ベンガルール(バンガロール)がIT都市として栄えた理由
2015年8月27日
前回はインドの気候についての記事でした。今回は、ここベンガルールの街自体について、簡単にご紹介したいと思います。以前、荒川の記事でもご紹介していた通り、Google、Yahoo!、Amazon、Microsoft、IBMといった名だたるIT企業が開発拠点を構えていて、別名「インドのシリコンバレー」とも呼ばれています。
参照:ナマステ!はじめましてIAインドです。 https://www.internetacademy.jp/blog/ja/2014/07/ia.html
なぜこんなにもベンガルールにIT企業が集まっているのかと言いますと、今となっては懐かしいキーワード「Y2K問題」(2000年問題)に端を発します。
Y2K問題
当時、古いコンピュータープログラミング言語の仕様から、新しい仕様に移行するという動きが世界的に起こり、大量のITエンジニアが必要となりました。しかし、自国の中だけでコンピュータープログラマーを探そうとすると、莫大な人件費がかかってしまうため、先進国のIT業界は頭を悩ませたそうです。そこで、英語ができて、かつ、人件費の比較的安い国へエンジニアの仕事をアウトソーシングしようということになり、その対象地としてここベンガルール(当時の名称はバンガロール)が選ばれた、というわけです。
アメリカやヨーロッパから巨大なプロジェクトを次々バンガロールが受注したことがきっかけで、インドでITバブルが起きました。インド市場におけるITエンジニアの需要が多くなり、エンジニア系の大学が次々誕生し、コンピューターやプログラミングに明るい学生が大量に輩出されたのです。その後、ソフトウェア開発の拠点として、バンガロールはアメリカやヨーロッパから引っ張りダコとなり、今のような世界有数のIT都市となりました。
ベンガルールの学生は「とりあえずエンジニア」
実際に私がベンガルールで過ごしているなかでも、ITの強さを目の当たりにします。学生たちは、エンジニア系の仕事につくことが当たり前になっていますし、日本では、目的意識がなければ「とりあえず文系の学部に」という風潮があるように思いますが、インドでは、「とりあえずコンピューターサイエンス学部に」という学生が非常に多いように感じます。そういう意味で、コンピュータープログラミング言語を学びたい方は、ベンガルールに一度訪れるといい刺激になるはずです。
実際、英語とプログラミング言語を同時に学ぶために訪問している人が年々増えていると聞きます。もし、日本から上記の目的でベンガルールの街に行ってみたい、という興味がある方は、ぜひご一報くださいね。いつでもお待ちしています。
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