Webマーケティングとは?戦略に必須のフレームワーク9選

Webマーケティングに必須のフレームワーク

フレームワークとは「骨組み」や「構造」を意味し、ビジネス上の課題や解決策を考えるときの「枠組み」を指します。顧客のニーズや企業が提供するサービスが多岐にわたる昨今、ビジネスの場ではさまざまなマーケティング戦略が駆使されています。フレームワークは、このマーケティング戦略を練る上で欠かすことができません。
特にインターネットが普及した現在、ネット上のビジネスに特化したWebマーケティングも重要度が増しています。そこで今回はWebマーケティングにおいて代表的な9種類のフレームワークをピックアップしてご紹介します。

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目次

マーケティングとは?

マーケティングとは?

マーケティングとは、企業が行う活動の中で主に次の3点を指します。

  1. 顧客が求める新たな商品やサービスを創造する
  2. 商品やサービスの情報を顧客に届ける
  3. 顧客が効果的に商品やサービスの価値を得られるようにする

この他にも、顧客のニーズを分析して顧客価値を生み出すための企業姿勢もマーケティングに含まれます。 言い換えると、マーケティングとは「企業が顧客の求める商品やサービスを作り、その存在をコマーシャルなどで世の中に広め、適切な価格設定や販売網の整備をして、顧客が自発的にその商品やサービスを購入する状態を作り出すこと」です。
例えば、どんなに優れた商品を開発しても、その商品の存在が世間に知られていなかったり、他製品にはない長所が分かりにくかったり、販売店が少なく入手困難だったりしては、大きな売り上げは期待することができません。
端的にいうとマーケティングとは、商品をできるだけ多く、効率的に売ることができるように企業が行う活動のことです。マーケティングは、市場調査・商品の製造・輸送・販売・宣伝など幅広い場面で行われています。

Webマーケティングとは?

Webマーケティングとは?

前述した通り、マーケティングをWeb上で行うのが、Webマーケティングです。
Webマーケティングには、「顧客がその商品を購入するに至るまでの、あらゆる数値を把握できる」というこれまでのマーケティングにはない特徴があります。

例えば実店舗での販売であれば、購入者一人一人がどのような人物かまで調べるのは難しいでしょう。また、ネット以外の通信販売では、顧客が他のどの製品と比較してその商品を選んだかまでは分かりません。
しかし、Web上にある店舗なら、商品の購入者が商品ページのどこをチェックしたか、他の商品ページは閲覧したか、また閲覧したものの購入に至らなかったユーザーは何人いるかなど、アクセス解析を通して情報を詳しく把握することができるのです。

このようにWebマーケティングでは従来よりも多くの手がかりを得ることができます。しかし、その手がかりとなるデータも、活用できなければ意味がありません。データを活用し、正しく戦略を練ってWebマーケティングを成功させるためには、マーケティングの基本的な"考え方"を理解していることが不可欠です。そこで登場するのが「フレームワーク」という思考法です。

Webマーケティングにおけるフレームワークとは?

フレームワークとは、最初にお伝えしたように「骨組み」や「構造」という意味があります。ビジネス上の課題について、その目的に合わせて用意されたフレーム(枠組み)に入れて考えることで、要点を明確にしていく思考法のことです。さまざまな視点で整理されたフレームを活用することで思考が効率化され、目的に合った戦略を効率よく立てることができます。

なお、「フレームワーク」は、パソコンのアプリケーション開発などに使われる「ソフトウェア・フレームワーク」という意味で使われることもありますが、今回はマーケティングに使用する「ビジネス・フレームワーク」について、目的別に3つに分けてご紹介します。

【1】現状分析と課題を明確にするためのフレームワーク

まずは、現状を分析して課題を明確にするためのフレームワークから見ていきましょう。

MECE(ミーシー)

MECE(ミーシー)

まずMECE(ミーシー、ミッシー)という考え方をご紹介します。MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、日本語にすると「お互いに重複せず、全体に漏れがない」という意味です。

  • Mutually:互いに
  • Exclusive:重複しない
  • Collectively:全体に
  • Exhaustive:漏れがない

例えば売上を向上させるための要素を分析するなど、Webマーケティングの戦略を練るとき、ピックアップした要素が重複していたり、肝心な要素が抜けていたりすることがあります。これを避ける考え方がMECEです。
このMECEを完全にするために、「3C分析」「SWOT分析」「PEST分析」「バリュー・チェーン」「5フォース分析」のフレームワークを用います。これらのフレームワークを複数用いて、重複や漏れのないMECEの思考法で要点を整理することで、現状を分析し自社の強みを活かして弱みをカバーするマーケティング戦略を立案していきます。それでは、1つ1つのフレームワークを見ていきましょう。

3C分析

3Cとは顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の略で、自社の特性や競合する他社の特性、顧客の志向を分析して、成功の条件を割り出すフレームワークのことです。

SWOT分析

SWOT分析

SWOT分析は、自社が持つ強み(Strength)と弱点(Weakness)の内部環境と、ビジネスの機会(Opportunity)と脅威(Threat)といった外部環境を組み合わせて最適解を目指すフレームワークです。

PEST分析

PEST分析とは、政権交代や法改正などの政治的要因(Political factors)、景気動向や株価などの経済的要因(Economic factors)、人口動態や流行などの社会的要因(Social factors)、技術革新やインフラ整備などの技術的要因(Technological factors)の4つの外的要因を分析し、それらが企業に与える利益と不利益や、その度合いを整理するフレームワークです。

バリュー・チェーン

バリュー・チェーン

バリュー・チェーン(Value Chain)は日本語で「価値連鎖」を意味します。これは企業の事業を、自社の製品などが顧客に届くまでの流れに直接関わる「主活動」と、人事や設備維持などの主活動を助ける「支援活動」に分類し、どの工程までが自社の活動であるか、各工程のコストはどれくらいかを把握します。そうして各工程の強みと弱みを理解し、どの工程で自社の付加価値を出せるかを分析するフレームワークです。

5フォース分析

5フォース分析

ここまでで紹介した3C分析、PEST分析、バリュー・チェーンの3つは、自社と外的環境を分析するタイプのフレームワークでした。
ここで新たに紹介する「5フォース分析」は、自社が関わる業界、またはこれから参入する事業の業界構造や状況にフォーカスして分析するフレームワークです。「業界内の競合」「新規参入の脅威」「代替品の脅威」「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」の5つの要因を分析し、自社の経営戦略に活かします。

【2】企画提案の内容を練るためのフレームワーク

MECEとフレームワークを用いて自社が持つ強みや弱み、影響する各種の外的要因などを踏まえて要点を洗い出したら、次は企画・提案内容を改善するためのフレームワークを使っていきます。この段階では、「4C分析」「4P分析」「STP分析」の4つのフレームワークを使うことで、自社製品の独自性やターゲット層、売り方やプロモーション法など、具体的なマーケティングの企画内容を固めることができます。

4C分析

4C分析

4C分析は1990年代にアメリカの経済学者、ロバート・ラウターポーンが提唱した、比較的新しいフレームワークです。4Cとは、以下4つの頭文字からきています。

  • Customer value:顧客価値(顧客にとっての価値を考える)
  • Cost:顧客コスト(購入する際に顧客にどのような負担が生じるかを考える)
  • Convenience:利便性(顧客が購入する際の便利さや手軽さを考える)
  • Communication:コミュニケーション(商品やサービスの情報や魅力の見つけやすさを

これら4つのCから自社製品やサービスを見直し、マーケティングに活かす手法が4C分析です。顧客の視点から商品やサービスを見るフレームワークといえるでしょう。

4P分析

4P分析は「マーケティングミックス」とも呼ばれ、ハーバードビジネススクール教授のE・ジェローム・マッカーシーにより1960年代に体系化された古典的なフレームワークです。

  • Product:顧客が魅力を覚える製品、サービスを開発する製品
  • Price:品質に見合った適正な価格
  • Place:ターゲット層が入手しやすい販売網を用意する流通
  • Promotion:商品の存在や魅力を顧客に知らしめるプロモーション

この4つのPから、製品やサービスのマーケティングを考えていきます。 顧客の視点から検討する4C分析に対し、4P分析は企業側の視点で「顧客層に訴えかける手法」を考えるためのフレームワークです。

STP分析

STP分析

4C・4P分析よりもさらに詳細な分析をするフレームワークがSTP分析です。STP分析では、S、T、Pの3つの要素から自社や市場を分析します。

1つ目の要素「S」は、顧客市場全体から、類似したニーズを持ついくつかの顧客層に分類することで、セグメンテーション(Segmentation:市場細分化)をすることを指します。 2つ目の「T」は細分化した顧客層から、主なターゲット層を絞りこむターゲティング(Targeting:標的市場の決定)をすることです。 3つ目の「P」は、競合他社や製品などと比較し、他にはない自社独自の立ち位置を確立するポジショニング(Positioning:自社のスタンスの明確化)を指します。

【3】計画を実行に移して目標に近づくためのフレームワーク

計画を実行に移して目標に近づくためのフレームワーク

フレームワークに沿った思考で製品やサービスを企画・開発し、顧客のターゲット層を絞りこんで発売に至ったとしても、そこで終わりではありません。
フレームワークを活用してマーケティングを実践したつもりでも、意外な見落としや想定外の要因により、思うように売上が伸びないこともあります。したがって商品、サービスの発売後も、常にマーケティング戦略を検討して改善し続けることが必要です。

PDCAサイクル

PDCAサイクル

PDCAサイクルでは、4つの手順を繰り返すことで継続的に業務改善を目指します。

1. Plan(計画)

まず計画(Plan)を立てます。
ただスケジュールを組むのではなく、製品の販売個数などの目標を設定し、その目標を実現するためには何が有効かを検討しましょう。

2. Do(実行)
Do(実行)

次に実行(Do)です。
立てた計画を実行に移します。 計画が本当に有効かを判断するため、目標達成までの期限を区切る、売り上げの推移を把握するなどして、成果を確認できるようにしておくことが重要です。

3.Check(評価)
Check(評価)

そして評価(Check)です。
この段階で計画通りに実行できたかの検証と、実行した結果がプラスだったかマイナスだったかを、具体的な数値などに基づいて判断します。

4. Action(改善)
Action(改善)

最後に改善(Action)です。
Check(評価)で判明した計画の問題点や不足を検討し、そのまま計画を続行するか、それとも中止するか、計画に修正を加えて続行するかの方針を決めます。 この改善の時点で、次の計画も視野に入れて検討することが重要になります。

PDCAは一通り行ったらそれで終わりではなく、また計画(Plan)段階に戻って、これまでの結果を元に計画を立て直し、実行、評価、改善、そして計画を立て直し......と何回も繰り返していきます。 こうすることで、より精緻なマーケティング計画が練り上げられるのです。

PDCAサイクルとは、当初の計画不備や、急激な社会状況の変化にも対応し、最適なマーケティング計画へと更新していくための重要な手法です。そのためにはただ漫然とPDCAサイクルを繰り返すのではなく、1回ごとに計画の改善点や、外的要因の変化や見落としを確認し、マーケティング計画を改善していけるかがキーポイントといえるでしょう。

Webマーケティングに通用するフレームワークを習得するには?

フレームワークを習得するには?

フレームワークは、思考不足による見落としや無駄な試行錯誤を省いてくれる、マーケティング戦略を練る上で非常に有効な手法です。しかし、ただフレームワークの概念や種類を覚えただけで活用することは難しいでしょう。また、「フレームワークは万能である」「フレームワークを使えばどんな問題も解決できる」という過信も禁物です。なぜならば、現実のWebマーケティングには、「これをすれば絶対大丈夫」という正解は存在しないからです。
現実の課題には、さまざまな条件を勘案して試行錯誤を繰り返しながら、改善する以外に解決法はありません。

最初は本やWeb記事などに目を通し、フレームワークの基礎を理解することも大切です。しかし、ビジネスの現場でフレームワークを使いこなすためには、まず実際にフレームワークを用いて課題解決に挑み、フレームワークを通した思考の経験を積むことが欠かせません。 実際にフレームワークを使って試行錯誤を繰り返すことで、課題の内容に応じて適切なフレームワークを選ぶことができるようになり、フレームワークを用いてどのように考えればいいのかも判断ができるようになってくることでしょう。

また、フレームワークを用いたWebマーケティングの経験が豊富な専門家から、事例や実践法を学ぶのも有効です。専門家からフレームワークを実践しての成功例や失敗例を具体的に聞くことで、フレームワークによるWebマーケティング戦略を疑似体験することができます。

フレームワークとは、数学の公式のように、当てはめれば完璧な正解を導き出せるというものではありません。ただフレームワークを知らないよりは、知っていた方が思考を効率化できるに過ぎないということを念頭に置いておきましょう。 その上で、課題に応じて適切なフレームワークの種類を選び出す、状況に応じてフレームワークにアレンジを加えるなど、「思考するためのツール」としてフレームワークを使いこなせるようになることが重要です。

フレームワークを使うことで行き詰まっていた思考が進んだり、思考が整理される経験を積んだりすることができれば、やがて意識せずとも自然と最適なフレームワークで考えられるようになります。このようになって初めてフレームワークを習得できたということができるのです。

おわりに

Webマーケティングに限らずマーケティング全般に言えることですが、マーケティング施策を成功させるには、まず各種のフレームワークを用いて、業界における自社の立ち位置や強みと弱み、顧客の要望や競合他社、社会情勢の変化などの外的要因を把握できるかが鍵になります。
その上で主要ターゲット層となる顧客の分析と、それに合わせた商品開発や販路、プロモーションなどのマーケティング戦略を構築しましょう。商品やサービスの発売後も、PDCAサイクルを繰り返せば、よりマーケティング戦略の精度を高められることでしょう。
フレームワークは課題解決の手法として、あらゆる業種・職種に通用する考え方です。フレームワークを習得するには、まず事例に触れてノウハウを身につけることをおすすめします。

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