2016年インターネット広告市場予測~動画マーケット編~
2016年2月 4日
現在、オンライン上の動画広告が急成長を続けています。 YouTubeやニコニコ動画などの動画配信サイトを、皆さんも一度は視聴したことがあるのではないでしょうか。 今回の記事では、大企業も注目する動画広告の可能性と今後の動向について、2016年の動きを展望しご紹介したいと思います。
テレビ離れとオンライン上の動画配信サービスの充実
現在、若者のテレビ離れが進んでいます。 2010年度にNHKが行った「国民生活時間調査」によると、テレビを視聴する人の割合は全体として減少傾向にあり、シニア層ほど長時間になるということがわかりました。 その一方で、ビデオ・HDD・DVD・インターネットの利用は増加傾向にあります。 若者のテレビ離れの原因としては、YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サイトが広く視聴されるようになった他、テレビ局が運営する動画配信サイトなど、オンライン上の動画視聴・配信サイトが充実していることが大きな要因の1つであると推測されます。
また、スマートフォンの普及に伴い、スマートフォンによる動画視聴時間が増加しています。 LTE(ロング・ターム・エボリューション、新たな携帯電話の通信規格のこと)の普及や、スマートフォンやタブレットといったデバイスの大画面化や高画質化も進み、ユーザーにとってはより気軽に、スマートフォンで動画を楽しめる時代が到来しています。 このようなユーザーの動向を踏まえ、企業やメディアにおいても動画コンテンツを活用したマーケティングが注目され、TOYOTAやSONYなどの大手企業がYouTube上に率先して公式チャンネルを設けるなど、動画を活用した情報発信や、動画を用いたユーザーとのコミュニケーションが活発化しています。
動画市場の急成長
株式会社サイバーエージェントのオンラインビデオ総研は、株式会社シード・プランニングのデジタルインファクトと共同で、国内動画広告の市場動向調査を行い、市場規模予測を算出しました。
同調査によれば、動画広告市場は急成長を続けており、2014年には317億円であった国内の動画広告市場は、2015年には506億円と、前年比160%もの高成長を遂げたと予測されています。 その内容を見てみると、2014年はパソコン向けの動画広告市場規模が231億円に対し、スマートフォン向けの広告市場規模は86億円に過ぎませんでした。
しかし、2015年にはパソコン向けの市場規模が234億円に対し、スマートフォン向けは234億円と、スマートフォン向け動画の市場規模が急拡大しています。 2016年には、動画広告市場は800億円となり、そのうちスマートフォン向けの市場が過半数を超えると予想されています。 このまま成長を続ければ、2017年には1,000億円を突破、2020年には2,000億円規模に到達すると見込まれています。
動画業界ではYouTubeの影響力か強い
「comScore Video Metrix」(オンライン動画サイトに関する調査)によると 2015年10月時点の国内動画サイトの視聴時間のトップは YouTubeを含む「Google Sites」が4,956万UUでした。 続いて、GYAO!が含まれる「Yahoo Sites」が2位で2,391万UU、3位のFC2が1,377万UUです。 3位と1位とでは2倍以上の差があり、YouTubeの影響力の高さが窺えます。
また、調査会社であるNielsenのデータによれば、YouTubeの視聴はスマートフォンから行うケースが多いことがわかっています。 今後もスマートフォンによる動画視聴の拡大が予想される中で、先んじてスマートフォンからの視聴を拡大させているYouTubeは、今後も動画広告市場において大きな影響力を持っていくことでしょう。
まとめ
今後もますます動画広告市場は拡大が予想され、それに伴い、Webマーケティングの知識を正しく理解した上で動画広告を作成できる人材が求められる時代となるでしょう。
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