日本のこれからを担うZ世代は、「創造的」でない?教育におけるICT活用の今後
- ツイート
-
- 2017/09/18
人口知能やICT活用が話題となる一方で、「AIや機械によってなくなる仕事」もしばしば話題となりますよね。一定の仕事が機械化されるなかで、私たち人間の「創造性」がAIやICT技術の活用を支えると言われます。 しかし、アドビシステムズの調査で、日本の今後を担う若い世代の「創造性」が同世代のグローバル平均と比べて低いことが明らかとなりました。 本日は、ICT教育の今後について調査の結果をもとに考えていきます。
IT業界まるわかりガイドは、日本初Web専門スクールのインターネット・アカデミーが運営する業界情報メディアです。最新の業界情報を、初心者にも分かりやすくご紹介しています。
目次
日本のZ世代 「創造性」に対する認識
アドビシステムズが教育フォーラム「2017 Adobe Education Forum」で、教職者と生徒を対象に行った、学習、クリエイティビティ、将来の仕事に対する認識の調査によると、日本の「Z世代」で自らを創造的と考えている生徒は、グローバル平均と比較して大幅に低いことが分かったのです。
「Z世代」とは、ポスト・ミレニアル世代ともいわれる、Z世代1995年から2008年のあいだに生まれた世代を指します。Z世代は、こどもの頃からインターネットに慣れ親しんでいて、SNSを使った情報発信への意識が強い世代といわれます。
調査の結果、自らを「創造的」と回答した12歳から18歳までの生徒は、わずか8%。対して、グローバルな調査における同世代は、平均44%が自らを創造的と答えています。
また、「創造性が求められる仕事は一握り」と答えた生徒は日本で69%、グローバル平均が24%である一方、「創造性が求められる仕事や職業はたくさんある」という質問に対しては、グローバル平均76%、日本では31%となりました。創造的であることが求められる職業は限られていると、日本の生徒の多くが考えていることが分かります。
しかし、AI、ICT技術が業界問わず活用されるなかでIT技術を「創造的」に使いこなすスキルが求められる職業はますます増えていくでしょう。
教育におけるICT活用の必要性
一方で、Z世代、教師とともに「将来の成功において」創造性が重要であると捉えていて、授業内で、アクティブラーニングをはじめとしたデジタルメディアを導入して創造性を養う必要があると捉えていることも、調査によって明らかとなりました。 実際、教育におけるICT活用は政府も重要視しています。教育実行会議では、その第7次提言において、以下のような方針を示しています。
ICT活用による学びの環境の革新と情報活用能力の育成
- 反転授業や協働学習など、ICTを活用した学習を推進。教科書デジタル化に向けて、専門的な検討を実施。大学はMOOC(大規模公開オンライン講座)の戦略的な活用を推進。
- 各学校段階を通じて、プログラミング、情報セキュリティ、情報モラルなどの指導を充実。
- 1人1台タブレットPC、無線LAN整備など、学校のICT環境整備を推進。ICT支援員の養成、学校への配置を推進。その際、地方公共団体間等の整備状況の格差に留意。
以上の提言から、情報技術のスキルを身に付けることと、学び方の両方おいてのICT活用が今後も求められており、ICT活用の重要性が日本の政府、教育現場において浸透していることが分かります。
まとめ
IT技術の発展に伴って、それらを様々な分野で活用していくための「創造性」の重要性も高まっています。ここで言われる「創造性」を発揮するには、新しい技術を「使いこなす」ITスキルを身につけておくことが大切です。
ICT活用スキルは、未来を担う若者はもちろん、いま現役で働く世代にも求められています。IT人材のニーズも年々増加し、就職において非常に有利なスキルのひとつです。IT関連のスキルアップやIT業界に関心のある方は、インターネット・アカデミーの無料体験レッスンにぜひお越しください。