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構造化データのマックアップ実践編!vol.2

2015年4月13日

schema.org

前回記事では、検索エンジンの検索結果に表示されるリッチスニペットの話の流れから、文章に「属性」を与えるMicrodataについて解説をしました。 今回は、Microdataの解説中に出てきたitemtype="http://schema.org/Event"とは何を示しているものなのか、少しご紹介をしていきたいと思います。

Google、Yahoo!、Microsoftが共同で進めるイニシアチブ

そもそも、URLにも記されているschema.orgとはいったい何なのでしょうか。
schema.orgは、Google、Yahoo!、Microsoftの3社の共同で作られたセマンティックウェブを推進するための団体です。ご存知の通り、上記3社は検索大手の3社ですので、このschema.orgの活動は、それぞれの検索エンジンでさっそく導入されています。 その代表例が、このブログ記事のシリーズで紹介しているリッチスニペットなわけですね。ささくら先生の「工夫次第でアクセス数が増える!?スニペットとは vol.1」で紹介されていたレストラン、お店のレビューや、私の前回の記事の「リッチスニペットで使える「構造化データ」マークアップ実践 vol.1」で紹介をしましたイベント情報などは、schema.orgが定義している「属性の種類が載っている用語集」の中から該当用語を指定することで、検索エンジンに渡すことができるようになっています。

用語集の使用方法

では、schema.orgが定義している「用語集」とはなんなのでしょうか。それは、Webページの情報に詳細な情報を付与するための属性(情報の型)が書かれたものです。 たとえば、Webサイトに4月13日という日付が書かれていたとします。 それだけでも、それが日付を意味するということは分かりますが、それがイベントの日なのか誰かの誕生日なのか、はたまた2015年の4月13日なのか1995年のことなのかなど、詳細なことは分かりませんよね。
その詳細な情報を、定義するために、私たちWebサイトのクリエイターは、schema.orgが定義している用語集の中から、使用したい属性を参照し、itemtypeitempropの値に記述を行うのです。
たとえば、前回の例でも使用したイベント情報を例にとって、簡単に手順をご紹介しましょう。

  1. schema.org の一覧リストから、Eventを探し、Eventのページに移動します
  2. マイクロデータを埋め込みたいHTML内の要素に、itemtype属性とその値としてschema.orgのEventページのURLを記述します
  3. 各要素に itemprop属性を用いて、プロパティを指定します
<section itemscope itemtype="http://schema.org/Event">
  <h1 itemprop="name">Microdataセミナー</h1>
  <p itemprop="description">本セミナーでは、Microdataのマークアップ方法について解説します。</p>
  <time itemprop="startDate" content="2015-04-09T19:00">2015年4月9日 19:00</time>
</section>

イベント情報の場合には、schema.orgがhttp://schema.org/Event 内に用語を定義していますので、こちらを使用します。この例の場合には、セミナー情報を記載する要素の親要素となっているsection要素にitemtype属性を用いて、http://schema.org/Eventの使用を宣言しています。すべて解説が英語になってしまいますが、ぜひこのURLにアクセスしてみてください。そこには、Event関連で使用できるプロパティが紹介されています。イベントの開催場所やスケジュール、主催者情報など、付与できる属性は多岐に渡ります。 このプロパティ一覧から、適切なものを、それぞれのHTMLコードに指定していくことで、検索エンジンに詳細な情報を伝えることができるのです。

情報のマークアップの仕方は、前回の記事で紹介したMicrodataなどを使用していきます。マークアップ自体は、そこまで難しいものではないので、ぜひチャレンジをしてみてください。ちなみに、最近よく使われているのは「パンくずリスト」ですね。パンくずリストも検索結果のスニペットに表示されるようになっていますので、こちらもさっそく導入をしてみてください!

本ブログは、日本初Web専門スクールのインターネット・アカデミーの講師が運営するWebメディアです。 スクールの情報はもちろん、最新のWebデザイン・プログラミング・Webマーケティングについて役立つ情報をご紹介しています。

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現在、マサチューセッツ工科大学のW3C本部に在籍し、HTML開発とインターネット・アカデミーのカリキュラム開発を担当する。

海外支店責任者として、アメリカとインド、日本を行き来する。5年間、マサチューセッツ工科大学のW3C本部に在籍し、HTML開発と普及活動を行ってきた経歴を持つ。

日本の新宿校、渋谷校インストラクター。主にWebマー ケティングとクリエイティブ系の授業を担当。

バンガロール校インストラクター。デジタルマーケティング が専門分野。

Google認定Webマーケティング講座の企画・開発に携わる。「PHPカンファレンス2011」で講演。「PHP公式資格教科書」の執筆など

バンガロール校支店長。Webプロデューサー、インストラクター、エリアマネージャを経て、現在はグローバル展開のビジネスディベロップメントを担当。

「W3C"HTML5 Tour"」での講演や、インド校にてWebデザイナーおよびチーフインストラクターを勤めた経歴を持つ、人気キャリアプロデューサー。

フランスにあるW3CのEUホスト、ERCIM(欧州情報処理数学研究コンソーシアム)に常駐し、Webの研究を行うインド人インストラクター。Webマーケティングに精通している。

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