イラストレーターになるには?仕事には何が必要?スクール(学校)でキャリアアップのすすめ
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- 2018/07/15
絵やイラストを描くことが好きな方は、イラストレーターになりたいと考えた経験が一度はあるのではないでしょうか。とはいえ、イラストレーターになりたいけれど、何から始めればよいのかわからないという方は多いでしょう。そのような方に向けて今回は、イラストレーターになるために何が必要かというスタートラインから、イラストレーターになった後、キャリアアップのためにスクール(学校)に通うメリットなどをご紹介します。
目次
イラストレーターになるには?
そもそも「イラストレーター」とは?
イラストレーターは、主にクライアントから提示された要望に基づいてイラストを制作するのが仕事です。同じ絵やイラストに関わる職業でも、漫画家や画家の場合は創作物が作品となるのに対し、イラストレーターの場合はクライアントの要望ありきで制作する点が大きく異なります。
資格・学歴は必要?
基本的に「この資格や学歴でないとイラストレーターにはなれない」という条件はありません。イラストレーターになるまでの進路で多く見られるケースとして、美術系の学校(芸術大学や美術系専門学校)で学んで就職する例が挙げられます。
また最近では、趣味で描いたイラストをブログやSNS(Social Networking Site)上で公開したことがきっかけでイラストレーターになる方もいます。
いずれにせよイラストレーターになるために必須の資格や、決まったルートはないと言えます。
イラストレーターには、クライアントの要望に応えられる技能が不可欠で、常にスキルを磨き続けることが求められます。独学で自立できる才能を持った方ももちろんいますが、イラストレーターの多くは、仕事を得るために時間を掛けてしっかりスキルを磨いています。このことからも、スクールなどでデザインの基礎を学んだほうがスキルが身につくことは確かでしょう。
イラストレーターの主な勤務先
企業に就職してイラストレーターとして働くには、広告の制作会社やデザイン事務所などに入社するケースがもっともよくみられます。
最近ではソーシャルゲームの人気が非常に高まっているため、それを反映してゲーム会社の求人も多くなっています。
何年か企業でイラストレーターとして勤め、経験を積んだ後に独立する方もいます。独立後はそれまでの人脈を利用して自分の作品やスキルをアピールし、仕事を得ることになるでしょう。
イラストレーターとして将来成功できるかどうかは、スキルや受賞歴のみならず、人脈の構築や自分の作品のプレゼン能力も重要であると言えるでしょう。
イラストレーターの仕事に必要なもの【道具編】
デジタルで制作する場合
イラストレーターが制作に用いる道具は、制作環境がデジタル(パソコンを用いる)か、アナログ(手描き)かで異なります。まずはデジタルイラストレーションに必要な道具をご紹介します。
1.ペンタブレット
ペンタブレットとは、PC(パソコン)につないで使用する入力機器の一種です。専用のペンでタブレット上にイラストを描きます。描画されたイラストはPCの画面上に表示され、データ化して保存することができます。
アナログイラストでは1枚のイラストを描くにも鉛筆・消しゴム・ペン・インク・定規・用紙などさまざまな画材が必要です。しかし、デジタルイラストではペンタブレットさえあればそれら全ての役割をカバーしてくれます。
2.PC(パソコン)
デジタルイラストレーションの制作には、描画したイラストを表示・保存するためのPCが必需品です。「イラストを描くにはデスクトップPCがなければいけない」と思っている方もいるかもしれませんが、最近はハイスペックのノートPCも多くなっています。そのため、ノートPCでも性能次第では制作が可能です。また、最近増えている「タブレット兼PC」と呼ばれるモバイル機器にも、イラスト制作などクリエイティブ作業に特化した性能を備えた機種が出てきています。
3.Illustrator
デザイン・イラストレーション業界での標準ツールと言っても良いほど普及している、代表的なグラフィック制作ソフト(アプリケーション)がIllustratorです。パッケージソフトとして販売されているものは高価で、興味が湧いたからと言って気軽に手を出しにくいソフトとも言われてきました。しかし最近は月額利用ができるようになったことで、初心者の方でも容易に利用したり、お試しで使ってみたりすることができるようになりました。
4.Photoshop
PhotoshopもIllustrator同様、デザイン・イラストレーション業界の「標準ツール」と言われている画像編集用ソフトです。Illustratorと同じAdobe社の製品のため、Illustratorとの互換性がよい点が大きな特徴です。
イラストの図柄を制作するために用いる主なソフトと言えばIllustratorですが、絵を描いた後の編集や写真加工をするにはPhotoshopが欠かせません。
アナログで制作する場合
最近はデジタルでイラストを制作する方が増えていますが、アナログ環境での制作も根強く支持されています。アナログでイラストを制作する際に必要な道具の中から主なものをご紹介します。
1.筆記具
まず、イラストレーターにとって鉛筆やシャープペンシル、消しゴムなど基本的な筆記具は必要不可欠です。鉛筆で描いた絵をそのまま作品にすることはほとんどありませんが、下絵を描いたり、テキストの下書きをしたりする際にはフル活用することになるでしょう。
2.紙(用紙)
アナログで制作する場合、イラストを描く紙(用紙)は絶対に必要です。もちろん、紙なら何でもよいというわけではなく、イラスト用の専用紙を用います。用紙が違えばイラストの風合いや印象も変わってくるため、紙は数種類を常に用意しておくイラストレーターも少なくありません。
3.画材
インクや絵の具など、実際にイラストを描画するために使用する道具です。インクで線を描くためのペンや、絵の具やカラーインクで彩色をするための筆なども必要です。
描くイラストの雰囲気に合わせて、インクや絵の具だけでなく、パステルや色鉛筆、カラーマーカーなどを活用するイラストレーターもいます。
4.トレース台
2枚重ねた紙を裏面から明かりで照らし、下の紙に描かれた線を上の紙に写し書くための道具です。作品用紙に直接下書きをすると、消しゴムをかけた際に紙が傷む恐れがありますが、トレース台があれば安全に下絵を書き写すことができます。
5.PC、スキャナー、描画・画像編集ソフト
厳密には必需品とまでは言うことはできませんが、アナログでイラストを描いた後、作品をデータ化して入稿するケースが増えています。イラスト自体は手描きで制作していても、リアルタイム入稿ができれば、さらに仕事をスムーズに進めることができるでしょう。
イラストレーターの仕事に必要なもの【スキル編】
さて、ここまでイラストレーターに必要な仕事道具をご紹介してきました。次は肝心の「イラストレーターに求められるスキル」について、みていきましょう。
イラストレーターに必要なスキル
イラストレーターに必要なスキルは、主に3つあります。
1.Illustrator、Photoshopが使えること
やはり、描画ソフトと画像編集ソフトが使えることは、イラスト制作には欠かせないスキルと言えるでしょう。活動する分野によっては、IllustratorとPhotoshopどちらか片方だけでも対応できますが、両方とも使える方が望ましいです。
SAIなどのペイントツールで描くイラストレーターもいますが、色塗りや調整などの編集にはPhotoshopを使うことが一般的です。
また、アナログ環境で仕事する場合でも、スムーズに入稿するためにはグラフィックソフトが欠かせません。
2.ユーザーのニーズに沿ったイラストを描けるスキル
イラストレーターになったら「自らのアイデアを活かして創造的な絵を描きたい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、イラストレーターの仕事に個人の創作性が重視されることは少なく、クライアントの要望に添ったイラストを描くことが強く求められます。これが商業イラストの世界です。
イラストレーターとして継続的に仕事を受けるには、提示されたテーマに基づき、ユーザーのニーズを的確に押さえた作品を描けるスキルを持った人物が重宝されます。日頃から「誰かのリクエストに応えて絵を描く」ことを繰り返し、ニーズを満たしつつ自分のオリジナリティーを作品に活かす技術を磨きましょう。
3.クライアントのニーズをくみ取るコミュニケーションスキル
制作側がイメージしやすいような要望をクライアントが常に提示してくれるとは限りません。時には漠然として、どのようにイラストに起こすか判断が難しい要望を示されることもあるでしょう。 そのようなときに必要なスキルが、コミュニケーション能力です。クライアントの漠然としたイメージに対し、「つまりこのような感じの絵でしょうか、それとも......」と、具体的なアイデアを出しつつ、絞り込める力があればイラストレーターとして強みになります。
コミュニケーション能力といっても「いつでも誰とでも和気あいあいと、楽しく会話できること」という意味ではありません。あくまで実務を効率的かつ円滑に進めるために「相手の希望を引き出す力」と「イメージを具体化して提案する力」が求められるのです。
今からイラストレーターを目指すなら?
今からイラストレーターを目指すなら、どのようなことに気をつければよいでしょうか。チェックしたいポイントを3点ご紹介します。
1.Webと紙媒体のイラストには違いがある
以前はイラストと言えば紙に印刷するものが主流でしたが、現在はWebサイトに掲載されるイラストの需要が拡大しています。Web上のイラストの特徴は、PCやスマホの画面が上下にスクロールされるため、タテの広がりを意識した構成になる点が挙げられます。 このため、紙媒体向けのイラスト制作に慣れた方がWeb上でのイラスト制作へ移行する際、縦スクロールを意識したデザインに苦労する方も中にはいるようです。
2.デジタル制作のメリット
デジタル制作のメリットは「紙よりもイラストの修正が容易である」という点にあります。 クライアントから修正指示が入った場合、紙に描いたイラストを修正するよりも、手間を掛けずに修正することが可能です。
少し前までは、「デジタルイラストは筆致や表現力でアナログに劣る」と言われてきましたが、現在では著しいデジタル技術の進歩が、デザインの可能性を大きく広げているといわれるようになりました。
3.イラストだけでなくWebの知識も身に着けたい
これからイラストレーターを目指す方には、イラストのスキルだけでなくWebの知識も身につけることをおすすめします。
イラストレーターは実力主義の世界であるため、ただ「イラストを描くのが好き・得意」というだけでは、なかなか厳しいのが実情です。まず「ユーザーのニーズに応じて描けるスキル」、そして「自分のオリジナリティー」を積極的にアピールする力が問われます。
そのために「ポートフォリオサイト」を用意するとよいでしょう。ポートフォリオサイトとは、自分の作品をまとめたWebサイトのことです。イラストレーターとしてのスキル、実績を発信することを目的に制作します。
ポートフォリオサイトに載せるイラストだけでなく、サイト自体のデザインにもスキルやオリジナリティーを加えられると、さらにアピール力が増します。それにはWebの知識が役立ちます。また、Webの知識を活かしてイラストレーター兼Webデザイナーとして仕事の幅を広げることもできるでしょう。
キャリアアップにはスクール(学校)がおすすめ!
イラストレーターとして業界で活躍していく中で、スキルの幅を広げることへ、他のクリエイティブ系職種へと活躍の場を広げるチャンスが得られる方も中にはいます。例えば、イラストレーターの「絵を描くスキル」に「Webデザインの技能」をプラスすればWebデザイナーへのキャリアアップが可能になります。
Webデザイナーなど他の職種への転身以外にも、イラストレーターとして幅を広げる道もあります。現役イラストレーターがデジタルのスキルを身につけ、アナログとデジタル両方に活躍の場を広げていることもあります。
Webデザインやデジタル制作のスキルを効率よく習得するには、独学よりもスクールで学習していくことをおすすめします。
イラストレーターとしてキャリアアップを図るには、IllustratorやPhotoshopなどを用いてデジタル環境でイラストを制作できるスキルが、今後ますます必須になるでしょう。通学制のスクールなら、IllustratorやPhotoshopを使いこなせるレベルまで引き上げること、キャリアアップ実現のための就職・転職に必要なアドバイスを得ること、コミュニケーション能力を高めることを、同時にかなえることができます。
おわりに
今回は、イラストレーターになる方法や手段をはじめ、イラストレーターにとって必要な道具やキャリアプランについてご紹介しました。「イラストレーターを目指して本格的に学びたい」「仕事の幅を広げるために人脈を作ったりコミュニケーション能力を高めたりしたい」とお考えなら、スクール(学校)での学習は道を開く大きなきっかけになるでしょう。
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