今更聞けない「インダストリー4.0」とは 後編 ~IoTの問題点~

今更聞けない「インダストリー4.0」とは 後編 ~IoTの問題点~

ドイツでは政府主導で進められている「第四次産業革命」こと「インダストリー4.0」。製造産業の効率化をもたらし、国際競争力を強化するなど、多くの期待がかけられています。
しかし、工場をインターネットで繋ぐこの試みには、IoTならではの問題点も潜んでいます。前回に引き続き、今回の後編では、「インダストリー4.0」に潜む落とし穴についてみていきましょう。

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目次

IoTは世界的な潮流。しかし...

いま、世界の産業は大変革期に突入しています。 先進工業国が、デジタル化やインターネット化を取り入れた生産性の向上に本腰で取り組んでいるからです。 その代表的な例がドイツ政府が主導する「インダストリー4.0」であることは、前編でご紹介しました。

ドイツでは、「インダストリー4.0」に参加する企業は、差し支えのない範囲で情報を自主的に公開しています。日本でも、オープンにできる情報は自主的に公開して、企業同士で連携を図っていく姿勢が求められています。 しかし、産業のIoTには、気をつけなければならない注意点もあります。

IoTの問題点その1・セキュリティ

情報を公開するといっても、企業のコアコンピタンス(競争力となるような能力)に関わる情報は、外部に流出してはなりません。 秘匿するべきデータがきちんと守られてこそ、初めて安心して企業連携を行うことができます。
そのために大切なのが、セキュリティの強化です。ネットワークを悪意ある攻撃者からガードする強固なセキュリティと、不用意に機密情報を外部に漏らさないようにするための適切な管理能力が企業に求められます。

IoTの問題点その2・人材育成

いくらIoTを取り入れようとしても、それを適切に運用できる人材がなければ意味がありません。 現状でも、生産ラインの段階的改善に対して、優れた技術や知識を持っている方は数多くいらっしゃいます。 しかし、今後求められる人材のレベルはさらに一歩進んで、"データに基づき、工場全体を分析し、制御し、全体的なシステムを構築することが可能な人材"が求められるようになると言われています。 ITやIoTに関する知識や技術はもちろん、物事を一歩高い視点から大局的に眺め、その企業に適したシステムを構築できる人間が求められます。

日本の企業が取り組むべきポイント

安倍政権におけるロボット新戦略の実行組織である「ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)」の、「IoTによる製造ビジネス変革WG」では、実際の企業が抱える課題について、以下のような5つのテーマを掲げ、今後取り組んでいくことを決めています。

製造プロセスの標準化と企業内外の連携

製造プロセスの標準化や、新サービスの創出などを可能にする、企業内外を横断する仕組みの構築を目指します。

標準化・セキュリティ

経済産業省における検討状況や、IoTセキュリティガイドラインの策定状況などを踏まえ、必要な標準化やセキュリティ対策の充実・強化を目指します。

中小企業のための基礎インフラの整備

大企業と中小企業との間でIoT活用環境の差が生じないよう、必要な環境の整備を行います。

日本の製造業の強みの維持・強化

日本の製造業ならではの特長について具体的に分析し、今後も引き続き強みを生かしていく仕組みを構築します。

実証とモデルケースの共有

上記の取り組みの実証実験を必要に応じて行います。

まとめ

日本版スマートファクトリーを実現させるためには、高度化するIoTのシステムを、工場の全体像を見据えながら構築することができる技術者が求められています。
また、安全にIoTを実現させるためには、確かなセキュリティ知識を持った人材が不可欠です。 IoTに関与する技術者はもちろん、企業の従業員一人一人が、セキュリティに対する正しい知識と、企業の機密情報を外部から守るという意識を持たなくてはなりません。

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