ビットコインとは?ビットコインを支えるブロックチェーンの仕組み
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- 2023/08/12
一時期、その投機性の高さで話題となった仮想通貨。令和2年5月1日からの資金決済法改正に伴い、仮想通貨は「暗号資産」へと呼称変更されました。暗号資産ブームの火付け役となったのは「ビットコイン」と呼ばれるデジタル通貨です。
今回はビットコインとはどのようなものであるか、そしてビットコインを支えるブロックチェーンについてご紹介します。
今回はビットコインについて紐解きながら、暗号資産(仮想通貨)についての理解も深めていきましょう!
目次
ビットコインとは
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上でやり取りされる通貨のことです。暗号資産の種類は200種類以上ともいわれますが、ビットコインは暗号資産(仮想通貨)の中で最も人気があります。
ビットコインのきっかけを作った人物がSatoshi Nakamotoです。Nakamoto氏は2008年に「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」という論文を発表し、ビットコインの仕組みを初めて提示しました。ただし、彼の名前が本名であるのか、そしてどのような人物であるのかはよく分かっていません。
ビットコインの市場規模は?
暗号通貨の市場規模は、2022年に2兆190億米ドルに達しました。IMARC Groupは、2028年までに暗号通貨の市場規模が4兆70億米ドルに達すると予測しています。
暗号通貨の中でも一番の知名度を誇るビットコインテクノロジー市場は、2019年時点で、約1,475億ドルの時価総額となっています。2021年から2026年の5年間で、8.3%のCAGRを記録すると予測されています。
※CAGR(年平均成長率)とは、Compound Annual Growth Rate の略で、企業の複数年にわたる成長率から1年当たりの幾何平均を求めたものです。
ビットコインを支える仕組み「ブロックチェーン」
日本では日本銀行が貨幣の発行及び供給量を管理しています。しかし、ビットコインに管理者はいません。それでは、誰がビットコインを発行するのでしょうか。
ビットコインでは、ビットコイン採掘ソフト(ビットコインクライアント)がビットコインを発行します。ビットコインを理解するためには、金の採掘をイメージすると良いでしょう。金の価格は政府ではなく、需要と供給の関係によって決まります。また、金の埋蔵量には限りがあります。
ビットコインの場合も同様です。採掘ソフトによりビットコインの供給量が調整され、需要と供給の関係により価値が決まります。ビットコインの発行量上限は2,100万BTC(BTCはビットコインの貨幣単位)と定められています。
採掘ソフトをインストールすることでビットコインネットワークに参加できます。このビットコインネットワークにおける公開取引簿のことを「ブロックチェーン」と言います。新しい取引(トランザクション)が行われるたびに、取引記録が鎖状に次々追加されていくことがその由来です。
ビットコインに管理者がいないことから分かるように、ブロックチェーンは中央集権型ではなく分散型コンピューターネットワークです。ビットコイン採掘ソフトをインストールしている世界中のコンピューターにデータを分散しているため、データの破壊や改ざんが困難な仕組みになっています。
ブロックチェーンの署名に用いられる公開鍵暗号
また、ブロックチェーンの署名に公開鍵暗号を用いることにより、なりすましを防いでいます。公開鍵暗号とは、対になる2つの鍵でデータの暗号及び復号化する暗号方式です。
公開鍵暗号では、暗号化に用いる暗号鍵(公開鍵)と復号化に用いる復号鍵(秘密鍵)を使用します。公開鍵は公開し、秘密鍵は他人に知られないように管理します。公開鍵で暗号化されたメッセージは、公開鍵と対となる秘密鍵以外では復号化できません。
例えば、AさんからBさんにメッセージを送信する場合を考えてみましょう。
送信者Aは受信者Bの公開鍵で暗号化してメッセージを送信します。Bはこのメッセージを自分の秘密鍵で復号化して内容を確認することができます。万が一第三者にメッセージを盗み取られても、B以外は秘密鍵を持っていないため、メッセージの内容を解読されることはありません。
しかし、秘密鍵が知られてしまうと危険です。ギフト用ビットコインのQRコード(秘密鍵の側)がアメリカのテレビ番組で放送され、ビットコインが視聴者に盗まれてしまったという事例があります。
大手ビットコイン取引所が破たんした事件では、ビットコインの秘密鍵が第三者に知られたことにより、数百億円相当のビットコインが消失しました。
ブロックチェーンは暗号資産以外でも重要な技術
ビットコインとブロックチェーンはまとめられることも少なくないため、「ブロックチェーン=暗号資産(仮想通貨)」と認識している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ビットコインは ブロックチェーン技術を使っているサービス、対してブロックチェーンはビットコインを支える中心的な技術基盤であり、明確な違いがあります。
またブロックチェーンの技術は、ビットコインのように金融業界に限定されず、インフラ等の公共事業、住宅賃貸、カー・シェアリング、食糧生産・流通なども、ブロックチェーンによる利用用途になり得ます。
世界経済フォーラムによると、2025年までに世界のGDPの10%までがブロックチェーン上に蓄積されるようになると予測されており、ブロックチェーンはあらゆる産業分野における次世代プラットフォームとなる可能性があります。
ブロックチェーンのセキュリティ
ブロックチェーンは偽造品対策に効果的な手法であるなど、システムのセキュリティレベルの高さが注目されています。
しかし、そんなブロックチェーンのセキュリティも完璧ではありません。
ブロックチェーンはあくまで人間が稼働させるシステムであり、ヒューマンエラーが起こる可能性もあります。また、51%問題とよばれるような、悪意のある組織・個人により、ネットワーク全体の採掘速度の50%を支配し、不正取引を行う可能性も危惧されます。
そのため、ビットコインをはじめとする仮想通貨の運用には、ITリテラシーを高め、セキュリティについての知識を身につける必要があります。
おわりに
時代の移り変わりにより、日本でも安全に暗号資産(仮想通貨)を運用できる基盤が整ってきています。とはいうものの、大きな被害を被る可能性がないと言い切ることはまだできません。だからこそ、暗号資産(仮想通貨)を利用する場合は、仕組みやセキュリティについて学ぶことが重要です。仮想通貨には最新のIT技術が採用されているため、興味のある方はスクールでITを勉強されることをおすすめします。
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