アクセシブルデザインとは?ユニバーサルデザイン・インクルーシブデザインとの違いも解説!
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- 2024/04/07
アクセシビリティの実現は大きな社会的意義が伴います。アクセシビリティに配慮した姿勢は、企業のイメージや信頼性の向上にもつながります。今後、ますます高齢化が進んでいく日本で、アクセシビリティの重要性がさらに高まっていくと予想されます。
そうですね、様々な方面に配慮したデザインがあります。今回はアクセシブルデザインについて学んでいきましょう。
目次
アクセシブルデザインとは
アクセシブルデザインとは、製品や環境に様々な工夫を施すことによって、より多くの人々が利用できるようにするためのデザインのことを指します。日本はアクセシブルデザインの普及率が世界で最も高く、その市場規模はすでに3兆円に達しています。
また、日本から提案した、包装・容器のアクセシブルデザインに関する国際規格が、2019年に発行されています。
ユニバーサルデザイン・インクルーシブデザインとの違い
ユニバーサルデザインとは
「ユニバーサルデザイン」とは、身体能力の違いや年齢、性別、国籍に関わらず、すべての人が利用しやすいようにつくられたデザインのことです。 身近なユニバーサルデザインの例として、ピクトグラムがあります。ピクトグラムとは、表現したい対象のイメージを文字以外の単純な図や記号で表したサインのことで、非常口やトイレのマークがピクトグラムにあたります。
アクセシブルデザインは実はユニバーサルデザインの中に含まれます。しかしアクセシブルデザインはそれまでの不便な製品やサービスに改造を施し、使いやすくしたデザインであるのに対し、ユニバーサルデザインはもともとのサービスや商品に改造を施さず、誰もが利用できるように最大限配慮されたデザインのことを指します。
また、以前はユニバーサルデザインという言葉が主流でしたが、ISO/IECのガイド作成時に、ユニバーサルデザインという言葉を使うとすべての人が使えると誤解されるのではないかという懸念があり、アクセシブルデザインという言葉が採用されました。
インクルーシブデザインとは
「インクルーシブデザイン」とは、従来の製品やサービスのターゲットから除外されがちだった多様な背景を持つユーザーが使いやすいように、ユーザーの声を反映してデザインする手法を指します。
ユニバーサルデザインの作り手はデザイナーであるのに対して、インクルーシブデザインでは、実際に製品を使用するユーザーの意見を、開発初期段階から積極的に反映していくという点に違いがあります。また、ユニバーサルデザインが「多様な人々が使える1つの製品」を作ろうとするのに対して、インクルーシブデザインは「特別なニーズを持つ一人一人」を出発点にデザインしていく、という特徴があります。
アクセシブルデザインを使用した製品
アクセシブルデザインって、どんな製品に使われているの?
牛乳パック
牛乳パックも、目の不自由な方へ配慮されたアクセシブルデザインの一つです。 牛乳パックをよく見ると、上部に小さなくぼみがあります。これは「切欠き」と呼ばれ、目が不自由な人でもその部分を触れば牛乳だと判断できるようにつけられています。また、切欠きの反対側が開け口になっているという配慮もされています。
電卓・固定電話
電卓やパソコンにあるテンキーの「5」に突起があるのもアクセシブルデザインのひとつです。固定電話にも同様に突起がついています。これは目の不自由な方であっても、そして操作する場所が暗く、文字盤が見えにくい状態でも操作できるように作られています。
Webアクセシビリティ
アクセシブルデザインが用いられるのは、モノだけではありません。「Webアクセシビリティ」も現代に必要なアクセシブルデザインの一つです。
iPhoneを使用している方は、iOS の「設定」の中にある「アクセシビリティ」という項目を見たことがあるのではないでしょうか。ズームや色の反転、カラーフィルター、音声コントロールなどの機能を設定できる他、Webコンテンツのアクセシビリティを検証するツールとしても有用です。
Webアクセシビリティとは、Webサイトや情報システムにおける情報へのアクセスのしやすさを指します。例えば、利用者が自分にあった文字の大きさに設定ができるWebサイトや読み上げ機能のあるWebサイトは、高齢者や目の悪い人でも利用しやすいため、Webアクセシビリティが実現できていると言えます。
アクセシビリティの確保は、ユーザーだけでなく企業側にとってもメリットとなります。 Webコンテンツを多言語や音声ガイドにも対応させるなど、アクセシビリティを向上させればさせるほど、ユーザーの幅・層を広げることができます。
おわりに
今回はアクセシブルデザインについて説明しました。日本社会の高齢化が今後ますます進んでいく中で鍵を握るのは、どんな人でも使いやすい、ユーザーフレンドリーなデザインであり、それはまさにアクセシブルデザインです。UI/UXデザイナーやWebデザイナーの方はデザインする際、ぜひこのアクセシブルデザインに留意してみてください。
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