AI導入でマンション管理がどう変わる!?
2017年7月31日
近年では、サービス業を中心に慢性的な人手不足が起こっているといわれています。 マンションの管理人も他の業種と同じく深刻な人手不足に悩まされていますが、その実情はほとんど知られていません。 マンション管理事業を担う大京アステージは、こうした問題に対して、 「AI管理員」「AIコンシェルジュ」の年内開始を目指し、実証実験を行うことを明らかにしています。
その試みは、AIがマンションの住民の質問に答えるというもの。 時間帯を気にせず、質問できることで、管理人の負担削減を目指します。
人手不足のマンション管理人
総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によれば、東京の都心において、 持家、借家と問わず、およそ70.2%の住民がマンションのような共同住宅で生活しています。
参考
国土交通省「平成28年度 住宅経済関連データ」
このようにかなりの需要があることが読み取れますが、その一方で、地区によっては、常に管理人が不足している状況があります。 例えば、東京都の城西地区を中心に運営する大手の管理会社では、常におよそ15%程度の管理人が不足していると言われています。 それではなぜ、マンションの管理人不足が恒常的に叫ばれているのでしょうか。
そもそもマンションでは、管理組合が清掃やフロント業務を管理会社に委任する仕組みになっています。 慢性的な人手不足は、どうやら管理業務を担当する者の高齢化と、管理人への応募自体が減ったということが影響しているようです。 日本社会全体の風潮として、再雇用や定年延長が顕著となったため、マンション管理人に就く人が絶対的に減少したことが根本的な原因でしょう。 それに伴って、管理人の高齢化が生じたものと考えられます。事実、年々高齢者のマンション管理人への就業率が増加していることがわかります。
AIが居住者のクレームや要望に応対
大京アステージが提案する「AI管理員」「AIコンシェルジュ」に期待されることとは何でしょうか。 実用化に向けて開発の進む本サービスは、マンション管理人が別業務や外出で不在の際にも、 居住者や管理組合からの問い合わせに音声対話によって対応することができます。
マンション管理人にとって、住民からの要望やクレーム処理に追われることは少なくありませんが、 こうしたAIサービスの導入により、より効率的で効果的な対応の実現が期待されます。 これまで対応してきた要望やクレームの蓄積をもとにAIが居住者や管理会社の応対をするので、 例えばですが、管理しているマンション間で受けたクレームの対応方法を共有することができるようになるかもしれません。
期待されるAIの活躍
「AI管理員」「AIコンシェルジュ」では、マンション管理人の問い合わせ対応の負担を軽減するサービスですが、 清掃業務も重い負担であることも忘れてはなりません。今後AIに期待されるのはこうした業務でも管理人のサポートをすることです。 技術面からみて、こうしたAIの実現は不可能ではありませんが、マンションごとに形状が異なるなど、 管理会社と組合にAI導入する経済的な余裕があるかどうかを加味する必要があります。
マンション管理におけるAI導入を考察すると、従来のマンションの運営・経営の知識だけでなく、 AIの知識への比重も考慮する必要性が大いにあるでしょう。 AIに関心をお持ちになられた方はインターネット・アカデミーの無料体験レッスンにご来校ください。 これからのIT社会で生活する上で、役立つことを学習できるので、お気軽にお越しくださいね。
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