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QXとは?量子コンピューターを使ってDXの先の世界へ!

  • 2023/01/28
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一般企業だけでなく、行政や自治体でも取り組みが進んでいるDX。働き方やビジネスの場ではもちろんのこと、私たちの身の回りのサービスにも活用が広がっています。しかし、さらにその先のQXという概念があるのをご存じでしょうか。今回はQXの意味や、それによって可能になることをご紹介します。

AIちゃん
AIちゃん

QXは初めて聞きました!DXと何が違うのですか?

有村先生

DXはよく耳にしますが、QXはあまり馴染みがないですよね。そんな未来のキーワードについて解説しますよ。

目次

QXとは?

QXとは、Quantum Transformation(クオンタム・トランスフォーメーション) のことで、「量子による革新」を意味します。つまり、量子コンピューターによって、現状抱えている社会の問題を解決していくことを目指しています。

現在進んでいるDXでは、計算能力や速度に限界があり、問題を完全に解決することはできません。そこで、DXのさらに先、QXが目指されるようになりました。

そもそも量子コンピューターとは?

量子コンピューターとは、計算速度を各段に上げると期待されている、次世代のコンピューターです。

私たちが現在使用しているのは、一般的にデジタルコンピューターと呼ばれています。デジタルコンピューターは、電気信号のONとOFFによって情報を伝達、記録しています。このONとOFFを2進数の「0」か「1」の数字に置き換えて、情報の最小単位「ビット」として計算処理を行います。どちらかの状態を表すことは可能ですが、2つ以上の状態を同時に表すことができません。

それに対し、量子コンピューターの場合は、「0」と「1」の両方の性質も利用した計算手法(アルゴリズム)に基づいて計算するため、効率的に計算をすることができます。従来のデジタルコンピュータの計算処理と比較して、計算ステップを大幅に減らすことができると言われています。

たとえば、ある地点から目的地に行く道で最短経路を探すとき、デジタルコンピューターの場合は、すべての経路にかかる時間を順に調べ、比較して結論を出すことができます。

一方、量子コンピューターの場合は、複数の経路を同時に調べることができるため、計算量を減らし計算速度を飛躍的に上げることができます。

詳しくはコチラの記事をご覧ください。

量子コンピューターとは?可能性や今後の展開を調査!

量子コンピュータは、社会でどう活用できる?

量子コンピューターは驚異的な計算スピードを誇り、従来のデジタルコンピューターでは不可能なことを可能にしてくれるパワフルさがあります。では、実際にどのような分野で生かされるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

渋滞回避

従来のデジタルコンピューターでは、リアルタイムに車の動きを分析し、最適な経路を導き出すことまではできません。次々と更新される情報を処理していくには膨大な演算量が必要となり、対応できなくなってしまうからです。

しかし、組み合わせ問題を得意とする量子コンピューターでは、瞬時に計算をすることができます。これにより、渋滞を減らすことができると言われています。

このように、組み合わせ最適化に適している量子コンピューターは、サプライチェーンや薬の調合、ビル建設など高度な計算が求められる分野での活躍が期待されています。

薬・素材の開発

ほかにも、量子コンピュータならではの活躍が期待されている分野があります。それが、新薬や新素材の開発です。これらの開発には、存在する多くのもともとの素材を組み合わせて作られることが多いため、組み合わせの最適化への強みを生かすことができます。

CO2削減

実は、量子コンピューターが広がれば地球環境問題の解決にも繋がります。現在のデジタルコンピューターは、多くの回数の演算をするため、エネルギー消費量がとても多いのが現実です。量子コンピューターを活用することで、演算回数を抑えることができ、エネルギーの節約、CO2の削減をすることができます。

どこまで進んでいる?

ここまで述べてきたように、実用化が急がれている量子コンピュータ。実際、現段階でどこまで実用化が進んできているのでしょうか。

いまのところ、もちろん量子コンピューターの完全な実用化には至っていません。しかし、最適化問題だけに特化した「量子アーニング方式」と呼ばれるタイプは実用化が始まっています。万能型である「量子ゲート型」は、まだ開発が進んでおらず、実用化にはまだ10~20年以上はかかると言われています。

疑似量子コンピューターも

最近では疑似量子コンピューターも注目されています。疑似量子コンピューターとは、既存のコンピューターに量子力学の要素を組み込んだもので、最適化問題に特化させたものです。

疑似量子コンピューターは、日本企業が開発に力を入れていて、世界で勝負できる産業になると期待されています。すでに実用段階に踏み入っており、生産計画の立案に使用されるなど、かなり進んでいるようです。

おわりに

今回は大注目の新技術による、QXについてご紹介しました。量子コンピューターは、デジタルコンピューターでは太刀打ちできない問題を解決する存在として、期待が集まっています。IoTやAIと大規模な計算処理を可能とする量子コンピュータを組み合わせることで、新たなサービス展開が可能になるとも言われています。そういった量子コンピューターで社会を変えていく仕組みこそが、QXなのです。

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