海外に行って分かった、Webデザインで大事なこと
2015年11月27日
よくインターネット・アカデミーの受講生の皆さんに聞くことがあります。それは「Webデザインをするにあたって一番大事なことは何か」という質問です。受講生の皆さんからは、色です!綺麗な写真です!良いコンテンツにちがいない!いやいやSEOが一番大事です!使い勝手でしょう!など、色々な答えをいただきます。
何を重視するかは場合によるので一概には言えませんが、私の個人的な意見として、Webデザインで一番大事なことは「確実に情報を伝達すること」にあると思っています。
確実に情報を届けるには、紙とWebの違いを理解しなければいけません。紙の場合は、いくら大量の色を使っても、超高画質な写真をつかっても、あるいはどんなレイアウトにしても、相手によって見え方が変わることはありません。
しかしWebは違います。インターネットを介して送られるデザインやWebページの情報は、インターネットの接続環境、そしてそれを受け取るユーザーのデバイスの種類など、たくさんの要因によって見え方や伝わり方が変わってしまうのです。
1,700倍のスピードに進化したインターネット回線
日本の一般家庭に初めてインターネットがやってきたとき、インターネットの回線速度はどのくらいだったか想像がつきますでしょうか。当時はどの家庭も56Kbpsの電話回線をつかっていました。今では光回線で100Mbpsくらいの速度で使っているため、アナログ回線の約1,700倍のスピードに進化しています。それは、現在光回線で1秒で表示されるWebページが、30分近く表示に時間がかかるということです。
日本ではインターネットの接続スピードに関しては、世界トップクラスと言われています。つまり、とても恵まれたインフラ環境が整っているのです。そのため、海外に目を向けた場合、日本と同じような接続環境を想定してWebページを作ることはできません。たとえば、インドのモバイル通信は、2G回線、3G回線、4G回線と用意はされてはいますが、実際には多くの人が2G回線を使っています。一般的なWebサイトを開こうと思っても、表示まで1分程度かかるのは当たり前です。
そんな低速な回線速度のユーザーに対して、大量の色を使ったり、高画質な画像を入れ込んだ場合、どうなってしまうでしょうか。読み込んでから2分、3分と時間が過ぎ、こらえきれなくなった人はブラウザを閉じてしまうはずです。
そうです。情報が届かないのです。
私の思う一番大事なことは、どんなスクリーン、どんなインターネット環境の人にも弊害なく、すべての人に情報をあまねく届けることです。それがWebデザインに求められるべき目標の1つだと考えています。もちろん読み込み速度を気にしすぎて、文字だけになってしまっては退屈です。そこで画像をうまく作成することが大事になってきます。いかに軽くいかに綺麗に画像を見せるかです。
次回は画像について少し詳しく書かせて頂きます。楽しみにしていてくださいね!
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