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【セキュリティ基礎知識】LANとWANのネットワーク

  • 2015/01/25
LANとWANのネットワーク

皆さん、こんにちは。 前回に続き、今回もセキュリティが必要になった歴史的背景を見ていきましょう。

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目次

LANとは

多くの会社や学校では、パソコン同士を繋ぐためにLANが使われています。 最近では、一般家庭でもLANを構築している世帯が増えてきました。

LANとはLocal Area Network(ローカルエリアネットワーク)の略称であり、 限定されたエリア内で使われるネットワークという意味です。 同一の建物や敷地の中で、無線やケーブルで物理的に接続されている状態を指します。

このように複数のパソコンやプリンタなどの周辺機器を繋いでネットワークを構築した場合、 パソコン同士のデータ通信を可能にします。パソコンでの作業を分業したり、 プリンタなどの周辺機器を共有して効率化を図るなど、多くのメリットがあります。

たとえ2台のパソコンであっても、ケーブルまたは無線で繋いでネットワークを形成していれば、それはLANなのです。

WANとは

一方、WANとはWide Area Network(ワイドエリアネットワーク)の略称で、 その名の通り広い地域でのネットワークを意味し、複数のLANを何らかの方法で相互に接続したものです。 広い意味ではインターネットもWANのひとつと定義できます。

また、狭い意味では、たとえば複数の事務所を所有している大企業の各事務所のLAN同士をつなぎ合わせる場合のように、 LANとLANを接続するネットワークという意味でも使われます。

LANとWANの関係

インターネットの歴史の初期においては、LANはWANに接続されていませんでした。 純粋に内部のネットワークのみで構築され、LANは比較的安全なものでした。

またWANに関しては、実はLANより早く出回っていました。 ただし、少数の管理者によって集中管理・制御されており、 接続できるネットワークは制限されていたため、昔のWANのセキュリティ面は、比較的安全だったのです。

ところが、X.25などのパケット交換用のプロトコルや、TCP/IPプロトコル (トランスミッション・コントロール・プロトコル/インターネット・プロトコル)などの発展により、 WANを配備するコストが下がり、多くのシステムが回線を共有できるようになりました。

しかし、同時に悪質なユーザーも現れ、 さまざまなパソコンに対してインターネット上から攻撃を仕掛けるようになり、 危険性(脆弱性)が広がっていったのです。

実はこのWANの仕組みは、互いのシステムを信頼することを前提に、 パケット交換ネットワークを共有するものでした。そのためWANが発達した結果、 多くのシステムが脅威に晒されるようになったのです。

そのような背景もあり、システムを防衛するセキュリティ対策は 現代のネットワーク環境では欠かせないものとなっています。