小学校教育で注目のプログラミング入門ツール「Scratch(スクラッチ)」とは?
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- 2018/02/21
政府が2020年から小学校でプログラミングの必修化を決めて以降、子どもへのプログラミング教育への注目が大きく高まっています。学研ホールディングスが実施したアンケートによると、子どもに始めさせたい習い事としてプログラミングが2018年は学習塾に次ぐ順位へと上昇しているのです。
義務教育にプログラミングが導入された理由のひとつは、身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながるIoTや人工知能(AI)の活用が広がったことで、人間独自の強みである「創造的に問題を解決する力」がこれからの世代にとってますます重要だと考えられているからです。
しかし、「小学校でプログラミングを学んでどういったメリットがあるのか」というのは、今ひとつイメージしにくいと思われる方も多いのではないでしょうか。
そこで、いま世界で広くプログラミングの教育学習に使われているツール「Scratch(スクラッチ)」を通してプログラミング教育のメリットについて考えてみましょう。
参考
学研ホールディングスIT業界まるわかりガイドは、日本初Web専門スクールのインターネット・アカデミーが運営する業界情報メディアです。最新の業界情報を、初心者にも分かりやすくご紹介しています。
目次
スクラッチとは
「Scratch(スクラッチ)」とは世界で広く使われるプログラミング教育ツールです。 マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボのライフロング・キンダーガーテンというグループが制作したもので、登録すれば無料で利用することができます。
ブロックを組み合わせるだけでキャラクターの動きをコントロールでき、子どもでも簡単にゲームやアニメーション、学校の科学のプロジェクトなど自分だけの様々なプログラムを作り上げることができます。完成したプログラムは、オンラインコミュニティで共有することもできるのです。
8歳から16歳を対象にデザインされてはいますが、プログラミング学習の入門用にすべての年代で使われており、対応言語は40以上、150以上もの国と地域で利用されるなど人気の高いツールであるといえます。
スクラッチが養う3つの力とは
「Scratchは、若者たちが、クリエイティブに考え、体系的に判断し、協調して活動することを学ぶための手助けをします。これらは、21世紀を生きるために欠かすことのできないスキルです。」
スクラッチではプログラミングを通して以下の3つの力が学べると強調しています。
- 創造性
- 系統的立てて考える力
- 協調性
「Scratch」開発者のひとり、MITメディアラボのミッチェル・レズニック氏は様々な分野での最先端を行く人々が集まるTEDで、開発に至る思いについて講演を行いました。
ミッチェル・レズニック氏によると、デジタルネイティブと言われる世代は、デジタル技術を上手に使いこなしてもその新しい技術を使って何かを作ることや自分を表現する、ということにかけては力が足りません。つまり、新しい技術を読むことはできても書くことができないことを意味します。
新しい技術で自分や自分のアイデアを表現するためには、コンピューターのプログラムを書くためのスキルが必要であり、「Scratch」はそのための手軽な手段となるのです。
プログラムを作る際、自ら創造したアイデアを試していく、プロセスを系統立てて考える、仲間と共同でプログラムを組み立てる、といった作業の手順を踏むこととなります。自分のアイデアを試行錯誤しながらも作品として完成させることで、上記に挙げた創造性・系統立てて考える力・協調性が身に付き、それらは将来どのような仕事に就いても役立つスキルであると語っています。
まとめ
いかがでしたか?私たちの身の回りが目まぐるしく変化している今こそ、年齢に関係なくプログラミングを学ぶタイミングではないでしょうか。少しでもプログラミングに興味をお持ちの方、詳しく知りたい!という方、インターネット・アカデミーでは無料体験レッスンを毎日開催しているので、お気軽にお越しくださいね。