W3C20周年シンポジウムに参加してきました
2014年11月 9日
前回の「HTML5、ついにW3C勧告へ」という記事でも書かせていただきましたが、先週開催されていたW3CのTPAC 2014に参加してきました。TPACは、W3Cのさまざまなワーキンググループに参加している技術者を一同に集める、一年に一度のW3C最大のイベントです。そして今年は、通常のTPACに加えて、「W3C20周年記念シンポジウム」が開催されました。
実は今年は、Web業界にとってとても意味のある年なのです。まずは、Webそのものの25周年の年です。Webの創始者であるティム・バーナーズ=リーが、最初にWebサーバーを作ったのは1989年でした。そしてその技術を中立な立場て取りまとめていく組織が必要ということで、1994年に、W3Cが創設されました。先述のシンポジウムのタイトルの通り、W3Cの20周年の記念すべき年なのです。そこにさらに、HTML5が勧告されるというイベントも加わり、Web業界が大いに盛り上がっているといっても間違いないでしょう。
シンポジウムでは、Web業界の著名人のスピーチやパネルディスカッションが行われ、最後は、ティム・バーナーズ=リーのスピーチで締めくくられました。ティムは、Webの歴史を振り返るにあたり、「最も素晴らしかったことは、Webに協力をしてくれた人たちの情熱の高さ」だという話をし、自分が創ったWebに、たくさんの協力者が集まったことで、今のWebができたことに感謝の意を述べていました。また最後にはWebの民主制に対しての訴えを述べ、違う趣味や信念、団体においても民主的でオープンにWebが使われる方法を見出さなければいけないと、これからのWebの課題について触れて、スピーチをまとめていました。ティムが話していたWebの課題を乗り越えて、5年後、10年後には、どのようなWebが創られているのか、未来を想像するとWeb業界のさらなる進化に期待をしたくなります。
ちなみに、これまでのWebの歴史について、もう少し詳しく知りたい方は、インターネット・アカデミーの「Webの歴史」特集をご覧ください。
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