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SNS運用のコツとは?企業SNS運用の新しいかたち「社内インフルエンサー」について徹底解説!

  • 2023/03/30
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みなさんは、「社員インフルエンサー」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。社員インフルエンサーとは、企業の社員がSNS上でインフルエンサーとしても活躍する人を指す用語です。

最近では、名前を聞いたことのある有名企業の社員インフルエンサーがInstagramやTikTokなどで活躍する姿をよく目にするようになりました。 また、社員インフルエンサーの一例として「大京警備保障」のTikTokがテレビニュースで取り上げられるなど話題を集めています。
企業や商品を効果的にPRできるため、企業にとって有難い存在の社員インフルエンサーについて、メリットや注意点などを解説していきます。

有村先生

最近は社内人材をインフルエンサー化させる運用方法も人気ですよね。今回は社内インフルエンサーを中心に、SNS運用のコツをご紹介します!

「社員インフルエンサー」とは?

新型コロナウイルスの感染拡大を経て、店頭販売の売上減が避けられない今、百貨店や店舗スタッフによる非対面での接客や集客を目的としたSNS活用が注目されています。企業の従業員が様々なSNSを使用し、世間に対して大きな影響力を与えるインフルエンサーとなることで、その影響力を活かしたさらなるブランディングや販売促進を行うことができます。最近では、企業のイメージアップや知名度上昇など、販売目的以外での活用も増えています。

社員インフルエンサーとは、一般的なインフルエンサーマーケティングとは違い、自社内でインフルエンサーを発見・成長させる新しい時代のSNSマーケティング手法です。

自社の情報を一番理解している社員が顧客に対して自社のより深い情報を伝えることで、顧客と『体験価値』を共有することができます

また、社内人材のインフルエンサー化により、企業アカウント以外にも社員のSNSアカウントの発信力が高まります。そのため、オウンドメディアをより強固な基盤として構築できます。また、従業員と顧客が直接つながることでブランドの存在感を高めることも期待できます。企業SNSも組織力から「個人力」になった時代において、社員インフルエンサーは重要な役割を担っているのです。

アンバサダーマーケティングと社員インフルエンサーの違いは?

アンバサダーマーケティングとは、自社外のインフルエンサーにアンバサダー(宣伝大使)活動を依頼し、商品やサービスの発信を行ってもらう活動を指します。アンバサダーの発信を通じて、消費者の認知を広げたり、購買に繋げたりといったマーケティングを行います。また、アンバサダーマーケティングは、インフルエンサーマーケティングと違い、フォロワー数が多い人のみに限定せず、一般のファンからアンバサダーを公募するといった手法がとられることもあります。

自社内で完結する社員インフルエンサーに対し、アンバサダーマーケティングは育成やサポートの手間が少ない半面、コストがかかったり、自社の良さが正確に伝わらない恐れがある、などの側面があります。

社員インフルエンサー起用のメリット

いまやSNSは検索ツールとして使われる時代です。

例えば「新しい服が欲しい」と思ったユーザーは、ブラウザで検索するのではなく、まずInstagramやTwitterで情報を探すことも多くなりました。そして、各SNSのハッシュタグを駆使して情報を検索し、自分の価値観と似た人の投稿を参考にし、実際に試したり購入したりするのです。

検索することが当たり前だった時代から、ハッシュタグを利用して検索する時代へと変貌を遂げてきています。

そんな時代の変化に対応できる社員インフルエンサーを起用するメリットは5つあります。以下で詳しく紹介していきます。

1.体験価値の共有が可能

社員インフルエンサーは、顧客にとって最も重要な"体験価値"を共有できる存在として注目を浴びています。

体験価値とは、サービスを利用した経験から得られる感動や満足感などの感覚的な価値のことを指します。 機能などの定量的な価値だけでなく、心理的な価値も提供することで、顧客のエンゲージメントを生み出してもらうことが狙いです。

昨今では、SNSで強い影響力を持つインフルエンサーを活かしたSNSマーケティングが活発化してきています。しかし、自社の理解度が低いインフルエンサーに依頼してしまうと、自社や製品の良さを適切に伝えてもらえないことも多く、効果が出ない場合も多くあります。

社員インフルエンサーを育てれば"自社内で完結するインフルエンサーマーケティング"が可能になります。これこそが、社員インフルエンサーの意義です。自社の情報を一番理解している社員にSNSマーケティングを任せることで、顧客に対して自社のより深い情報を伝えることができます。その結果、『体験価値』を伝えることにもつなげることができるのです。

社員だけが知っている独自の体験情報を顧客に対して提供できることも多いため、社員インフルエンサーは一般的なインフルエンサーマーケティングとは似て非なる「新しい形のマーケティング手法」と言えるでしょう。

社員インフルエンサーは、主にTikTokやInstagramなどのSNSで自社商品やサービスを紹介します。紹介活動を通して企業のブランディングや集客に繋がる活動をし、自社に貢献することが目的です。また、SNSの特性を生かしてコミュニティを作り、『自社のファン』を作る役割も担っています。

SNSユーザーは、芸能人をはじめ影響力の強いアカウントのPR投稿を好まない傾向にあります。しかし社員インフルエンサーが行うのはあくまでも"社員が自社商品をPRする"という当たり前の行動のため、ユーザーが抵抗を覚えることも少なくなります。

このように、新しい価値観に見合ったマーケティングができるのも社員インフルエンサーの特徴です。

2.ユーザーとの親密度を深めることが可能

目まぐるしく変化するSNSマーケティングのトレンドにおいて、重要なのは以下の3つです。

  • 関心度
  • 親密度
  • 鮮度

この中でも『親密度』にフォーカスを当てたマーケティングがしやすいのが社員インフルエンサーの強みといえます。

有名インフルエンサーは、もはや芸能人のような存在として扱われるようになりました。つまり、一般ユーザーからすると『距離感が遠い存在』と認識されてしまうのです。

その点、社員インフルエンサーは"一般人でありながら有名な人"という絶妙な距離感を演出できるため、自然で嫌味のないマーケティングが可能になるのです。

3.ファンを軸にした新しいPRが可能

人々の購買行動には、今後ますますSNSの影響が作用していくと言われています。

サイバーバズ/デジタルインファクトによって2022年に行われたソーシャルメディアマーケティングの市場規模調査によると、ソーシャルメディア(SNS)マーケティングの市場規模は、2022年で9,300億円以上にもおよび、今後も増加していくことがわかります。

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SNS利用層の拡大につれて、企業のマーケティング領域においてもSNS上での戦略が重要視されてきています。

社員インフルエンサーは、自社商品やサービスを広告などで宣伝するだけでなく、インフルエンサーとしての影響力を駆使して紹介することでより訴求力のあるマーケティングを可能にしていくため、今後もますます注目が高まります。。

4.宣伝色のないプロモーションが可能

SNSユーザーの特徴として、あからさまな広告を避けたがる傾向が挙げられます。見ず知らずの人から聞いた話より、知人から聞いた話の方が信頼できることと原理は同じで、企業が発信する広告よりも、誰かの体験を元にした情報のほうが信頼されやすいのです。

その点、社員インフルエンサーは、企業というより個人ユーザーとして認識されるため、「個人での発信」「顧客との親密度向上」に大きく役立つ存在になります。

お店と顧客という垣根を超えた新しいコミュニティの形成も可能になるでしょう。

5.企業の知名度の向上につながる

社員インフルエンサーの存在は、企業の知名度を爆発的に向上させることにも貢献します。

実際に、TikTokなどで盛り上がっている流行を取り入れたコンテンツを発信する社員インフルエンサーアカウントが多く存在し、企業の知名度を向上させている事例が見られます。

以前まではあまり知られていなかった企業の名前が、SNSでの社員の活躍によって万単位のフォロワーを獲得するまでに成長するケースもあります。

もちろん、一朝一夕で莫大な影響力を及ぼす社員インフルエンサーを生み出すことはできません。しかし、社員インフルエンサーを育成し、発信することで、SNS上で爆発的に話題になるコンテンツを生み出し、企業の知名度を向上させる効果をもたらすことができるのです。

社員インフルエンサーとしてのSNS運用のコツ

1.目的やターゲットの設定

個人のSNSを運用する際には、目的やターゲットをしっかり設定しましょう。

SNS運用の目的やターゲットの設定とは「誰とどのような関係を築きたいか」ということです。例えば、SNS運用の目的とターゲット設定は、以下のようなものが考えられます。

  • サービスに関心のある方に専門家として認知されること
  • 商品を購入してくれている方との関係を深めること
  • 商品やサービスを知らない人に認知してもらうこと

目的やターゲットの設定次第で、発信の内容や文体まで大きく変わってきます。逆に、目的やターゲットの設定がされていないと「どんな発信をすればいいのかわからない」という事態に陥ってしまいます。個人のSNSを運用する目的をはじめにしっかりと固めておきましょう。

2.SNSの選定

目的やターゲットが設定できたら、その設定に適したSNSを選定しましょう。SNSはTwitterやInstagramをはじめ複数あり、それぞれ利用している層や投稿の仕様などに特徴があります

以下の表は、4つのSNSの利用者層と特徴をまとめたものです。

利用者層 特徴
Twitter 10~20代の男女 短いテキスト等の投稿。匿名性、速報性、拡散性が高い。
Instagram 20~40代の主に女性 写真や動画の投稿。ハッシュタグ検索。
Facebook 30~50代の男女 長文テキストの投稿。顔が見える。フォーマルな利用。
TikTok 10~20代の男女 短い動画の投稿。動画投稿の手軽さ。

選定に迷った際は、競合他社がどのSNSツールでどのように発信しているのかを観察してみると良いでしょう。

SNSを運用するポイントは?

有村先生

SNSを利用する大きな目的は、ユーザーとの関係づくりです。こちらでは、ユーザーとより良い関係を築くためのSNS運用のポイントを5つ解説します。

  1. 高い更新頻度を保つ
  2. 求められている情報を発信する
  3. わかりやすく発信する
  4. オリジナリティを出す

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.高い更新頻度を保つ

SNSにおいて、高い更新頻度を保つことは極めて重要です。SNSは、ブログなどと違い、1日も経たないうちに、最新の投稿でタイムラインが埋まってしまいます。ユーザーのSNSのタイムラインに自身の投稿が表示されなければ、コミュニケーションを深めることはできません。

SNSの高い更新頻度を保つコツは、「投稿の型」と「ルーティン」を作ることです。

投稿の型がなく、思いつきで投稿をしていても、長くは続きません。また、ターゲット層のユーザーの視聴時間傾向などに合わせたルーティンを作成することも大切です。SNS運用を始める際は、高い更新頻度を保つために、あらかじめ投稿の型を準備し、投稿をルーティン化しておきましょう。

2.求められている情報を発信する

SNSの運用でユーザーとコミュニケーションを深めるには、求められている情報を発信することが大切です。ユーザーは、自分の知りたい情報を発信しているアカウントをフォローします。前提として、SNSはコミュニケーションツールなので、自分が伝えたいことばかり投稿していても相手との関係は深まりません。

SNSの情報発信では、ターゲットとするユーザーに対して「どのような情報を届けたら相手の役に立つのか」という視点を大切にしましょう

3.わかりやすく発信する

SNSの発信においては、内容だけでなく、伝え方も大切です。ユーザーのSNSのタイムラインには、膨大な投稿が流れています。その中で、ユーザーの目に留まるためには、わかりやすく発信することが必要です。

わかりやすく伝えるために、「箇条書き」や「図解」を使うと良いでしょう。一目でいかにわかりやすく伝えられるかということを意識してみましょう。

4.オリジナリティのあるコンテンツを提供する

無味乾燥な定型文だけが投稿されるアカウントは、いわゆる「bot」のようになり、ロボットが投稿しているように感じられてしまいます。相手とのコミュニケーションを深めるためには「自分という人間、または企業を相手に知ってもらえる投稿」を考えると良いでしょう。

また、既存の社員インフルエンサーたちとの差別化を図ることも大切です。社内の雰囲気や社員インフルエンサーのキャラクターを活かした投稿を心がけましょう。

気をつけるべきポイント

魅力的な社員インフルエンサーですが、留意しておかなければならない注意点もあります。

企業が社員インフルエンサー制度を取り入れる際には、以下のことに気を付けるようにしましょう。

  • 社員のメンタルケア
  • 社内の理解
  • 炎上リスク
  • 業界への配慮

社内の理解

コンテンツの性質上、SNSは遊びで楽しんでやるものというイメージが強いため、社内インフルエンサーの存在は、社内の一部社員からはよく思われない可能性があります。

社員が真剣にSNSで自社のPRを行っていても、事情を詳しく知らない社員からは、仕事と関係なく遊んでいるというイメージを持たれてしまうこともあります。

認識のミスマッチを防止するためにも、社員インフルエンサーに対する社内の周知活動にも力を入れる必要があります。

社員のメンタルケア

社員インフルエンサーを起用する際には、起用した社員のメンタルケアも大切です。

自身の顔などのプライベートな情報をSNSで不特定多数に発信するため、社員インフルエンサーには精神的な負担が多くかかります。

投稿した内容に批判的なコメントをするユーザーもいるため、心無い言葉によって傷つけられてしまうことも考えられます。

社員が健全にSNS上で広報活動をするためにも、定期的なメンタルケアに加え、孤独感を与えないよう社内で連帯したSNSチームを組織することが大切です。

炎上リスク

SNSには、多様な考え方を持った人々が存在しています。一部のユーザーにとって心地の良くない表現などを投稿し、傷つけてしまったり、反感をかってしまうなどのリスクには十分に気を付けましょう。

SNSは拡散力が優れているため、「あの企業が発信した情報が炎上している」といった情報は瞬く間に拡散されていきます。

SNSで炎上してしまうと、企業全体の良いイメージを損ねてしまうこともあるため、投稿内容には最大限の注意が必要です。投稿する内容を事前にチェックするなど、社内でのチェックを欠かさないようにしましょう

業界への配慮

個人の名前と顔を表に出している以上、社員インフルエンサーのSNS投稿は、自主性を重んじ、正確な情報を発信することがベースになります。だからこそ危ういのが、投稿における自社と他社のバランスです。

たとえば、自社の商品をPRするために間接的に他社の商品をけなしてしまったり、業界内の問題に言及してしまったりすることが少なくありません。

「業界全体の発展を望み、見てくれる人々のためになり、楽しい情報を届ける」という利他的なスタンスで発信することを意識しましょう。

おわりに

ご紹介したように、社員インフルエンサーの起用には様々なメリットがあります。一方で、他のSNSマーケティングと同様、リスクも持ち合わせているため、戦略やサポート体制のもとで運用する必要があります。

また社員インフルエンサーを起用するには、SNSマーケティングの知識が必要不可欠です。さらに詳しく知りたいかたは、こちらの記事も併せてお読みください。

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