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電通グループ社員が語る「最新のWebマーケティング動向と求められる人材」 セミナーレポート

2016年9月20日

電通グループ社員が語る「最新のWebマーケティング動向と求められる人材」 セミナーレポート

目まぐるしく変化するWebマーケティングの世界。今、現場では何が起こっており、今後どのような人材が求められるのでしょうか?
一番ホットなWebマーケティングの最新動向と、そこから見えてくる必要なスキルセットについて、電通グループ企業の社員の方にお伺いするというセミナーを、9/7(水)にインターネット・アカデミーの渋谷校にて開催しました。

今、Webマーケティングの現場で何が起きているのか?

9月7日19時、インターネット・アカデミー渋谷校にて、株式会社電通ダイレクトフォースの古後 淳(こご じゅん)氏をお招きし、「最新のWebマーケティング動向と求められる人材」セミナーを開催しました。

セミナーは三部構成で、第一部では古後氏による「最新のWebマーケティング事情と求められる人材」について、第二部では、インターネット・アカデミーの鈴木 健司先生から「コンテンツマーケティングの重要性と今やっておくべきこと」についてお話しいただきました。
本日は、その内容について簡単にまとめてご紹介をさせていただきます。

第一部「最新のWebマーケティング動向と求められる人材」

第一部「最新のWebマーケティング動向と求められる人材」 古後 淳(こご じゅん)氏

Webマーケティングの過去と現在

2015年度のWeb広告費は前年比110.2%(「2015年 日本の広告費」)で、デバイス別では特にスマートフォンが伸びています。今後も、スマホを対象にしたマーケティングはより盛んになっていくことが予想されます。

Webマーケティングは、かつてはFacebookやmixiなどのログイン画面に広告を出す「ログインジャック」などの純広告が主流でしたが、今ではアフィリエイトやSNSなどの運用型がメインとなってきています。

ユーザーの購買行動に関し、AIDMAから始まった購買行動モデルの最新版が、DECAX(デキャックス)です。DECAXとは、ソーシャルメディアで情報が広がり、生活者がコンテンツからコンテンツへ移動していく現代において、その先にある消費者の購買行動が「Discovery(発見)→Engage(関係)→Check(確認)→Action(購買)→eXperience(体験と共有)」という流れになるという、電通が発表した予測モデルです。
しかし、DECAXという枠を踏まえるだけでは、マーケティングは成功しません。ターゲットの行動を徹底的に調べ、データや行動を読み込むことが成功の鍵だと古後氏はお話しされていました。

最新の広告技術と分析手法

電通ダイレクトフォースでは、インタラクティブ動画「EICHI」の制作/配信を実施しています。 インタラクティブ動画の特長は、ユーザーが動画の再生中にアクションをし、自分でストーリーを選ぶことができる点にあります。

ファッションブランド「GU(ジーユー)」のインタラクティブ動画「onomato mix by GU」は2週間で再生20万回を記録し、最後まで動画を観たことを指す再生完了率は80%に及びます。この動画にはHTML5の技術が使われています。

トレンドからわかる、求められる人材

古後さんによると、ベースとしてマーケティングと技術的な知識を持ち、様々な情報を収集できる人材が必要とされているそうです。
方程式を参考にしつつ、自社に必要なデータの収集・分析を行い、自分なりのメソットを作っていけること。そのためには最低限のITリテラシーが必須となります。「HTML5って何?」という人ではダメなのです。

第二部「コンテンツマーケティングの重要性と今やっておくべきこと」

第二部「コンテンツマーケティングの重要性と今やっておくべきこと」インターネット・アカデミーの鈴木 健司先生

SEOとSNS

よい製品やサービスを提供するだけではなく、ユーザーにとって価値ある情報を発信し、有益なコンテンツを充実させることが大切です。
Googleの基本理念と言われている「Google が掲げる 10 の事実」を見ても、"インターネット上の情報が、ユーザーに焦点をあてて情報提供されているか"を重視していることがわかります。それを体現するコンテンツを公開していけば、「SEO(検索エンジン最適化)」においても「SNS(情報拡散)」においても、高い効果を期待することができます。

コンテンツ作りのポイント

実際に、良質なコンテンツを作るにはどうしたらいいのでしょうか? そのためには、コンテンツのテーマを絞り、狙いのターゲットに届けることが大切です。以下のようなポイントがあります。

「情報を継続的に発信すること」

更新できなくなる理由としては、知識の枯渇や時間の制約があります。知識の枯渇を防ぐため、本から体系的な知識を得たり、新聞や雑誌でトレンドを調べましょう。最も新しい知見が得られるのは勉強会への参加です。成功者の事例を直接学べ、様々な人と交流できるなどの長所もあります。

「読み手のメリットとなるようなオリジナリティの高い、価値ある内容を書くこと」

価値とは、「人の役に立つ情報×希少性」と定義します。コンテキスト(文脈)を巧みに取り入れたり、ターゲットに合わせた言葉遣いをしたり、画像や動画を上手に利用しましょう。写真は、Photoshopを使えば簡単に加工でき、わずかな工夫でコンバージョン率が違ってきます。

「(FacebookやTwitterで)効果的に拡散すること」

第三部 パネルディスカッション「Webマーケティング担当者からよく寄せられる質問」

第三部では、3つのよくある質問を軸に、質疑応答を兼ねてパネルディスカッションが行われました。

【1】今後のマーケティングの主流とは?

古後氏
「マーケティングオートメーションの流れが来ていて、今後は自動化できるものは競争力がなくなっていきます。特にクリエイティブが大切です」
鈴木先生
「勉強会などで情報を早く仕入れることが大事です。映像や文章、動画の力と、それに伴う技術(HTML5など)を担当者も覚えることが大切です」

【2】広告代理店やコンサルに運用やマーケティングを任せっきりで大丈夫?

古後氏
「大丈夫ではありません。社内で知識やスキルを持っていて、広告代理店に具体的な提案やアクションができるような会社が成功、成長しています」
鈴木先生
「Google AdWordsなどの広告で様々なデータが出てきますが、レポートを見て理解し、検証する力が大切です。インターネット・アカデミーの法人研修により、レポートが読めるようになったとの声をいただいています」

【3】今後、どんなスキルセットが求められるか

古後氏
「ITリテラシーが大切です。自分の業界をどう理解し、シェアを広げ、競合を出し抜くのか。現状を整理し、変化をとらえる力が求められます」
鈴木先生
「分析力があること。それから、独学は危険です。常に自分を客観視し、勉強会などで新しい情報を学び、トレンドをとらえる力が大切です」

まとめ

今回のセミナーでは、Webをビジネスに活用しようとするのであれば、どんな人にとっても「自社に必要な情報やトレンドを、積極的かつ柔軟に取り入れる力」「分析力」「ITリテラシー」が大切であるということが伝わる内容でした。
Webで成果を出したり、個人としてのキャリアアップを狙っていくためには、常に新しい情報をキャッチアップし、スキルアップし続けることが必要です。 今年の秋は、学びの秋にして、ぜひWeb/ITのスキルアップに力を入れてみませんか?

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本ブログは、日本初Web専門スクールのインターネット・アカデミーの講師が運営するWebメディアです。 スクールの情報はもちろん、最新のWebデザイン・プログラミング・Webマーケティングについて役立つ情報をご紹介しています。

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現在、マサチューセッツ工科大学のW3C本部に在籍し、HTML開発とインターネット・アカデミーのカリキュラム開発を担当する。

海外支店責任者として、アメリカとインド、日本を行き来する。5年間、マサチューセッツ工科大学のW3C本部に在籍し、HTML開発と普及活動を行ってきた経歴を持つ。

日本の新宿校、渋谷校インストラクター。主にWebマー ケティングとクリエイティブ系の授業を担当。

バンガロール校インストラクター。デジタルマーケティング が専門分野。

Google認定Webマーケティング講座の企画・開発に携わる。「PHPカンファレンス2011」で講演。「PHP公式資格教科書」の執筆など

バンガロール校支店長。Webプロデューサー、インストラクター、エリアマネージャを経て、現在はグローバル展開のビジネスディベロップメントを担当。

「W3C"HTML5 Tour"」での講演や、インド校にてWebデザイナーおよびチーフインストラクターを勤めた経歴を持つ、人気キャリアプロデューサー。

フランスにあるW3CのEUホスト、ERCIM(欧州情報処理数学研究コンソーシアム)に常駐し、Webの研究を行うインド人インストラクター。Webマーケティングに精通している。

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