暗号資産とは?暗号資産の普及が世の中に与える影響をご紹介
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- 2023/10/28

2023年度の内閣で税制改正が定められ、税制改正の大綱にて暗号資産等の税制見直しも検討されました。
税制が見直されることで更に普及が予想される暗号資産について、そして暗号資産の普及による影響にはどのようなものがあるのかなどをご紹介していきます。
目次
暗号資産とは?
暗号資産とは「現物のないデータ資産」のことを言います。日本円のような法定通貨とは異なり、中央銀行が貨幣価値を保証していないことが1つの特徴です。
冒頭でも述べましたが、暗号資産というワードが徐々に使用されるようになった背景には、政府によって仮想通貨(Virtual currency)の呼称を暗号資産(Crypto asset)に変更する方針が閣議決定されたことがあります。
変更の理由には次のようなことが関係しています。
- 1.国際的には、インターネット上のお金は暗号資産と呼称されるのが一般的だから
- 2.「仮想通貨」は法定通貨と誤解されやすいから
- 3.通貨としての役割以外のコインが出現したから
日本政府も仮想通貨の呼称を世界基準に合わせ、かつ、幅広い用途に適したより広義的な呼称へと変更しようとしているのです。
今後の日本では、暗号資産と仮想通貨を同義の言葉として使われる機会が増えるでしょう。しかし、厳密には同義ではないので注意が必要です。
暗号資産と仮想通貨は何が違う?
仮想通貨の代わりに暗号資産というワードを使う方針が決まったわけですが、「仮想通貨=暗号資産」と言い切ることはできません。

図のように、暗号資産は「仮想通貨」と「アイテム」に大別することができます(分類の仕方によっては他の項目もあるでしょう)。つまり、仮想通貨を暗号資産と呼ぶことはできますが、暗号資産を仮想通貨と呼ぶことはできないのです。
仮想通貨
仮想通貨は「法定通貨のように使える電子通貨」ということができます。お買い物で溜まったポイントなども仮想通貨ということができます。ビットコインやアーサリアムなどの仮想通貨が有名です。
アイテム
アイテムは、ゲーム上でユーザーがゲットした武器やポイントなどのことを指します。つまり、ゲームのデータは暗号資産ということができるわけです。
暗号資産の普及が及ぼす世の中への影響は?
今後、暗号資産は更に普及していくと考えられますが、セキュリティ面にはまだまだ不安が残ります。というのも、年々さまざまな種類の暗号資産が出てくることから、利用者の増加に対して偽の暗号通貨を利用した詐欺が発生するなどの問題が頻発しているからです。また、規模が大きくなり価値が上がることでハッキングを受け、個人情報や暗号資産が流出する事件がありました。このような流出事件が起きないようにセキュリティ強化を図らないと、暗号資産の普及は伸び悩むことになってしまうでしょう。
セキュリティ対策の部分は課題となっていますが、利用者の増加や暗号資産の普及により、利用場面が拡大することで、今後も更に有効的に暗号資産を利用できると予想されます。暗号資産が普及することで、世の中にはどのような影響が出るのでしょうか。
投資家から直接資金調達をできる機会が増える
暗号資産はさまざまな活用法が期待されていますが、その1つとして暗号資産の「資金調達手段としての利用」が注目されています。
暗号資産での資金調達はICO (Initial Coin Offering)と呼ばれ、この仕組みを利用することで企業は投資家から直接、資金調達が可能になります。流出事件を踏まえ、国をあげて暗号資産のセキュリティ面強化を図るため、ICOを利用する投資家は増えると考えられます。結果として、企業は投資家から直接資金を調達できる機会が増えるでしょう。
ブロックチェーン・サービスの活性化

暗号資産の管理には「ブロックチェーン」というシステムが用いられます。
ブロックチェーンとは、データ改ざん耐性の優れたデータ管理技術のことを指します。ネットワーク上で発生した取引の情報を、いくつもの「ブロック」に時系列で分けて保管することでデータの改ざんを困難にしています。
暗号資産が普及し人々により身近なものになることで、ブロックチェーン・サービスの事業は今まで以上に活性化すると考えられます。ブロックチェーン・サービスを提供する事業は今後大きな注目を浴びていくことになるでしょう。
ブロックチェーンとNFT
改ざん耐性に加え、障害に対する強さがあることから、偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータであるNFTに注目が集まっています。 NFTはNon-Fungible Token(非代替性トークン)の略称です。主にブロックチェーンが用いられており、暗号資産を用いて取引が展開されています。
おわりに
暗号資産とは何なのか、利用者や利用場面が増えることで、どのようなメリットがあるのかご紹介しました。今後も「暗号資産」というワードを目にする機会は増えていくでしょう。暗号資産についてぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
また、暗号資産の普及にともないブロックチェーン・サービスの需要は高まっていくと考えられます。ブロックチェーンのシステム開発を行うエンジニア、すなわちブロックチェーンエンジニアの需要も高まっていくでしょう。これからプログラミングを始めようとお考えの方は、今後注目を集めるであろうブロックチェーンエンジニアに必要なプログラミング言語を習得するのも1つの方法でしょう。
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