神奈川工科大の学生向け講演レポート「DX・IoT時代に求められる人材像」
- ツイート
-
- 2023/06/13

インターネット・アカデミーは神奈川工科大学で学生向けにWeb・IT技術の有用性を広めるための講演を毎年行っています。13回目の講演となる今回は、インターネット・アカデミー株式会社の西 洸人社長が、IoTやDXなどが注目されている現代に求められる人材について、そして、身に着けておくべきITスキルについてお話させていただきました。
学生に向けた講演ですが、現在転職活動を検討されている方、今後スキルアップをされたい社会人の方など、多くの方に参考にしていただける内容になっています。これからの社会に求められる人材、更には世の中に好かれる人になるためには何が重要なのか。当日の講演内容の一部を、本記事ではご紹介します。
目次
企業の関心意識はDXにある
多くの日本企業は人材不足の問題に直面しています。人が採用できないとなると一人当たりの生産性を高めるしかありません。業務の効率性を高めるためにDXに注力している企業が多く、インターネット・アカデミーに来る研修依頼も、IT系以外の企業の研修(地方自治体や非IT)から来ることが増えています。このことから、ITに関係ないがないという会社やお仕事が減少していることがわかります。
なぜ企業がITを必要とするのか
ではなぜ、企業の関心はDXにあるのでしょうか。
その理由は、多くの企業が生産性を上げる必要性を感じているためです。
成果=生産性×投下時間
一般的に成果=生産性×投下時間、と言われますが、一日24時間のうち、人が働ける時間には限界があります。人材不足が嘆かれる今、社員数を増やすことも困難な場合が多いでしょう。その結果、企業は成果を上げるために生産性の向上を求めています。中でも生産性を上げるために最も有効と考えらえているのがITです。DXを導入することで、生産性の向上を図ろうとしている企業が大変増えているのです。
世界の課題は脱炭素!
国内で企業が抱えている問題のキーワードはDXでした。では世界規模での課題はどうでしょう。今、世界で一番の課題とされているのが脱酸素です。
地球温暖化を改善するために、「持続可能な開発目標」としてSDGsが考え出されましたが、その中でも重要かつ著名なキーワードにが脱炭素と言えるでしょう。
IoTが解決の希望に⁉
「脱炭素」を掲げる上で世界に必要なのは、便利さを落とさずに消費エネルギー量を下げるツールです。そのツールの一つとしてIoTが有効であるとされています。
IoTとは、さまざまなモノがインターネットにつながる仕組みを指します。パソコンやスマートフォンだけではなく、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品やテレビや車などのモノがインターネットに接続されることにより、私たちの生活が便利になっていきます。
中でも今注目されているのはHEMS(ホームマネジメントシステム)と呼ばれる電力の見える化を可能とするシステムです。太陽光パネル、エアコンなどの家電を一括で管理し、電力を見える化することで節電が期待されています。
また、同様にECHONET Lite(エコーネットライト)という通信規格にも注目が集まっています。
複数の家電メーカーが集まり、全世界共通で使用できる規格として生み出されたECHONET Lite(エコーネットライト)です。皆様のご家庭にある電化製品は、その多くが別々のメーカーであり、統一されたものではないはずです。けれど、メーカーが違ってもECHONET Liteで1つに繋がることができれば、モノ同士が通信を行ったり連携し、様々な新しいサービスを作り出すことができるのも、大きな特徴なのです。
IoTはインターネット×すべて
インターネットに接続されている機器数は年々急激に増加しています。
2010年は約125億台とされていましたが、2020年はその4倍にも膨れ上がりました。
およそ20年後の2040年には、なんと10兆台に達すると予想されており、ほぼすべてのものがインターネットにつながれる時代になると言われています。
社会人を楽しむためのシューカツとは
社会人を楽しめるのは実力がある人
「学生と社会人どちらが楽しいか」という質問はよく耳にしますが、みなさんはどう思いますか?
私は、圧倒的に社会人の方が楽しいと考えています。学生と社会人では自由度が全く違います。なかなかプライベートでは会うことができないような人とも、一緒に仕事をすることもできます。一方で、社会人を楽しむことができるのは実力がある人です。世の中から愛される、求められる人材になれば、社会人生活を十分楽しむことができるはずです。
内定獲得をゴールにしない
内定をゴールにしてしまうと、入社後、実際の社会人としての生活と個人の理想の間でミスマッチが起こる可能性があります。このミスマッチは早期退職につながりかねません。
就職活動に限らず、何事もすぐにあきらめてしまったり、辞めてしまう人は信頼を得ることが難しいです。また、採用活動においてミスマッチをなくしたいのは企業側も同じです。
そのために、企業は試験や面接を通して自社に合う人材を見極めます。では、企業に採油したいと思われるにはどうすればいいのでしょうか。
自分の「ウリ」を提示する
人が何かを購入する際、「ウリ」がわかっていない商品より「ウリ」がわかっている商品を買いたいのが一般的でしょう。同じように企業の採用担当も、何が「ウリ」か分からない人材よりも、「ウリ」が明確な人材を採用したいと思うのは自然なことです。
つまり、就職活動にあたって自分の売りを整理しておく必要があります。
企業受けする「ウリ」とは?
就活時のアピールポイントとして、インターンシップや留学などの課外活動を挙げる人も多いですが、やはり確実に人材として「ウリ」を提示できるのはインプットの証拠が出せる人、つまり学生時代に学業に励んでいた人だと考えています。
学生の本分であるインプット、学業や大学生活に力をいれ、高いGPAを所持していたり、資格を持っているなど、インプットの証拠を持っていると、その人材の「ウリ」が明確になり、採用されやすいのではないでしょうか。
インプットの証明として資格取得はとても有効ですが、中でも以下の4つを推奨します。
- スマートマスター試験(IoT関連の資格)
- MOS(Excel、イージー)
- ITパスポート
- Webクリエイター能力試験)
特にスマートマスター試験やMOSは就職活動の上で役に立つため、おすすめです。
日本人の平均年収が低いのはインプットが足りないから
OECD諸国の平均年収のランキングを見ると、日本の平均年収は450万円と、OECD諸国の平均年収に比べて低いことがわかります。
加えて、社会人の学びなおしをしている人の割合を比べたランキングでも、日本は2%と、1位のフィンランドの40%(4人に1人が学びなおししている)に比べて極めて低い値となっています。
日本人の平均年収が低いことの原因として、学生の学力が低いことと、社会人の平均勉強時間が約7分と短いことが挙げられます。インプットがなければ、アウトプットすることはできません。よって、結果を残せる人材が輩出できず、日本人の世界的な評価が低迷しています。また日本国内でも日本人よりも優秀な外国人を雇用する会社も増えています。
企業が学生に求めるのはインプット
学生と社会人のルールは違います。学生は勉強ができることで評価されますが、社会人は勉強(インプット)がどれだけできてもあまり評価されません。常に、実績や数字など、アウトプットによる結果が求められます。
そしてアウトプットにはインプットが必要不可欠です。社会人になってもインプットがない人にはアウトプットできません。インプットに専念できるのは学生の特権です。
企業は社会人としてアウトプットできる人材、つまり学生時代にインプットしてきた人材を求めていると考えられます。
おわりに
今回の講演では、今日本や世界が直面している課題や、今後どのような人材が求められるのかをお話しました。多くの企業が、社員の方にIT研修をしてまで人材育成を行っていますので、入社前にスキルをつけている方が就職活動やキャリアチェンジの際に有利になることは間違いありません。みなさんも就職前にITスキルをインプットして、社会から求められる「レアカード」になりませんか。インターネット・アカデミーでは、法人研修だけでなく、AIやIoTに関する個人向けの講座をご用意しています。興味のある方は、ぜひ無料体験レッスンにお越しください。

Webデザイナー入門コース
Webデザイナー入門コースプロのWebデザイナー必須のグラフィックソフトPhotoshop(フォトショップ)とIllustrator(イラストレーター)を使い、デザインの基本からプロのWebレイアウト技術まで学ぶことができるコースです。

20,000人以上が受講した
プログラマー入門コースWebサイト制作において必須で、最も基本のスキルはHTMLです。そのHTMLを策定する世界最高位の組織がW3Cです。インターネット・アカデミーはW3Cが認める日本で唯一のスクール。
相談してコースを選びたい方はカウンセラーに無料で相談

※無理な勧誘は一切ありません