではないもののIT部門とのやり取りが多い社員、知見を広げるためにプログラミングについて学びたい社員など、あらゆる職種・階層の社員がプログラミング研修の対象になります。現時点でITとの関わりを持たない社員であっても、今後ITとの接点が生まれる可能性があるため、希望者は自由に研修に参加できるようにすると良いでしょう。
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研修の実施方法
プログラミング研修は、プログラミングの知識と技術を持つ自社社員が講師を務める場合と、IT専門の教育機関など外部機関の講師を招く場合の2つに分類することができ、それぞれメリットとデメリットがあります。
自社の社員が講師を務める
メリット
自社の社員が講師を務める場合のメリットの1つは、コストを抑えられることです。自社の社員を使っているため、基本的に追加的なコストは発生しません。特別手当てを講師担当の社員に渡す場合もありますが、その金額はさほどでもないでしょう。
もう1つのメリットは、自社の社員が研修を企画するため、自社のニーズや実情にマッチした研修を実施できる点です。また、研修内容にエンジニアの業務経験を反映させてデザインできることも魅力です。
デメリット
自社の社員が講師を務める場合、講師役の社員や研修の企画担当者の負担が大きくなってしまうことが1つ目のデメリットです。社員は通常の業務をこなしながらプログラミング研修の構成や内容の決定、必要であれば資料作成なども行わなくてはいけません。研修や研修の準備に時間をかけ過ぎると通常の業務に影響が出てしまいますが、ある程度時間をかけなければ効果的な研修を実施することは難しくなります。そのため、研修のクオリティーはどうしても妥協せざるを得ないのが実情です。
2つ目のデメリットは、自社のニーズや課題の洗い出しに時間や手間がかかることです。同じエンジニアでも業務でプログラミングを行う社員もいれば、プログラミングに触れる機会がまったくない社員もいるでしょう。社員によってプログラミングとの関わり方は異なり、自社のニーズや課題を正確に見極めることは容易ではありません。
3つ目のデメリットは、研修担当者の知識に偏りがあれば、教えられる内容が限られてしまうことです。エンジニアは業務を通じて経験を積み、技術に習熟していきますが、同じ技術でも十分に理解している分野と理解が不十分な分野があることが一般的です。したがって、技術を体系的に教えることを目的としている場合、自社エンジニアの社員講師は目的を満たさない場合があります。
IT専門の教育機関を利用する
メリット
IT専門の教育機関を利用するメリットとしてまず挙げられるのは、研修の準備の手間や時間を省くことができることです。IT専門の教育機関は研修を希望する会社に対してヒアリングを実施し、研修プログラムの内容を決定します。事前準備は外部機関が行うため、教育担当の社員は通常通り業務を進めることができます。
2つ目のメリットは、自社のニーズや課題の洗い出しをサポートしてくれる点です。自社の社員が講師を務める場合のデメリットとして、自社のニーズや課題を出す作業に手間がかかってしまう点を紹介しましたが、外部機関に依頼すれば、IT専門の教育機関がヒアリング時に自社ニーズや課題を洗い出し、自社の希望に合致したプログラムを検討・提案してくれます。
また、専門の講師による講義であるため、質の高いプログラミング研修を行うことができる点も外部機関を利用するメリットです。専門の講師は指導内容を熟知しており、研修受講者の理解度に合わせて授業ペースを調節することが可能です。
デメリット
IT専門の教育機関を利用する際のデメリットは、自社社員が講師を務める場合と異なり、費用がかかることです。しかし、IT専門の教育機関を利用した研修によって得られるベネフィットは大きく、費用対効果は高いと言えます。また、人材育成への投資として今後の会社利益にもつながるため、効果的なプログラミング研修を行いたいという場合は外部機関の利用をおすすめします。
なお、最近の傾向として、高収益企業は社員教育や研修を含めたIT投資を計画的に実施しているといえるようです。平成28年版『中小企業白書』(中小企業庁)によると、中小企業がIT投資の効果を得るために有意であった取り組みとして、高収益企業全体の37.6%が「IT・業務改善等についての社員教育・研修の実施」を挙げたのに対して、低収益企業では19.1%と両者に大きな開きがあります。
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研修先を選ぶポイント
プログラミング研修はIT専門の教育機関の利用をおすすめしますが、具体的にどのような機関を選ぶべきでしょうか。次に研修先を選ぶポイントをご紹介します。
研修内容(カリキュラム)
受講のしやすさ
研修をより効果的に行うためのポイントとして、社員が受講しやすいかどうかという点も重要になります。講師を自社に招いて集合研修を行う「講師派遣型」と社員が個々に通学する「通学型」から、希望する研修スタイルを選ぶことができる研修先が良いでしょう。
講師を自社に招く講師派遣型の場合、移動時間がかからないメリットはありますが、「研修受講者が多く、受講者全員が会議室に入ることができない」「受講者の時間の都合が合わない」といったことが起きる恐れもあります。そのようなときは、各自が好きな時間に学べる通学型も選択肢に入れることを検討してみてください。通学型には、研修会場を自社で用意する必要がなく、担当者の負担が軽いというメリットもあります。
受講者のレベルにばらつきがあってもカバーできるか
研修の効果を高めるためには受講者のレベルが一定に保たれていることが理想的ですが、実際にはばらつきがあることがほとんどではないでしょうか。同じ部署の社員を対象にする場合でも、初心者もいれば上級者もいるでしょう。
「初心者には有益な研修であっても、上級者には物足りない」「研修内容が高度で、初心者が講義のスピードについていけない」という場合、部署全体で考えれば効果の低い研修になってしまいます。初心者が問題を考えている間に講師が上級者向けの課題を用意してくれるなど、受講者が自分のレベルに関係なく、満足できるような研修を実施できるかを確認しましょう。
到達度を確認できるか
プログラミング研修はエンジニア育成やITスキル向上のための手段であり、目的ではありません。研修を実施したことでどれくらいの成果が上がったのかを把握し、ぜひ今後の研修に活かしてください。そのためにも、テストやアンケートによる受講者の到達度レポートを提出してもらえる研修先を選ぶことをおすすめします。
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講師のレベルと受講者へのフォロー
「受講者の理解のスピードを無視して授業を進める」「テキストを読み上げるだけで、受講者の学習意欲が低い」など、講師の質が低い場合は専門の講師を招くメリットが薄れてしまいます。講師が指導に必要な知識を身に付けているのかは当然ですが、指導スキルがあるかどうかも重要なチェックポイントです。また、受講者一人一人の成長を促すため、受講者をフォローできる講師であることを確認しましょう。
適正価格
付加価値が見込める価格であるか
専門の教育機関への研修依頼によるデメリットとしてコストがかかる点を挙げましたが、研修先を選ぶ際にコストよりも重要となるのは、付加価値の高さです。研修を終えた結果、社員が活躍できるようになることが1番のポイントとなります。そのため、成果の見込める質の高い教育機関であるかどうかを事前にしっかりと確認しましょう。判断する基準としては、過去の研修実績を参照することをおすすめします。
助成金を利用できるか
コストを抑える方法としては、厚生労働省の「人材開発支援助成金」(旧:キャリア形成促進助成金)を利用する方法もあります。この助成金制度は、対象となる事業主に向けて、教育訓練の実施に要する「賃金」と「費用」を助成する制度のため、教育費用だけが助成になるわけではないのが特徴です。研修内容によっては人材開発支援助成金が受けられない場合もあるため、これから実施しようとしている研修が制度の対象となるかどうかをチェックしておくと良いでしょう。
【人材開発支援助成金の助成対象となる制度(制度導入関連)】
特定訓練コース
特定訓練コースは、職務に関連した専門的な知識および技能の習得を目的とした訓練を実施する場合に助成されます。
・職業能力検定制度導入コース
有給休暇教育訓練等の制度を導入し、労働者が取得した休暇中に訓練を受けた場合に助成されるコースです。つまり、労働者の自主的な職業能力開発のための休暇を支援する助成金だと言えます。
労働者が取得する休暇の期間に基づいて、「教育訓練休暇制度」と「長期教育訓練休暇制度」に分類されています。
「特定訓練コース」「教育訓練休暇付与コース」それぞれの制度導入助成額は47.5万円、生産性要件を満たす場合は60万円です(2017年6月現在)。生産性要件は企業の生産性向上の取り組みを支援するために設けられた要件で、助成金の支給申請等を行う直近の会計年度における生産性が、3年前と比較して6%以上伸びていることが必要です。
外部機関から講師を招いてプログラミング研修を行う場合、講師への謝金や会場を借りる際の施設・設備の使用料金などが支給対象となります。また、人材開発支援助成金は国の制度ですが、各都道府県でも人材育成に関わる助成制度を設けている場合(東京都中小企業職業訓練助成制度など)があるため、確認することをおすすめします。
おわりに
今日ではエンジニアに限らず、すべての社員がプログラミングの基本を学んでおくことが欠かせません。インターネット・アカデミーでは、新入社員や中堅社員、管理職などのターゲットに合わせた「ターゲット別研修」はもちろん、研修内容を自社のニーズに合わせて選べる「カスタマイズ研修」からWeb戦略まで、細やかな研修プランに対応できます。
プログラミング研修のコストを心配される担当者の方も少なくありませんが、先ほど紹介した厚生労働省の人材開発支援助成金などを利用し、コストの削減を図ることが可能です。初めてプログラミング研修を導入しようと検討している企業はもちろん、他機関のプログラミング研修に満足できなかったという企業の方も、ぜひ一度ご相談ください。
プログラミングはプログラマーだけが学ぶものではなく、IT化に対応したり、Web戦略のかなめとして社員研修に取り入れる、という企業も増えてきています。