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情報セキュリティマネジメント試験とは?新たにできたIT国家資格をご紹介

  • 2022/11/19
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急速なインターネット社会の発達に伴い、だれでも気軽にインターネットを利用できるようになると同時に、サイバー攻撃の手口も巧妙化・複雑化しており、情報セキュリティ対策の重要性は増す一方です。インターネットを利用する全ての人が、情報セキュリティに対してより一層の高い意識を持ち、知識やスキル(リテラシーとも言います)を身につける必要があります。このような背景から、平成28年度の春より、「情報セキュリティマネジメント試験」がIT国家試験に加わりました。
では、その「情報セキュリティマネジメント試験」とは一体どのような試験なのでしょうか。ぜひ、ご一読ください。

有村先生

「情報リテラシー」という言葉が日常的に使われるようになって久しい昨今、ITスキルを身につけるにとどまらず、個人個人がITスキルをどのように使うかも重要になってきています。2030年にはIT人材が約79万人も不足するといわれるなか、情報セキュリティマネジメントスキルを持った人材ニーズが高まっているのです。

目次

情報セキュリティマネジメント試験とは?

日本国内の情報セキュリティ対策は、官民をあげての強化が急がれています。というのも、IISS(英国のシンクタンク)によれば、日本のサイバーセキュリティ能力は、2022年現在で3段階(Tier1が最高ランク、Tier2、Tier3と続く)のうち最低ランクのTier3と評価されており、他の先進国に比べ日本は情報セキュリティの対策が遅れているのです。情報セキュリティ対策は、導入しているシステムを最新のものにすればいいという単純なものではありません。標的型攻撃や内部不正などの多様な情報セキュリティ脅威には、「IT(システムなどの技術面)による対策」だけでなく、「人(管理面)による対策」も重要であり、組織内での適切な情報管理や業務フローの見直し、組織内の人材の情報リテラシー向上などの取組みを行う必要があります。情報セキュリティマネジメントを担う人材育成をいかに進めていくかが、今後の日本における重要な課題の1つであることは間違いありません。
このような理由を背景に「情報セキュリティマネジメント試験」は、政府の『「日本再興戦略」改訂2015』(平成27年6月閣議決定)や経済産業省 産業構造審議会で示された方向性を踏まえて、新たなIT国家試験として設置されました。2022年時点で総計約22万人が受験しています。

「日本再興戦略」改訂2015
Cyber Capabilities and National Power: A Net Assessment

情報セキュリティマネジメント試験ではどんなスキルが求められる?

情報セキュリティマネジメント試験では、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルが求められます。このようなスキルを持った情報セキュリティマネジメント人材は、職種や業種を問わずあらゆる現場で必要とされています。キャリアアップや転職を考えている方は、この資格を取得しておくことで有利になる可能性は非常に高いと言えるでしょう。

情報セキュリティマネジメント試験の難易度は?

情報セキュリティマネジメント試験は、ITパスポート試験(iパス)の次のステップとして位置づけられています。共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)ではレベル2相当とされており、基本情報技術者試験と同じレベルに当たりますが、「IT使用者向け」の資格ということでそれほど難易度は高くありません。合格率は50%前後です。

どのような方におすすめの資格?

情報処理推進機構(IPA)の公式サイトでは、次のような方への受験をおすすめしています。

・業務で個人情報を取り扱うすべての方
・業務部門・管理部門で情報管理を担当するすべての方
・外部委託先に対する情報セキュリティ評価・確認を行うすべての方
・情報セキュリティ管理の知識・スキルを身に付けたいすべての方
・iパス(ITパスポート試験)合格から、さらにステップアップしたいすべての方

試験内容

情報セキュリティマネジメント試験は、午前の部と午後の部に分かれています。

午前の部

午前の部では、情報セキュリティの考え方を始めとして、情報セキュリティの実施規範、各種対策、関連法規、ネットワーク、システム監査、経営管理などの関連分野の知識を問われます。

午後の部

午後の部では、実際の業務現場における情報セキュリティ管理の具体的な取り組みである情報資産管理、リスクアセスメントなどのケーススタディによる出題を通して、情報セキュリティ管理の実践力が問われます。

午前・午後それぞれの得点が基準点以上の場合に合格となります。 出題の特色としては、身近な事例をベースにした実践的な問題や国内・国際標準なガイドラインに基づく問題が出題されます。

まとめ

情報セキュリティマネジメント資格はさらなるインターネット社会の発達および情報セキュリティが必要とされていくことを考えると、今後ますます需要が高まる資格と言えるでしょう。
転職などのためにIT系の国家資格を取得したいという方や、社員の情報リテラシー向上をお考えの人事ご担当者様などは、この資格試験は有効に活用できる可能性が高いといえます。

Web・ITの専門スクールであるインターネット・アカデミーでは、個人のお客様はもちろん、社員のITスキルの底上げを図りたい、社内の情報セキュリティ強化を促進したいとお考えの企業様向けに、無料の個別相談やカウンセリングを実施しています。情報セキュリティマネジメント試験を含むIT系国家資格のご紹介や、IT戦略立案のためのアドバイスなども行っています。ぜひお気軽にご相談ください。

参考

独立行政法人 情報処理推進機構 情報を安全に管理する情報セキュリティマネジメント試験 【2022年最新版】いま取得すべきIT資格とは?国家資格を分野別にご紹介 【エンジニア向け IT資格】取得しておきたい資格5選!

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