AWSの資格とは?資格の種類や取得のメリットもご紹介!
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- 2023/06/17
世界のクラウド市場の約3分の1を占め、世界シェア第1位を誇る「AWS」をご存じの方も多いのではないでしょうか。今回は、AWSの基礎知識とそのスキルを認定する資格について、わかりやすくご紹介いたします。
目次
クラウドサービスの中のAWS
総務省の令和3年度の調査によれば、約69%の企業が全社もしくは一部でクラウドサービスを導入し、その効果を実感している企業の割合は87.1%と高い評価が出ており、クラウドは年々私たちの生活に欠かせないものになっています。
その中でも、今回ご紹介するAWSは、Amazonが提供する様々なITリソースをオンデマンドで利用することができる世界シェア1位のクラウドサービスです。AWSとは、「Amazon Web Services」の略称で、Amazonがネットショッピング事業を展開するにあたって大量の商品の在庫管理やデータ分析を行うために構築したインフラやアプリの技術を、一般公開したことが始まりです。
このトップシェアの背景には、信頼できるセキュリティや、余計なコストをかけずに済むこと、パフォーマンス力が高いことや柔軟性・拡張性が高いことがあげられます。数クリックで、サーバやデータベースといった基本的なインフラサービスを構築し、利用することができるのです。
AWSの認定資格の概要
AWS認定資格は技術スキルとクラウドの専門知識を検証し、資格を取得すれば今後のキャリアに大いに役立てることができます。役割と専門分野ごとに全12種もの認定試験があります。資格は専門知識と3種類のレベル別(ベーシック・アソシエイト・プロフェッショナル)に以下のように分かれています。
資格名 | レベル | 難易度 |
---|---|---|
Cloud Practitioner | 基礎レベル | 中 |
Solutions Architect (Associate) | アソシエイトレベル | 中 |
SysOps Administer | アソシエイトレベル | 中 |
Developer | アソシエイトレベル | 中 |
Solutions Architect | プロフェッショナルレベル | 高 |
DevOps Engineer | プロフェッショナルレベル | 高 |
Advanced Networking | 専門知識 | 高 |
Data Analytics | 専門知識 | 高 |
Database | 専門知識 | 高 |
Machine Learning | 専門知識 | 高 |
Security | 専門知識 | 高 |
SAP on AWS | 専門知識 | 高 |
AWSの認定資格にはどのようなものがあるか?
それでは具体的に、基礎的な内容から実際の開発にも役立つAWS認定資格のうち、どのような資格を取得するとよいのでしょうか?詳細を見ていきましょう。
《初級》基礎レベル
AWS Certified Cloud Practitioner
AWSサービスの全体的な知識を求められる、基礎的な理解を目的とした資格です。AWSを使ったことがないという方は、まずはこの資格の取得を目指しましょう。
受験対象者 | 非IT系で、AWSクラウドのキャリアを模索している方/営業やマーケティングで、AWSクラウドについてステークホルダーや顧客とより効果的にコミュニケーションを図りたい方 など |
---|---|
学習内容 | AWSクラウドのITサービスおよびその用途のベーシックな知識/AWSのコアサービスとユースケース、課金、料金モデル、セキュリティコンセプト、クラウドがビジネスに与える影響についてなど基礎的な知識 |
難易度 | AWS資格のなかで最も低い |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全65問 |
試験時間 | 90分 |
受験料 | 11,000円 |
学習方法 | ・AWSが提供しているデジタルトレーニング(無料) ・AWSが提供している練習問題(無料) ・AWSが提供するウェビナー(無料) |
《中級》アソシエイトレベル
この試験では、AWSにおけるコーディングの深い実務経験は必要ありませんが、基本的なプログラミングの概念に精通していると有利です。1年以上のAWS実務経験があるとより合格の確率が高まります。
Solutions Architect
クラウドプラクティショナーと比較すると、より技術的で、実際にクラウドを使用する際に問われるソリューションのような内容が出題されます。
受験対象者 | AWSテクノロジーに関する経験や、オンプレミスITの経験、他クラウドサービスでの業務経験をお持ちの方 など |
---|---|
学習内容 | AWSにおいて適切なシステム設計を行うことができるレベルの知識、スキル |
難易度 | 中程度 |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全65問 |
試験時間 | 130分 |
受験料 | 15,000円 |
学習方法 | クラウドプラクティショナー同様、AWS公式サイトにある無料で提供されているコンテンツを活用するほか、市販のテキストや問題集、有料の模擬試験なども利用することで、スムーズに合格を手に入れましょう。 |
SysOps Administer
受験対象者 | システム管理者のロールとしての業務経験や、AWSテクノロジーに関する経験、オンプレミスITの経験をお持ちの方 など |
---|---|
学習内容 | AWS上でのワークロードのデプロイ、管理、オペレーション、セキュリティコントロールやコンプライアンス要件の実装の経験や知識 |
難易度 | 中程度 |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全65問、試験ラボ(実技試験)/全65問 |
試験時間 | 180分 |
受験料 | 15,000円 |
学習方法 | 従来の勉強方法に加えて、実技試験の対策をもする必要があります。内容は、表示されたシナリオ通りにマネジメントコンソールからAWSの設定を行っていく試験で、AWSの操作経験を積む必要があります。AWS hands-on for Beginnersなどで操作に慣れておくなどの対策も効果的なのではないでしょうか。 |
Developer
受験対象者 | 少なくとも一つの高度なプログラミング言語の深い知識を持つ開発者としての経験や、AWSテクノロジーに関する経験、他クラウドサービスでの業務経験をお持ちの方に最適です。 |
---|---|
学習内容 | AWSを使用したクラウドベースのアプリケーション開発、デプロイ、デバッグ、サーバーレスアプリケーションのコードの記述に関する知識 など |
難易度 | 中程度 |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全65問、試験ラボ(実技試験)/全65問 |
試験時間 | 130分 |
受験料 | 15,000円 |
学習方法 | 試験ガイドやサンプル問題などが無料で公開されているので、ぜひご活用ください。また、有料ではありますが模擬試験の受験も可能なので、AWSから提供されているさまざまなトレーニングを有効活用することで、最短の合格を目指しましょう。 |
《上級》プロフェッショナルレベル
Solutions Architect
受験対象者 | 2年以上の実践的なAWS実務経験を有する方 |
---|---|
学習内容 | 複雑な要件に適切に対応し、アプリケーションやシステムをAWSで設計・デプロイするための知識のほか、マイグレーションやコスト管理、継続的な改善など幅広い高度な知識 |
難易度 | 最上級 |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全75問 |
試験時間 | 180分 |
受験料 | 30,000円 |
学習方法 | AWS公式の試験ガイドの理解、問題集、デジタルトレーニングのほか、AWSはもちろん他サービスを組み合わせた出題にも備える必要があります。有償の模擬試験も活用していきましょう。 |
DevOps Engineer
受験対象者 | 2年以上のAWSでのシステム開発・管理・運用についての実務経験を有している方 |
---|---|
学習内容 | 高度に自動化されたインフラストラクチャの構築、オペレーティングシステムの管理、最新の開発プロセス、運用プロセス、開発手法、および運用手法などの知識 |
難易度 | 最上級 |
出題形式 | 複数選択と複数応答(択一問題)/全75問 |
試験時間 | 180分 |
受験料 | 30,000円 |
学習方法 | AWSの提供するデジタルトレーニングや市販の問題集を併用して勉強を進めることで、合格に近づきます。 |
《上級》専門知識
難易度はプロフェッショナルレベル同等とされ、AWSの実務経験は2年以上、加えて各分野での実務経験は5年以上あることが望ましいとされています。AWSの知識に加え、特定の分野の知識に秀でているという方にはぜひ挑戦していただきたい資格です。
- Advanced Networking
- Data Analytics
- Database
- Machine Learning
- Security
- SAP on AWS
AWSの認定資格を取得するメリット
最新のAWS情報を取得することができる
AWSは、サービスも機能もどんどん変わっていきます。そのため、AWS認定は日々AWSを使用している技術者にとっては難易度は高くありません。学習を進めていく過程で、AWSの最新情報を常に追うなかに資格取得を位置づけることで、最新情報に加えて、資格をも取得することができます。
AWSの専門知識を持っていることをアピールできる
AWS認定資格を取得していることで、クラウドサービスを活用したビジネスが行いやすくなります。転職活動などで、自身のスキルを証明するものとしての機能をも果たします。
AWSの認定資格を取得するメリット
いかがでしたでしょうか。AWSの資格は、取得に時間がかかるものや、スキルをしっかりと磨く必要があるものも多いですが、その分とても有用な資格として機能します。日本においても、まだ取得者数は決して多くはないので、金融機関や事業会社など幅広い業種のお客様に、AWSを活用したソリューションを提供できる人材として活躍できる可能性が大いにある資格ともいえるでしょう。
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