HTML5、ついにW3C勧告へ
2014年10月29日
ついに!HTML5がW3C勧告として発表されました。ちょうど現在、W3CのTPAC 2014が開催されていて、このニュースで盛り上がっています。HTML5の前の仕様となるHTML4.01が勧告として発表されたのが1999年のことですので、実に15年ぶりの新しいHTMLの勧告となりました。
HTML5の話をする際に、よく「狭義のHTML5」と「広義のHTML5」という言葉が使われます。本当の意味でのHTML5、つまり狭義のHTML5というのは、W3Cが「HTML5」というひとつの仕様書にまとめているテクノロジーのみを捉えたものです。ただ、W3Cのコンセプト的にも、HTML5というのは単なる静的なWebサイトを作成するものではなく、Webアプリケーションを開発するための周辺APIとの連携があって、はじめて次世代のHTMLと考えることができます。そのため、「広義のHTML5」では、HTML5という名前の仕様だけでなく、たとえばGeolocation APIやWeb Storage、CSS3といった技術も含めてHTML5のグループにくくられています。今回、W3C勧告となったHTML5というのは、先述の「狭義のHTML5」を指していています。
主なポイントとしては、
- セマンティック要素の強化(main要素やheader、footer、nav要素など)
- マルチメディア対応(video要素、audio要素、canvas要素など)
- Form機能の拡張(input type属性値の拡張など)
- data-* 属性
などなどです。
本日、HTML5が正式に勧告となったわけですが、これまでHTML5が使われていなかったわけではありません。ほとんどのブラウザが、HTML5への対応を随時進めているため、多くの機能はすでに最新のWebブラウザでは使用可能となっています。また、W3Cのポリシーで、最低でも2つ以上のブラウザーに機能が実装されていることが勧告に向けた条件となっていますので、「絵に描いた餅」的な仕様にならないような仕組みになっています。
HTML5の勧告というのはW3Cにとって、ひとつの大きなマイルストーンではありますが、まだまだ「広義のHTML5」という意味では、開発段階の仕様が多くありますので、常に新技術を追っていかなければいけません。
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