「きれいな街づくり」にもAIが貢献!? ゴミ分別を快適化
2017年7月19日
横浜市では、NTTドコモと共同で、捨てたいものを入力するだけでゴミの分別・処理方法を教えてくれるチャットボット 「イーオのゴミ分別案内」の実証実験を行われています。SNSで友人とチャットのやり取りをするような気軽さで、 ゴミ分別について質問できるようになっています。この取り組みから読み取れるAI(人工知能)の可能性とはどのようなものでしょうか。
「イーオのゴミ分別案内」の特徴
「イーオのゴミ分別案内」では、どのようにゴミの種類を判別しているのでしょうか。 このサービスには3つの特徴があります。
1つ目はチャットで投稿された文章からゴミの種類を的確に判断できること、 2つ目はゴミ処理の手数料も把握していること、 3つ目は捨てたいものの素材、サイズからでも捨て方を案内できることです。
「イーオのゴミ分別案内」は2万語以上の単語に対応しており、AIがユーザーの質問に 答えるようになっています。AIの仕組みについてくわしく知りたい方は併せて以下の記事をご覧ください。
参考URL
ゴミの分別をより分かりやすくする重要性
「イーオのゴミ分別案内」の取り組みが始まった背景には、 ゴミ処理のルールが守られていない、分別が不十分といった問題があります。 皆様のお住いの地域ではいかがでしょうか。
実は全国の地方自治体で見ても、ゴミ処理のルールが徹底できていないという現状があります。 インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチサービス「DIMSDRIVE」による全国のユーザーに対する「資源とゴミの分別」についてのアンケートでは、 資源とゴミの分別をしない理由として、以下の順に挙げられています。
- 「誰かがやってくれるから」(39.4%)
- 「分別が面倒、手間がかかるから」(20.6%)
- 「分別方法がよくわからないから」(19.4%)
さらにここからわかることは、分別方法が簡単にわかれば、ゴミの分別を守る可能性のある回答者は 「分別が面倒、手間がかかるから」「分別方法がよくわからない」と回答する計40%のユーザーです。
参考URL
DIMSDRIVE ゴミの分別に関するアンケート「資源とゴミの分別をしない、または、しないことがある理由は何ですか(複数回答)」
横浜市にならではの問題点として、横浜市に新たに住み始める人が多く、 「分別方法がよくわからない」人が多くなりがちなことも関係しています。 こうした現状を踏まえ、「イーオのゴミ分別案内」がリリースされるに至りました。
AIがきれいな街づくりに貢献する未来
横浜市のゴミ分別への取り組みを見ると、将来的にはチャットのようなテキスト認識だけではなく、 画像認識や音声認識を通じてゴミ分別を教えてくれるサービスが登場するかもしれません。 実際にAmazonからは、画像中の物体を認識するだけでなく、 人物の判別まで可能にした「Amazon Rekognition」がリリースされています。
だからこそ、ゴミ分別においても画像あるいは音声認識が実現されるのはそう遠い未来ではないかもしれませんよね。
参考URL
画像認識を実装したゴミ分別用のアプリケーションが開発されれば、 さらに多くの人が積極的に分別を行うようになると考えられます。 「イーオのゴミ分別案内」が先駆けとなって、AIを駆使した、 ごみ問題に対する取り組みが全国の地方自治体に広まっていくと良いですね。
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