VRコンテンツ制作ことはじめ - ソフトウェア/テクノロジー編 -
2016年10月30日
前回の「VRコンテンツ制作ことはじめ - 360度カメラ編 -」に続き、今度は、VRコンテンツを制作するにあたり知っておくべきソフトウェアやテクノロジーをご紹介したいと思います。
Unity (ユニティー)
Unityは、Unity Technologies社が開発するゲーム開発エンジンです。ゲーム開発業界では、すでに有名と言いますか、トップシェアを誇るソフトウェアであるため、ソフトウェアの知名度自体は非常に高いです。VRコンテンツ開発というのは、ゲーム開発のノウハウがそのまま活かされるため、VRブームの波に乗り、Unityにも注目が集まっています。
Unityは、Unityで作られたゲームなどを「Made with Unity」というコンテンツ上で公開しています。最近では、「Pokemon Go」や「スーパーマリオラン」にもUnityが使われていたことが発表されて話題を呼んでいます。
Unityは、基本無料からスタートできるため、小さなゲーム開発会社でも導入してスタートしやすいという背景があり、スマホゲーム開発などでよく使われていました。ゲーム開発の基本的な操作が分かりやすく、導入ハードルが低いというのもゲーム開発市場の中で大きなシェアを持っている理由かもしれません。
また、開発時に使用するプログラム言語は、C#またはJavaScriptとなっていますが、基本的にはC#を使うことになります。
Unreal Engine (アンリアルエンジン)
Unreal Engineは、最新バージョンが4ということで、「UE4」と略されて表記されることもあります。UE4も、基本的にはUnityの類似ソフトウェアで、ゲームを開発するためのソフトウェアです。
UE4の一番の特徴は、フラフィックのレンダリングの質の高さです。Unityに関しては、複雑な設定をいろいろと重ね合わせて、綺麗なグラフィックを再現していくことになりますが、UE4に関して言えば、言い方はあれですが、てある程度適当に作ってもとても綺麗な仕上がりのグラフィックが出来上がります。
UE4には、マーケットプレイスという、個人がUE4で作ったオブジェクトなどを販売できる場所があります。Unityのアセットストアに比べると量は少ないのですが、高品質なアセットを購入できるのも特徴の一つです。写真に限りなく近い、ハイクオリティなコンテンツを制作したい時は、UE4を使うのがベターかもしれません。
WebVR
UnityとUE4という2大ゲームエンジンとは違い、WebVRは、名前の通り、Web技術を使ってVRコンテンツを制作していくというものです。もっと正確な表現をすると、WebVRは、あくまでもVRデバイスの動きや入力/出力を制御するためのAPIで、実際のコンテンツはWebGLを使って制作をしていきます。
HTML5が登場した時にも言われていたコンセプトですが、ブラウザベースのコンテンツを作れるようになるということは、ブラウザさえあれば、どんなデバイスでも一つのコンテンツで対応できるということになります。Oculus Riftだろうと、HTC Viveであろうと、Gear VR、Google Cardboardとデバイスに関係なく、それぞれブラウザを立ち上げれば、同じコンテンツが見れるようになるということです。もう少しVRが普及してくると、WebVRが担う役割というのも大きくなってくるのではないかと思います。
ちなみに、WebVRでのコンテンツ開発を行う上で、Mozillaが開発をしている「A-Frame」というWebVR向けのフレームワークを使うと便利です。このA-Frameを使うことで、HTMLの拡張タグでマークアップしていくと、WebVRに必要な設定をA-Frameが自動的に行ってくれるという優れものです。
おまけ
インターネット・アカデミーのインド校は、世界初のUnity認定トレーニングセンターの一つとして認定講座をスタートすることになりました。Unity自体が、まだ英語のカリキュラムしかサポートしていないため、インド校での実施が先行していますが、もし英語でもUnityを学んでみたいという方は、ぜひインド校までお越しください!
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