立体的に見えるデザイン手法「パララックス」とは
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- 2022/12/21
Webサイトのデザインが多様化し、年々おしゃれなデザインに進化しています。そのなかでもひときわ目に留まる、スクロールしていくと内容が移り変わっていくようなデザインのサイトを見たことがあるでしょうか。
今回は、視差効果を利用したパララックスサイトの作り方や作成時の注意点、パララックスサイトの効果についてご紹介します。
閲覧していて楽しいと思えるWebデザインだと、ユーザーからの印象もよくなりますよね。
目次
パララックスサイトとは?
Webデザインにおけるパララックス(Parallax)とは、スクロールに合わせて複数の画像レイヤーを異なるスピードで動かすことにより、視差効果を利用して立体的に見せるテクニックのことです。パララックスサイトはインパクトが大きいため、サイト来訪者数をアップしたり、記憶に留めてもらいやすくなったりします。
こちらのMUUUUU.ORGというWebサイトでは、優れたデザインのサイトが掲載されています。カテゴリーのうち、視差効果(パララックス)を選択すると、実際にパララックスを使用しているサイトを見つけることができます。
パララックスサイトの作り方
パララックスサイトの作り方には、さまざまな方法があります。今回は、パララックスサイトの仕組みを理解するため、jQueryを使用した簡単なパララックスサイトの作り方をご紹介します。
パララックスサイトの基本的な考え方は、scrollTop()で取得したスクロール量に合わせて視覚要素を動かすことです。
以下のプログラムでは、実行すると黄色の星印が画面から遠ざかるような軌道を描きます。scrollTop()で取得したスクロール量に合わせて、角度angleと半径radiusを変化させています。
なお、jQueryを利用する場合は、Google Hosted Librariesのファイルを参照すると、ライブラリをダウンロードする手間が省け、便利です。
<!doctype html> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>星の回転</title> <style> body { height: 10000px; } #star{ font-size:300%; color:Yellow; position:fixed; left:50%; top:300px; } </style> </head> <body> <p id="star">★</p> <script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/1.11.3/jquery.min.js"></script> <script> $(function() { var pos = $("#star").offset(); $(window).scroll(function() { var st = $(this).scrollTop(); var angle = st; angle %= 360; var radius = st / 20; var radian = angle*(Math.PI/180); $("#star").css("left", pos.left + radius*Math.cos(radian)); $("#star").css("top", pos.top + radius*Math.sin(radian)); }); }); </script> </body> </html>
【パララックスの利点】ユーザーエクスペリエンス向上
パララックスサイトのメリットは、単純な仕組みでありながらユーザーに好印象を与えられることです。 ワンクリックで自動的に流れる動画とは異なり、パララックスサイトのユーザーは自分のペースでスクロール操作を行ない、視差効果を楽しむことができます。自分のペースで楽しみながらスクロール操作をすることは、次の情報を閲覧するモチベーションにつながるでしょう。
1ページあたりの情報量が多くページの遷移による待ち時間がないため、ユーザーがサイトに意識を集中しやすいこともパララックスサイトのメリットです。ユーザーがWebサイトに留まる時間を長くさせたり、繰り返しコンテンツを閲覧させたりする効果があります。
またユーザーエクスペリエンスを高めることにより、商品やサービス内容がユーザーの記憶に残りやすくなります。
【デザインの注意点】サイトが重くなり過ぎないように
視差効果を利用したWebサイトは魅力的で、多くの情報や画像を取り入れることができますが、制作には注意点があります。パララックスサイトを制作する際は、なるべくサイトが重くならないように注意してください。スクロールでサイト内の要素を動かすため、ユーザーの利用するデバイスや環境によっては動作速度が低下したり利用できなかったりすることがあります。
また、情報を詰め込み過ぎることにより、本当に伝えたいメッセージが目立たなくなるケースもあります。各要素の必要性を考え、適切な情報量でコンテンツを組み立て、Webサイトの動きがユーザーに不快感を与えていないかチェックしてください。サイトの内容はもちろん、表現についても、クライアントやデザイナー、企画スタッフとの打ち合わせを密にすることが大切です。細かいニュアンスや動き、イメージの表現方法に関する認識を正確に共有することにより、スムーズに作業を進められます。
おわりに
今回はパララックスサイトの作り方についてご紹介しました。パララックスは単純な仕組みではありますが、Webサイトにストーリーと魅力を与えることができます。パララックスサイトを制作する際は、ユーザーに「最も伝えたいことは何か」を明確化し、商品やサービスの特徴を分かりやすく伝えられるように工夫することが重要です。ユーザーの利便性を考慮し、Webサイトに過度な負荷をかけていないか、という点に関しても注意してください。
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