【UXデザイン】人間中心設計プロセスからWebユーザビリティを考える
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- 2023/09/30
最近、UX(User Experience)という言葉をよく聞くようになりました。UXは「サービスなどによって得られるユーザー体験」を意味し、Web制作においても重要なキーワードです。このUXを高めるためのアプローチの1つとして、人間中心設計(Human Centered Design)があります。
今回は、人間中心設計プロセスからWebユーザビリティについて考えます。
はい!その通りです。Webサイトの利用体験が良いものであればあるほど、ブランディングや顧客育成(ナーチャリング)に繋げることができます。今回は、ユーザー視点に立ったWebサイト制作を行うためのUXデザインについて学んでいきましょう!
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目次
人間中心設計とは
1999年に発行された国際規格「ISO 13407」(日本では2000年発行の日本工業規格「JIS Z 8530」)では、人間中心設計を「システムを使いやすくすることに特に主眼をおいたインタラクティブシステム開発の1つのアプローチ」と定めています。
人間中心設計は「利用の状況の把握と明示」「ユーザーと組織の要求事項の明示」「設計による解決案の作成」「要求事項に対する設計の評価」の4つのプロセスで構成されます。
Webサイト制作における人間中心設計
Webサイト制作における人間中心設計は、 「ユーザー視点に立った使いやすいWebサイトの設計」と言えます。設計の各プロセスは以下のように捉えられます。
【プロセス1】 利用の状況の把握と明示
インタビューやアンケートを実施し、対象となるユーザーの閲覧環境や興味・関心などを明確にします。サイトリニューアルの際は、ヒートマップ解析を利用して、現在のWebサイトについて導線の課題や問題点を洗い出すこともおすすめです。
【プロセス2】ユーザーと組織の要求事項の明示
ユーザーは何を望み、企業は何を実現したいのか(Webサイトの目的や目標)を明確にします。プロセス1で把握したWebサイトの利用状況をもとに、ユーザーがWebサイトに求めていることを追求しましょう。
【プロセス3】設計による解決案の作成
Webサイトにどのようなデザインやコンテンツを持たせるか考え、Webサイトの設計を行います。Webサイトの設計時には、UI/UXデザインに配慮し、重要なコンテンツを分かりやすくユーザーに届けることが大切です。
【プロセス4】要求事項に対する設計の評価
Webサイトの評価を行い、設計にフィードバックします。問い合わせ数や売り上げ、アクセス解析などから今回の取り組みを評価し、次回の改善につなげます。
WebユーザビリティとUXデザイン
ISO 13407では、ユーザビリティを「ある製品が、指定されたユーザーによって、指定された利用の状況下で、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率およびユーザーの満足度の度合い」と定義しています。
- 「有効さ」...ユーザーが、指定された目標を達成する上での正確さと完全さ
- 「効率」...ユーザーが、目標を達成する際に正確さと完全さに費やした資源
- 「満足度」...不快さのないこと、および製品使用に対しての肯定的な態度
Webサイトの快適さや使いやすさを決めるWebユーザビリティは、Webサイト設計の要であり、ユーザーが求めるコンテンツを素早く見つけられるWebサイトは、ユーザビリティが高いと言えるでしょう。
混同されることも多いユーザビリティとUXですが、ユーザビリティは商品やサービスといったモノが持つ「品質」、UXはユーザーの商品やサービスを通じて得られた「楽しさ」や「心地よさ」といった「体験」を指します。
UXデザインでは最初にユーザーに何を体験してもらいたいかを考え、理想的なユーザー体験を提供するためにデザインを具体化します。
UXサービス関連の市場規模
世界のUX市場は、2021年の19億3,730万米ドルから2028年には187億米ドルまで成長すると予測されています。
また、国内での市場規模も2019年度のDXの市場規模は7,912億円となっており、2030年度予測では2019年度比で3.8倍の、3兆425億円になると予測されています。
DXの展開におけるUXの必要性は経済産業省のDXレポートでも述べられており、今後国内でもUXが重要視されることは明らかです。
おわりに
「Webサイトの見た目にこだわるあまり、ユーザーが求めるコンテンツを見つけづらい」「画像サイズが大きいため、Webページの読み込み速度が遅い」など、 Webサイトの制作側は十分注意していても、時にユーザー視点を忘れてしまうことがあります。人間中心設計の観点からWebデザインを見直されてはいかがでしょうか。
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