インドへ長期滞在する人が持っていくべきものとは
2015年11月22日
今回の記事では、この3年間、私がインド・バンガロールで生活をしてみて、あれは日本から持ってくるべきだった!と、思ったものをご紹介します。これからインドに長期出張や滞在が決まった方にとって、役立つ記事になると嬉しいです。
勘違い
私は学生時代、アメリカと台湾で過ごした経験があります。その時は両国共に、三越や日系スーパーのMITSUWAなどへ行けば納豆や調味料、日本製のフライパン、文房具、さらに雑誌まで、ほぼ全ての日本製品を手に入れることができ、なに不自由なく暮らすことができました。その感覚を持ったまま「日本製品ならどこでも手に入るだろう」とインドにやってきたのですが、実際にインド・バンガロールで1ヶ月ほど暮らしてみて、日本のものがほとんど手に入らない現実を知り、あれを持って来れば良かった、これも必要だったと、何度も後悔したことを覚えています。
記事の最後には、バンガロールで手に入った意外な日本製品のご紹介もします。すでにインド・バンガロールで生活を始めている方々も、ぜひ最後までお読みいただきお役立てください。
日本から持って来るべきだったもの
文房具
文房具メーカーのPILOT(パイロット)から消えるボールペンのフリクションブランドラインが2006年に発売され、世界的に大ヒットしました。現在はインドを含め90か国以上で販売されており、2014年5月には世界販売累計で10億本を突破したそうです。その一例に限らず、日本の文房具製品は、品質はもちろん、コストパフォーマンスにも大変優れていると言えます。
だからこそ、日本の文具に慣れている方・好んで使っている方ほど、できる限り、文房具は日本から持って行って下さい。もちろん、インドでも日本のメーカーの製品が販売されていますが、日本国内向けの製品とインド国内販売用の製品は、使い心地が全くと言っていいほど異なります。ペンの替芯やインクなども、ほぼインドでは手にはいりませんので、最初に大量に買いこんでいくか、ご家族、知人、社員の方などに日本から送ってもらいましょう。東京→バンガロールの国際郵便(EMS)は土日を除いてだいたい7日程度で到着します。替芯などは軽いので送料でお金はかからならないはずです。
調味料
私がお勧めするのは、顆粒タイプの「御出汁」です。ボトルなどに入っているタイプの液体調味料は移動も大変ですので、軽量で大量に持参できるものをお勧めします。日本で使い慣れた調味料がインドでは手に入りません。バンガロールの高級スーパーにも醤油はありますが、日本製ではないため、味がぜんぜん違います。
砥石(といし)と包丁
インドの包丁は切れ味があまり良くありません。切れ味の良い包丁を探すと、すべて輸入品になり、とても高くつきます。持ってきたほうが得です。
Amazon.inがインドで設立された2013年の7月以降、バンガロールでも8,000円程度の日本の包丁を購入することができるようになりました。ただ、インドで買うと8,000円の包丁が、日本で買うとまったく同じモデルで1,800円です。やっぱり日本からもっていった方が賢いでしょう。
私が赴任した当初の2012年当時は、まだAmazonもインドにありませんでした。切れ味がまともな包丁など高くて買えるはずもなく、黙って切れ味の悪い包丁を使っていました。
ちなみに、インド・バンガロールで毎年開かれるJapan Habba(日本祭り)では、日本の包丁を手に入れることもできます。
参考サイト
砥石(といし)に至っては、まったく見かけません。私は日本から送ってもらいました。当たり前ですが、インドでは包丁を研ぎ直してくれる"とぎや"さんはありません。ちょっと硬いものを切って包丁が欠けてしまっても自分で対処しなければいけません。インドの食事は、体調やコンディションを維持するため、駐在の方は特に自身で自炊することになると思いますので、砥石をもってくることをお勧めします。 砥石があれば、いつまでも切れ味のよい包丁で料理ができます。
食品用ラップフィルムを入れる外容器
インドにももちろんラップは売っています。しかし、日本のようにラップには外容器とラップを切るための銀色の刃が附属していません。もしかすると、高級輸入スーパーで販売されているラップ製品には刃があるのかもしれませんが、私は見かけたことがありません。当初、私はラップの切りたい部分をフォークでプスプス刺して、引きちぎって使っていました。サランラップの外容器さえあれば切りやすくなり、中身を使いまわせるので驚くほど便利になります。是非持ってきてください。インドのラップは大きいものばかりですので、一番長いサイズをお勧めします
納豆菌
納豆もバンガロールで手に入らない食材です。バンガロールにも3~4店舗ほど日本料理屋さんがあり、メニューに納豆と載っているのですが、店員さんにはいつも「今日は切らしてます」と言われてしまいます。自家製以外にバンガロールでは納豆が手に入らないと思ったほうがいいかもしれません。
「納豆 自家製」とGoogleやYahoo!で検索をすれば、自家製納豆の作成手順が書かれたウェブサイトを見つけることができるはずです。インドでも大豆は売っています。納豆菌は、その後使いまわすことができるため、冷凍しておけば、無限に納豆を作れます。最初にインドへ持っていく納豆菌は数百円程度でAmazon.co.jpなどで購入できます。
実はインド・バンガロールでも手に入るもの
日本米
日本のお米をバンガロールで食べれます。購入場所を書くと購入希望者が殺到してしまい、私が定期的に買えなくなったらどうしようと正直ドキドキしていますが、書いちゃいましょう。バンガロール住在の方は是非ためしてみてください。日本米は株式会社リエマサラのWebサイトにて、2kg - Rs500(1000円)程度で購入できます。値段はその時によって若干変動しますが、約400ルピーから600ルピーの間くらいを推移しています。
私はまだ試したことはありませんが、お味噌や、たけのこの塩漬け、レモネードなどもこのWebサイトから注文ができるようです。
参考サイト
豆腐
インド豆腐のパニールではなく、森永乳業の日本の豆腐です。森永乳業がアメリカで展開している豆腐をインドへ輸入しているそうです。残念なことに、輸入製品なので値段がとても高く、たった1丁で230ルピー(460円)します。アメリカでこの製品を買うと150円くらいなので、ほぼ3倍以上です。このお豆腐はどこにでも売っているわけではなく、一番の繁華街のMGロードにある1MG ROADというショッピングモール屋上にあるスーパーマケットの「Foodhall」に売っています。Foodhallのオンラインサイトをチェックしましたが、どうやら置いていないようです。
スリッパ
2013年にAmazo.inができるまでは高級店でバスローブとともに買うしか手はありませんでした。Amazon.inがきて以降は購入できるようになりました。まだ種類が少ないので、素足大好きなインドの方にはまだ需要はすくないのかもしれません。
参考サイト
洗濯ネット
なんとAmazon.inにありました。Amazon.inにて「Laundry Washing Bag」で検索をすると商品が出てくるはずです。
インターネット環境と総括
私がバンガロールの地を初めて踏んだ2012年とくらべ、携帯の3G/LTE回線、インターネット・ブロードバンド回線の速度が飛躍的にあがり、なおかつ人々のスマホ所持率もグッとあがり、バンガロールは驚くほどとても便利になりました。大概のものはなに不自由なく購入することができるようになりました。前に書いた通り、交通網に関してもUberをはじめ、アプリを通じ色々なタクシー会社を低額で利用できます。
近年、バンガロールはインドであってインドではないと言われるような場所に発展しました。
今回の記事で日本製品が手に入るかどうかの話をしましたが、たとえそれで不便な思いをしたとしても、やはり生活していて大変面白く、学ぶことが多い都市と言うことができます。語学留学や海外勤務をお考えの方は、その候補の中にぜひ、インド・バンガロールを入れてみてください。
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