初心者が学ぶべき話題のプログラミング言語は?人気ランキング「TIOBE Index」に沿ってご紹介!
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- 2024/04/12
プログラミング言語の人気を測るひとつの指標が、検索結果数のランキングをチェックすることです。オランダのTIOBE Softwareは毎月のプログラミング言語のランキングと、年間で最も急速に人気が上昇したプログラミング言語をプログラミング言語大賞として発表しており、学ぶ言語を決める際の判断材料の1つとなります。
今回はTIOBE Indexのランキングをもとに、特に人気の高いプログラミング言語をピックアップし、特徴や将来性、学習のしやすさなどについてご紹介します。
今回紹介するTIOBE Indexは投票形式ではなく、検索数を集計してランキングにしたものです。具体的にみていきましょう!
目次
プログラミング言語ランキング「TIOBE Index」
TIOBE Indexとは
さまざまな企業や団体がプログラミング言語のランキングを発表していますが、注目度が高いランキングの1つが、TIOBE Index(TIOBE Programming Community Index)です。
TIOBE Indexは、ソフトウェアの品質管理サービスを提供するTIOBE Softwareによって毎月発表される指標です。GoogleやWikipedia、Amazonなどのサイトでどれくらい「言語名 プログラミング」という形で検索されているかを基にプログラミング言語をランク付けしています。
TIOBE Indexはそのプログラミング言語が利用されている割合を示すものではありませんが、どれだけ話題に上がっているかを示す指標と言えます。
なぜTIOBE Indexが注目されるのか
既にプログラマーとして活躍されている方にとっても、これから勉強しようと思っている初学者の方にとっても、プログラミング言語の選択は大切です。
難しい言語を選んで学んでいる途中で挫折したり、簡単に習得できる言語を学んだは良いものの仕事や案件が無い、または案件の報酬が低く割に合わない、などということがあると非常に勿体無いからです。
プログラミング言語の種類は数百に及び、さらに新しいプログラミング言語が次々と生まれています。そのため学ぶ言語を選ぶ際には悩んでしまいがちですが、難しく考えすぎず自分の目的に合わせて言語を選択しましょう。その上で似た特性を持つ言語で迷った場合には、ランキングを参考にしてみてはいかがでしょうか。
2024年2月版「TIOBE Index」ランキング
2024年順位 | 2023年順位(変化) | 言語名 |
---|---|---|
1位 | 1位 (=) | Python |
2位 | 2位 (=) | C |
3位 | 3位 (=) | C++ |
4位 | 4位 (=) | Java |
5位 | 5位 (=) | C# |
6位 | 7位 (↑1) | JavaScript |
7位 | 8位 (↑1) | SQL |
8位 | 11位(↑3) | Go |
9位 | 6位 (↓3) | Visual Basic |
10位 | 10位(=) | PHP |
【1位】Python
Python(パイソン)は1989年に開発された言語で、2018年以降急速に知名度を伸ばして来ました。Googleが開発に用いる3大言語の1つで、ニシキヘビという意味があります。
特徴としては以下の5つが挙げられます。
- コードが短くシンプルなため、初心者でも比較的容易に利用できる
- インタプリタ言語(*1)であるため、エラーなどを即座に発見できる
- ライブラリ(*2)やフレームワーク(*3)などの豊富な機能が備わっているため、幅広い分野で重宝されている
- OSS(*4)であるため、多くのボランティアが開発に携わっている
- GoogleやChromeなどのWebブラウザがあれば動作確認ができるため学習コストが低い
Pythonが注目されるようになったのは、AI(人工知能)やビッグデータへの活用です。生物の神経系を模したニューラルネットワークを応用した「ディープラーニング」や膨大な顧客データの分析などで利用されることが多く、期待度は高まっています。
(*1)インタプリタ言語:人が書いたプログラムを一行ずつ機械語に翻訳して実行する言語。実行速度は若干遅いが、一行ずつエラーがあるか否か確認することができ、修正が容易。
(対義語)コンパイラ言語:人が書いたプログラムを最後に一括して機械語に翻訳して実行する言語。全ての翻訳が完了するまでエラーがあるか否かがわからないためミスを見つけて修正するのが難しい。ただし実行速度は速い。
(*2)ライブラリ:よく利用されるコードや機能を切り出し、いつでも簡単に使えるようにまとめたもの。時間や手間の大幅な短縮になる。
(*3)フレームワーク:Webアプリやシステムの開発において必要な機能があらかじめまとめて用意された枠組み。開発の効率化とミス削減につながる。
(*4)OSS(Open Source Software):ソースコードが公開されており、誰でも無償または廉価で変更・再配布できるソフトウェア。
【2位】C
C言語は、1972年にUnixというOSを作るために生まれました。TIOBE Indexにおいては1980年代から常に1位か2位をキープしている、不動の人気を誇る言語です。
特徴としては以下の5つが挙げられます。
- 自由度・汎用性が高く、アマチュアからプロのエンジニアまで利用者層が幅広い
- コンパイラ言語であるため、実行速度が速い
- ライブラリやフレームワーク(Unityなど)が豊富
- 特定のOSやプロセッサに依存しないため、どんな環境でも開発できる
- 「C++」や「C#」のようにC言語から発展したプログラミング言語がある
また、C言語を習得するにはコンピュータを構成するメモリやCPUの知識が必要となるため、習得難易度は他の言語に比べて高くなっています。ですので初心者の方は他の言語から学ぶことをお勧めします。
【3位】C++
C++(シープラスプラス、シープラプラ、シープラ)は2位のC言語の拡張として開発されたプログラミング言語です。こちらもTIOBE Indexにおいて、1980年代から上位10位圏内をキープしている、人気の言語です。
特徴としては以下の4つが挙げられます。
- 自由度・汎用性が高い
- C言語に「オブジェクト指向(*5)」を持たせた言語である
- C言語と互換性があるため、C言語のスキルを活かせる
- コンパイラ言語であるため、実行速度が速い
C++もC言語と同様に機械には理解しやすく人には難解な言語であるため、習得の難易度が高いというデメリットがあるものの、書籍やインターネットから豊富に技術的な情報を手に入れることができます。
(*5)オブジェクト指向:プログラムの機能や役割を区別し、それぞれを部品(オブジェクト)として組み合わせる方法。
【4位】Java
Javaは、1995年にSun Microsystemsが開発したプログラミング言語です。2002年から2017年まで1位に君臨していたほどの人気を誇る言語です。 Python同様、Googleが開発に用いる3大言語の1つでAndroidアプリの主要な開発言語として利用されています。
特徴としては以下の2つが挙げられます。
- 汎用性が高く、特定のプラットフォームに依存しない
- サンドボックスモデルと呼ばれる高度なセキュリティの仕組みが採用されているため安全性が高い
業界や分野、用途によって使われるプログラミング言語は異なりますが、どこでも通用するプログラミング言語を学ぼうとすれば、Javaが選択肢の1つに入ってくるでしょう。
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C#(シーシャープ)はC++と同じく、2位のC言語から派生したプログラミング言語です。Michrosoft社が開発し、C++よりも簡単にオブジェクト指向プログラミングをすることができます。
特徴としては以下の3つが挙げられます。
- 「Unity」という3Dゲーム作成の統合環境に対応している
- Javaと文法が近いため、Javaを習得した後ならば楽に習得できる(逆も然り)
- 比較的初心者に易しくプログラミングしやすいが、自由度は低い
【6位】JavaScript
JavaScriptは、2002年以来上位10位圏内をキープしている人気の言語です。Webページの文書構造はHTML、デザインはCSS、そして動きを出すためにJavaScriptを使って書かれています。JavaScriptを利用することで、マウスでクリックしたときに表示を変化させるなど、動的なWebページの作成には欠かせないプログラミング言語です。
特徴としては以下の4つが挙げられます。
- Webページやブラウザゲームを制作できる
- 「Unity」による本格的な3Dゲーム開発も可能
- GoogleやChromeなどのWebブラウザがあれば動作確認ができるため学習コストが低い
- 比較的簡単にコードを記述できるため難易度が低く、初心者から上級者まで幅広く利用されている
このようにコストも難易度も低いため、初心者の方におすすめの言語です。Webサイトのユーザビリティが求められる現在、JavaScriptは高いニーズがあります。Web系に興味を持っている方はぜひマスターしたい言語です。
【7位】SQL
SQLはデータベース言語(*6)の中で最も普及している言語の1つです。
特徴としては以下の3つが挙げられます。
- ISO(国際標準化機構)で規格化されているため、SQLを学べば大半のデータベースで同じように利用できる
- データベース言語なのでプログラミング言語と比べるとできることの幅は狭い
- シンプルな命令文を一方的にデータベースに送る形でコードを書く
SQLの難易度としては、基礎的な書き方は簡単ですが、変数、IF文、For文などの応用的な書き方は難しいとされています。
【8位】Go
Goは、2009年にGoogleから発表された、近年人気の高いプログラミング言語です。
特徴としては以下の3つが挙げられます。
- コードの書き方が厳密に決まっているため記述がシンプル
- 並行処理・並列処理が可能
- コンパイラ言語であるため、実行速度が速い
GoはIoTやコンテナ技術など、将来性の高い分野で使われています。そのためエンジニアの需要は高く、Goエンジニアは職業としての期待値も高まっています。
【9位】Visual Basic
Visual Basic(ビジュアルベーシック)は、1991年にマイクロソフト社によって開発・提供されました。常にTIOBE Indexの上位にランクインしている、人気の衰えない言語です。
特徴としては以下の4つが挙げられます。
- 初心者向けに作られたBASICというプログラミング言語から派生したので、初心者にも易しい
- ソースコードを記述する必要がなく、直感的に操作できる
- 簡単な動作しかできないため、高度な技術が求められる分野には向いていない
- 開発のためにはVisual Studioをインストールする必要がある
【10位】PHP
PHPは、2002年以来上位10位圏内をキープしている人気の言語です。簡単なWebページからブラウザゲームまで幅広い開発ができるPHPは、Webサービスで広く使われています。
特徴としては以下の4つが挙げられます。
- オープンソースのスクリプト言語である
- 特別なアプリを用いなくても記述できるため手軽
- 簡単な記述で動作するため難易度は低い
- Webサイトをより良く見せるために使われることが多い
特別なアプリのインストールが不要で難易度も低いため、さまざまな企業で活躍できるようにJavaと併せて学習することをおすすめします。Webサイト開発を学ぶ際には、HTMLやJavaScriptの知識と併せて押さえておきたいプログラミング言語でもあります。WebデザイナーやECサイトの作成などに興味がある方は、学んでおくと良いでしょう。
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PHP記事一覧おわりに
今回はTIOBE Indexの上位10位にランクインしている人気の言語についてご紹介しました。
初心者の方にとってもプロのエンジニアにとっても、プログラミング言語の今後の動向は気になるものです。ぜひランキングを1つの指標として参考にしてみてください。
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