シングルマザーのIT転職ガイド!在宅ワークで子育てとキャリアを両立
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- 2025/05/19

「子どもを育てながら自分自身も成長したい」というシングルマザーにとって、時間や場所の自由度が高く、経済的な安定が期待できるIT業界への転職は大きなチャンスです。今回はシングルマザー向けに、おすすめのITの仕事や補助金制度を紹介します。

IT業界と一口にいっても、いろいろ職種があります。今回はシングルマザーの仕事選びのポイントやおすすめのITの仕事、その仕事内容や必要なスキルなどをまとめて解説します。
目次
シングルマザーをとりまく現状...仕事の状況は?
まずは、日本のシングルマザーをとりまく現状と課題について確認していきましょう。
日本のシングルマザー家庭の割合
こども家庭庁の資料によると、2021年時点のシングルマザー家庭(母子世帯)は約119万5000世帯で、シングルファザー世帯(父子家庭)の14万9000世帯よりも100万世帯以上も多い結果となっています。
シングルマザー家庭の数は30年前と比較して1.5倍に増加しているものの、この5年間は横ばいの推移となっています。
シングルマザー家庭の就業率
資料では、シングルマザー家庭の就業率は86.3%と高い水準にあることが示されています。
ただ、そのうち「正規の職員・従業員」が48.8%で、「パート・アルバイト等」が38.8%(派遣社員を含むと42.4%)と、一般の女性労働者と同じく非正規の割合が高いことがうかがえます。
シングルマザー家庭の年収
シングルマザー家庭(母のみの収入)の平均年間就労収入は236万円です。就業率が高い一方で、収入が低い傾向にあります。
その理由としては、先述したようにシングルマザーの半数以上がパート・アルバイト、派遣社員などの非正規である点があげられます。
仕事と子育てを両立できる環境、スキルアップ支援などが求められています。
シングルマザーが仕事を選ぶときのポイント
仕事選びは、シングルマザーにとって重要な決断です。子どもの成長を支えながら、自分自身のキャリアも諦めたくない......そんな思いを叶えるために、仕事選びで意識すべきポイントを具体的に紹介します。
ポイント1 勤務時間・勤務形態が自分の生活とマッチしているか
シングルマザーにとって、仕事選びで重要なポイントは勤務時間と勤務形態です。子どもの送迎や学校行事への参加、急な体調不良への対応など、時間的な制約があるため、ご自身のライフスタイルに合った働き方を選ぶことが不可欠です。
例えば、朝の送迎に間に合う勤務開始時間、夕方のお迎えに間に合う退勤時間、土日祝日の休み、在宅ワークの可否、時短勤務の制度などを確認しましょう。柔軟な働き方ができる職場を選ぶことで、仕事と育児の両立がしやすくなり、心身ともに無理なく長く働くことができます。
ポイント2 子育てへの理解があるか
シングルマザーが安心して働くためには、職場の子育てへの理解が不可欠です。子どもの急な病気や学校行事など、予期せぬ休みや早退が必要になる場面も考慮し、柔軟に対応してくれる環境を選びましょう。
具体的には、育児休業や子の看護休暇の取得実績、急な休みへの対応、中抜けや時間休の有無などを確認するのがおすすめです。
面接時に質問したり、企業の口コミサイトを参考に、子育て中の社員が働きやすい雰囲気であるかを探ってみましょう。子育てに理解のある職場は、精神的な安心感に繋がり、仕事への集中を助けてくれます。
ポイント3 親子での生活に必要な収入を維持できるか
シングルマザーが仕事を選ぶ際は「自分と子どもとの生活に必要な費用を確保できるか」といった、将来の経済的な安定を見据えた選択が必要です。
基本給与だけでなく、昇給制度や賞与、残業手当や各種手当(住宅手当、家族手当など)の支給の有無も確認しましょう。
また、スキルアップによって収入増が見込める業界であるかという点も非常に重要です。自身の成長が給与に反映される環境を選ぶことで、着実な収入増加が見込めますし、子どもの教育資金も安心して準備できます。
このように目先の収入だけでなく、長期的な視点で親子が安心して生活できるだけの収入を維持できるかを見極めることが、仕事選びのポイントです。
シングルマザーにITの仕事がおすすめな理由
子育てをしながらキャリアアップを目指せるITの仕事は、シングルマザーにおすすめです。その具体的な理由を3つのポイントに分けて紹介します。
理由1 在宅・フレックスタイム制など柔軟な働き方
IT業界は、柔軟な働き方ができるのが特徴です。プログラマーやWebデザイナー、Webマーケターなど、職種によってはリモートワークが可能な場合が多いため、子どものそばで働くことができます。
また、フレックスタイム制を導入している企業もあり、ご自身の都合に合わせて勤務時間を調整しやすいのもメリットです。急な学校行事や子どもの体調不良にも対応しやすく、仕事と育児の両立を支援してくれる環境が期待できます。
スキルさえあれば、フリーランスといった自由な働き方も選べます。時間や場所に縛られない働き方は、シングルマザーがキャリアを諦めずに活躍するための強い味方となるでしょう。
理由2 スキルアップしやすい環境
IT技術は日々進化しているため、IT業界では常に新しい知識やスキルを学び続けることが求められます。しかし、これはシングルマザーにとって自身の市場価値を高め、キャリアアップを目指しやすい環境であるといえます。
近年はITスクールのオンライン教材やライブ授業をはじめ、時間や場所にとらわれずにスキルアップが目指せる環境が整っており、忙しいシングルマザーでも効率的に学習を進められます。
スキルアップは、昇給やより条件のよい仕事への転職にも繋がりやすく、経済的な安定も期待できるでしょう。
理由3 経済的な安定
IT業界は一般的に給与水準が高く、シングルマザーが経済的な安定を手に入れやすいのが大きな魅力です。
dodaの「業種分類別の平均年収ランキング」では、IT業界に相当する「IT/通信」の平均年収は460万円(2024年12月時点)で、全業種の中で4番目に高い水準という結果に。
また、厚生労働省の「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」によると、5年以内にIT・デジタル職種に転職した人の約56%が、転職後に賃金が上昇していることが判明しています。
IT業界は専門スキルを持つ人材への需要が高く、そのスキルに見合った収入を得ることが期待できるのです。テクノロジーの発展が著しい近年、IT業界はニーズが高い業界とされているため、将来性の高さという点でも魅力的な選択肢といえます。
シングルマザーにおすすめのWeb・ITの仕事5選
シングルマザーにおすすめのWeb・ITの仕事を5つ紹介します。仕事の内容、必要なスキルなどもまとめているので、今後の選択肢としてチェックしてみてください。
おすすめ1 Webデザイナー
Webデザインとは、インターネットで公開されるWebサイトを設計・構築する仕事です。単に美しいデザインを作るだけでなく、ユーザーが目的を達成しやすく、情報が効果的に伝わるように考慮することが重要です。
Webデザインの仕事内容は多岐に渡り、以下のようなさまざまなスキルが必要となります。
主な仕事内容 | 具体的な取り組み |
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Webサイトの構成とレイアウトの考案 |
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Webデザイン |
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コーディング |
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公開・運用・更新 |
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Webデザイナーになるためには、HTMLとCSSに関する基礎的な知識のほか、PhotoshopやIllustrator、Figmaなどのデザインツールを扱うスキル、画像加工技術など、幅広いスキルが必要です。

インターネット・アカデミーでは「UI/UXデザイナーコース」をはじめ、Webデザイナーを目指す方向けの講座やコースを用意しています。身につけたいスキルに合わせて講座を組み合わせることも可能なので、気軽にご相談ください。
おすすめ2 Webマーケター
Webマーケティングは、インターネット上であらゆるマーケティング活動を行う仕事です。Webサイト、SNS、メール、Web広告など、オンライン上の多様な媒体を活用して企業の売上向上、顧客獲得、ブランド認知度向上といった目的の達成を目指します。
主な仕事内容 | 具体的な取り組み |
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戦略立案・目標設定 |
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集客施策の実行 |
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効果測定・分析・改善 |
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上記のように、Webマーケティング担当者はSEO、Web広告、SNS、コンテンツマーケティング、メールマーケティングなど幅広い知識が必要となります。
最新トレンドをキャッチする「情報収集能力」や、データに基づいて施策の成果を分析し、改善に繋げる「分析力」も不可欠といえるでしょう。

インターネット・アカデミーでは、Webマーケティングの基礎から実践までを学べる「Webマーケティング講座」を含む、マーケティング関連の講座をそろえています。Webマーケティングに興味のある方はぜひご相談ください。
おすすめ3 プログラマー
プログラミングは、コンピュータに実行させたい処理や手順を、特定のルールに従った言葉(プログラミング言語)で記述することです。
プログラマーは、システムエンジニアの設計に基づき、プログラミング言語を用いて、コンピュータ上で動作するシステムやソフトウェア、アプリケーションを開発する役割を担います。
主な仕事内容 | 具体的な取り組み |
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プログラミング(コーディング) | Java、Python、C++、JavaScriptなど、目的に合ったプログラミング言語を用いてソースコードを記述 |
テスト | 作成したプログラムが設計通りに動作するかどうかを確認 |
デバッグ | テストで見つかったバグの原因を特定して修正 |
保守・運用 | 開発したシステム・ソフトウェアが安定して稼働するように監視し、必要に応じて修正や機能を追加 |
ドキュメント作成 | プログラムの仕様や設計、テスト結果などを記録したドキュメントを作成 |
Webサイトやアプリ、ゲームの開発、業務システムの開発など、プログラマーが活躍する分野は多岐に渡ります。活躍したい領域によって学ぶべき内容は変わりますが、基礎的な知識・スキルを身につけることで、興味のある分野が見えてくるかもしれません。

インターネット・アカデミーは「プログラマー入門コース」といったプログラミング関連の講座・コースを展開しています。経験やスキルに応じて、ご自身に合った講座を選んでみてください。
おすすめ4 エンジニア
エンジニアは、IT技術を活用してさまざまなシステムやサービスを設計・開発・運用する仕事です。プログラミング言語を用いてWebサイトやアプリを作ったり、サーバーやネットワークを構築・管理したり、データを分析して課題解決に繋げたりと、分野は多岐にわたります。
担当分野 | 仕事内容・必要なスキル |
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システム開発エンジニア | 企業の業務システムやWebアプリケーション、スマートフォンアプリなどの設計、開発、テスト、運用、保守 |
インフラエンジニア | サーバー、ネットワーク、データベースといったITシステムの基盤となるインフラの設計、構築、運用、保守 |
Webエンジニア | WebサイトやWebアプリケーションの開発、運用、保守 |
ネットワークエンジニア | 企業内ネットワークやインターネット接続環境の設計、構築、運用、保守 |
セキュリティエンジニア | サイバー攻撃や情報漏洩からシステムやデータを守るための対策の実施 |
データエンジニア | 大量のデータを収集、整理、分析しやすい形に加工し、データサイエンティストなどが活用するための基盤を構築 |
AIエンジニア | 機械学習モデルの開発やAIを活用したシステムの構築 |
上記のほかにも、組み込みエンジニア、ゲームエンジニアなど、さらに細かい専門分野があります。専門分野ごとに必要となるスキルは異なりますがプログラミングスキルやサーバー構築・運用スキル、セキュリティに関する知識などが特に必要となります。

インターネット・アカデミーでは「ITエンジニア入門コース」をはじめ、エンジニアを目指す方向けの講座を提供しています。LPIC資格といったIT系の資格取得も目指せるので、ぜひご検討ください。
おすすめ5 Webディレクター
Webディレクターは、Webサイト制作やWebコンテンツ制作プロジェクト全体の指揮を執る、司令塔のような役割です。プロジェクトの成功に向けて関係者をまとめ、スケジュールや品質、予算などを管理します。
主な仕事内容 | 具体的な取り組み |
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企画・提案 | Webサイトの目的やターゲット層、コンテンツ内容などを具体的に落とし込んだ企画を立案・提案 |
チーム編成・管理 | プロジェクトに必要なデザイナー、コーダー、ライター、カメラマンなどの専門家を集め、チームを編成し、各担当者に指示を出す |
スケジュール管理 | プロジェクト全体のスケジュールを作成し、進捗状況を常に把握・管理 |
効果測定・分析 | Webサイト公開後、アクセス状況やコンバージョン率などのデータを分析し、改善提案を行う |
Webディレクターは、クリエイティブな側面と、プロジェクトマネジメントやコミュニケーション能力が求められます。

インターネット・アカデミーでは「Webディレクターコース」といったWebディレクションにまつわる講座を用意しています。WebデザインやHTML/CSS、ディレクションスキルを習得したい方は要チェックです。
IT転職を目指すシングルマザーが利用できる補助金
シングルマザーの中には、「ITスキルを身につけたいけれど、経済的に難しい......」という方もいるでしょう。ここでは、シングルマザー向けの補助金制度を紹介します。

補助金制度を利用することで、受講費用の補助や生活費のサポートを受けられますよ。
自立支援教育訓練給付金
自立支援教育訓練給付金は、対象のシングルマザーやシングルファザーが指定の講座を修了して1年以内に資格取得し、就職した場合に経費の85%相当額(年間で最大60万円)を受給できる制度です。
対象となるのは、20歳未満の子どもを扶養しているシングルマザー、シングルファザーで、以下の要件を全て満たす方です。
- 自立に向けた計画(母子・父子自立支援プログラム)の策定等を受けている者
- 就業経験・スキル・取得資格の状況などを考慮し、適職に就くために教育訓練受講が必要であると認められること
高等職業訓練促進給付金
高等職業訓練促進給付金は、ひとり親の方が就職に有利な資格取得を目指して、スクールなどで6か月以上修業している場合、生活費の支援を受けられる制度です。
高等職業訓練促進給付金は、修業中に受給できる給付金と、修了後に受給できる給付金の2種類があります。
修業中 | 月額10万円(住民税課税世帯は月額7万500円) ※訓練を受けている期間の最後の1年間は支給額を4万円増額 |
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修了後 | 5万円を支給(住民税課税世帯は2万5,000円) |
一部の講座は自立支援教育訓練給付金と併用可能なので、両方ともチェックしてみましょう。
補助金を利用してスキルアップしたシングルマザー受講生の事例
インターネット・アカデミーで、補助金を利用してスキルアップに成功したシングルマザーの受講生さんたちを紹介します。
Case1 黒瀬愛子さん

黒瀬さんは、小学生のお子様と二人暮らしのシングルマザー。お子様がのびのびと学べる学習環境を求め、数年前に長年住んだ九州から長野県に移住しました。
前職は高等学校の英語教師で培った英語のスキルを活かして翻訳の会社に勤務していました。英語スキル1本だけでは、収入的にも不安を持つようになり、自身の付加価値を高めるためにインターネット・アカデミーに入校されました。
入校後は、教育訓練給付金と高等職業訓練促進給付金を受給しながらWebデザインスキルを習得。将来海外で仕事をすることを夢見てスキルアップに励まれました。
Case2 榮沙紀さん

榮さんは、シングルマザーとして二人のお子さんを育てるにあたり、定年退職後も働いていけるよう手に職をつけたいと考えていました。その後、第四次産業革命スキル習得講座認定制度の存在を知り、インターネット・アカデミーで受講。
高等職業訓練促進給付金も活用しながらIoT、ホームページ制作、JavaScript、サーバーなど幅広く学び、卒業後は2社から内定を獲得。現在はイベント会社に転職し、ご活躍されています。
おわりに
IT業界は、シングルマザーにとって時間や場所に縛られない柔軟な働き方、スキルアップしやすい環境、そして経済的な安定が期待できる魅力的な選択肢です。補助金制度を活用すれば、経済的な負担を軽減しながらスキルを習得し、キャリアアップを目指すことができます。
インターネット・アカデミーは、高等職業訓練促進給付金対象資格の各種認定講座を持ったスクールであり、オンラインで24時間受講できる上、マンツーマン授業でスキルアップをサポートする学びやすい受講制度を用意しています。
支給対象のひとり親家庭でスキルアップを検討されている方は、ぜひ無料カウンセリングでご相談ください。
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※無理な勧誘は一切ありません
IT業界ってどんな仕事があるのかな?