【2020年予測】教育制度(研修)こそが鍵!Webプログラマー・デザイナーの人材確保術
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- 2019/10/14
人材不足の問題が深刻化する中、求職者側にとっては「売り手市場」と言われる状況が続く一方で、「採用氷河期」という言葉が表す通り、企業側にとっては人材確保が重要課題となっています。
WebプログラマーとWebデザイナーについても例外ではありません。
しかし、自社の期待通りの人材を獲得することができなくても、採用した社員に研修を受けてもらうことで、企業が求める人材に育成することは十分可能です。今回は近年の売り手市場における企業と求職者の状況、および双方がマッチングするための方法をご紹介します。
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目次
2018~2019年就職市場について
今後も「売り手市場」が続く
「就活」という言葉から「就職難」を連想される方もいらっしゃるのではないでしょうか。日本ではバブル崩壊後の約10年間、そしてリーマンショック後からつい最近まで、景気低迷とともに就職市場も氷河期に見舞われてきました。
ところがそんな状況に変化が訪れています。厚生労働省と文部科学省によると 2019年3月大学卒業者の就職率は97.6%と、前年同期比で0.3ポイント低下していますが、1997年3月卒の調査開始以降2番目に高く、引き続き高水準となりました。転職市場についても求人が活発で、DODAの2019年8月の求人倍率は2.79倍と求人数も高い値を維持しています。
現在の売り手市場は求職者にとって好ましいことですが、企業は採用する人材の質を重視しているため、応募したからと言って採用されるとは限りません。すぐに就職が決まる方がいる一方で、いつまでも決まらない方がいるのも実情です。
厚生労働省 平成31年3月大学等卒業者の就職状況を公表します DODA 転職求人倍率レポート(2019年8月)仕事が決まる方・決まらない方の違いとは?
売り手市場にもかかわらず、なぜすぐに採用される方とそうでない方がいるのでしょうか。企業が求める人材は、自社に貢献してくれる人材です。企業が人材を見極めるときの具体的なポイントは以下の通りです。
仕事がすぐに決まる方の傾向
- (転職の場合)即戦力となるスキルを持っている
- 自己分析を通して、自分の長所と短所を把握している
- 将来の明確なキャリアプランを持っている
- 情報収集をしっかりと行い、希望業界についてよく理解している
仕事がなかなか決まらない人の特徴
- 基礎的なスキルが身に付いていない
- 自分の長所と短所を把握してない
- 就職や転職の動機、入社後のビジョンが不明確
- 業界研究が不十分
売り手市場を追い風にできる方とは?
特に売り手市場である職種
就職や転職を成功させるためには、売り手市場の傾向が強い分野にアプローチすることが有効です。特にITとWebの2分野は将来性があります。
前述したように、DODAが発表した2019年8月の求人倍率の平均は2.79倍ですが、IT・通信の求人倍率は10.83倍と群を抜いて高い傾向にあります。IT分野は技術革新がめざましく、優秀なエンジニアは恒常的に不足しており、Fin Tech、IoT、AI(人工知能)などの新しい分野はさらに求人数が増加すると考えられます。
また、Web分野についても、ECサイトやデジタルマーケティング市場が活況を呈しており、Webデザイナーやディレクター、Webプログラマーの需要は今後も続くでしょう。
それでは、ITとWebの分野で就職を目指す場合、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。
売り手市場で他の人に差をつけるには?
現在は売り手市場ではあるものの、企業は応募者を厳しく見極めています。他の応募者に差をつけるための方法はさまざまですが、他の人よりも秀でたスキルを持っていることは良いアピールになります。
IT分野
プログラマーとしてコーディングを行う場合もシステムエンジニアとしてシステム設計を行う場合も、プログラミング能力は求められます。幅広い開発分野で使われるJavaとPHP、サーバーのOS(基本ソフト)としてよく採用されるLinuxを学んでおくと高評価を得られるでしょう。
Web分野
自分でWeb制作を行う場合とWeb制作会社にWeb制作を依頼する場合がありますが、いずれの場合もWeb制作の基本は押さえておく必要はあります。Webページの骨組みに当たるHTML、Webページの見栄えを指定するCSS、動的なコンテンツの作成に欠かせないJavaScriptは確実に押さえましょう。Webページで使う素材を加工する機会もあるため、Adobeソフトの使い方をマスターしておくことも大切です。
売り手市場を追い風にするには?
新卒・転職にかかわらず、強みを持つ人材は企業から高く評価されます。特にIT・Web業界では、進化する業界に対応できるスキルと資質が求められています。1つのスキルを伸ばすだけでなく、そのスキルに関連するスキルも身に付けるようにしましょう。また、さまざま分野との連携や技術の融合が進んでいる業界でもあるため、コミュニケーション能力などのヒューマンスキルも重要です。
企業にとっての「売り手市場」とは?
次は、企業の立場から売り手市場を見てみましょう。売り手市場では、高い志を持つ求職者に出会えるメリットはあるものの、求める人材像にマッチした人材を獲得することは容易ではありません。特に求人倍率が高いエンジニア採用の場合、優秀な人材は優良企業や人気企業に流れてしまうことが予想され、数少ない求職者を確保するため、求人広告や人材紹介の利用を検討しなければなりません。
2019年2月にマイナビが発表した中途採用に関する調査によると、求人広告にかかる費用は、年間で平均284.7万円、人材紹介の費用は489.3万円、1人当たりの求人広告費は平均58.1万円ですが、IT関連技術職では1人当たり73.2万円と、採用費が高騰しています。
マイナビ 中途採用状況調査(2018年)それならばスキルアップを目的とする研修をこまめに行い、社員の能力の底上げを狙う方が賢明です。教育制度を整えることは、成長意欲の高い求職者を引き付ける効果もあります。
高収益企業は、社員教育や研修の実施を含むIT投資を計画的に行っています。社員のスキルアップや求職者へのアピールにつながる戦略的な研修をぜひ導入しましょう。
【モデルケース:Webプログラマーの場合】
初めから優秀な人材を採用する場合
- 採用コスト(求人広告費): 73.2万円/1人~
- 教育コスト:0円/1人(入社後の教育を必要としない場合)
- 教育の難易度:-
ポテンシャルのある人材を採用し、教育を行う場合
- 採用コスト(求人広告費): 0円~ 73.2万円/1人
- 教育コスト:個人差があります。
- 教育の難易度:個人差があります。意欲的な人材であれば成長も早いといえます。
※採用コストの「0円」は自社サイトで募集したり知人から紹介されたりする場合を想定します。
※教育コストは、習得を目指すスキルの種類や個人のレベルにもよります。例えば、初心者からWebプログラマーを目指す方の場合、15万円(受講期間:1~3カ月)が目安になります。
※広告費などは2019年2月時点の目安です。
参考
プログラマー入門コース求職者と企業がマッチするために
優良企業への就職を希望される求職者の方へ
スキルは企業が採用で重視する要素ですが、その人が持つポテンシャルが評価されることもあります。現時点で何もスキルを持っていないからと言って、悲観する必要はありません。徐々にスキルを補強していけば良いのです。
キャリアに対するビジョンが明確で意欲的な方は、優良企業への就職も期待できます。将来のために現在何をしているのか、今後自分がどのようになりたいのかを採用担当者にアピールしましょう。優良企業は人材育成にも熱心です。研修などの教育体制が整っているかも就職先を決める重要なポイントとなります。
優秀な人材の確保を目指す採用担当者の方へ
即戦力となる優秀な人材を採用できれば理想ですが、売り手市場の今、採用活動にコストをかけても獲得が難しいのが現状です。したがって、ポテンシャルを持つ人材を採用して教育を行い、活躍してもらうという戦略で臨むと良いでしょう。
社員の研修方法には社員ごとに研修を行う個別研修と、複数の社員を集めて研修を行う集合研修(法人研修)がありますが、おすすめは集合研修です。既存社員、ポテンシャル採用した人材を対象に集合研修を実施することにより、社内人材の全体的な底上げを図ることができます。
おわりに
就職・転職市場は売り手市場であり、特にITとWebに関する仕事は注目度も高く、売り手市場の傾向が他の分野と比較して顕著です。求職する側、採用する側とも「良い仕事に就けるだろうか」「良い人材を確保できるだろうか」というのは最大の関心事でしょう。このようなときだからこそ、「自らITとWebについて基礎からしっかり学ぶ」「社員の学習意欲に応え、学習機会を提供する」ことが重要になってきます。
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