インターネット広告市場の規模と注目分野
2015年12月26日
企業の予算に合わせ、低コストで高い効果の広告が打てるのがインターネット広告の魅力であり、その市場規模は近年順調に成長しています。 しかし、内容を見てみると、インターネット広告市場の中でも、運用型広告やスマートフォン型広告の分野が特に大きく伸びていることがわかります。 今回は、インターネット広告市場の規模拡大について触れ、その具体的な内容についてご紹介します。
インターネット広告がテレビ広告をしのぐ日も近い
インターネットは今や、社会に欠かせないインフラです。 なにかわからないことがあったら「ネットで調べよう」が当たり前の時代になりました。 株式会社電通の発表によれば、2014年の日本の広告費は6兆1,522億円となり、前年比102.9%とプラスになっています。 消費税アップや円安などの懸念要素はあったものの、全体としてはプラスになりました。 さらに、インターネット広告費(媒体費+広告制作費)は初の一兆円超えとなり、1兆519億円(前年比112.1%)となりました。 市場規模第一位の地上波テレビが1兆8,347億円(同102.4%)なので、このままインターネット広告市場が二桁成長を続けた場合、10年後にはテレビ広告の市場規模とインターネット広告の市場規模が同額程度になる見通しです。 グラフを見ても、インターネット広告の市場が右肩上がりを続けているのがわかりますね。
今伸びている運用型広告とは
インターネット広告媒体費8,245億円(前年比114.5%)のうち、特に伸びているのが「運用型広告」費で5,106億円(同123.9%の成長)であり、広告費全体の約62%を占めています。運用型広告は、掲載先や入札単価などを変動させながら広告配信の運用を最適な費用対効果の高い状態に持っていくことができるのが特徴です。 たとえば、「地域や時間帯、入札額、ユーザー情報、配信先Webサイトのコンテンツ」など、より広告効果を高めるための設定を行うことができます。 この広告型のカテゴリーにはいくつかの種類があり、検索連動型の広告(リスティング広告)と、アドテクノロジーを活用して配信される広告(DSP広告など)があります。 (タイアップ広告、アフィリエイト広告などは、運用型広告には含まれません)
運用型広告のうち、アドテクノロジーを活用した広告に絞ってみてみると、株式会社サイバーエージェントの調査によれば、2014年の広告費は2,258億円(同141.1%)と予想されており、さらに成長が期待できる分野とも言えます。
スマートフォン広告市場の拡大
インターネット広告のうち、市場拡大が目覚ましいもう1つの分野が、スマートフォン広告の市場です。 株式会社サイバーエージェントの連結子会社である株式会社CyberZが、株式会社シード・プランニングと共同で行った調査によれば、2014年のスマートフォン広告市場規模は3,008億円(前年比162%)と、急激な拡大を見せています。 さらに、2015年のスマートフォン広告市場は3,903億円(同129.8%)と予想されています。
これは、2014年には日本国内におけるスマートフォン端末の普及率が過半数にも達し、ユーザーがインターネットを利用する際、パソコンからスマートフォンへとシフトしたことが背景にあります。 特に、ソーシャルメディア・動画・ゲームなどのコンテンツなどでは、スマートフォンからの利用がパソコンを上回るようになってきています。 また、スマートフォンの特性を活かした広告媒体や、広告フォーマットが登場し、広告商品の多様化が進んだため、広告主にとってスマートフォン広告が利用しやすくなったことも挙げられます。
インターネット広告の成長分野まとめ
インターネット広告市場が拡大しているといっても、特に成長幅の大きい分野があります。 その広告分野こそ、今マーケティング手法のトレンドであり、 力を入れるべき手法と言うことができます。 中でも、運用型広告やスマートフォン広告は、より効果的な宣伝につながるポイントですので、その分野の知識を抑える・もしくはそのキーワードに注目しておきましょう。
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