エンジニアとは何をする人?エンジニアの種類・仕事内容・適性をご紹介!
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- 2023/04/12
一昔前までは「エンジニア」というと、機械設計や電子デバイス開発のエキスパートという印象でしたが、最近では「システムエンジニア」や「インフラエンジニア」など、さまざまな種類のエンジニアが存在し、特にコンピューター関連のエンジニアが増えています。今回は、IT・Web業界で活躍するエンジニアの種類・仕事内容・適性についてご紹介します。
一口にエンジニアと言っても、様々な職種があります。注目を浴びている職種分類だからこそ、一つ一つの違いを把握して、興味のある分野を確認しましょう!
目次
そもそも「エンジニア」とは?
そもそもエンジニアとは、「工学(エンジニアリング)に関する専門的な知識やスキルを持った人材」を指す言葉で、日本では「技術者」とも呼ばれます。IT技術が進んだ現代では、インターネット関係のITの専門知識やスキルを備えた「ITエンジニア」が活躍しています。
現代社会を陰で支えている縁の下の力持ち、それがエンジニアです。エンジニアはIT業界を中心に不足しており、今後も社会で必要とされる職業であることは間違いないでしょう。
エンジニアの種類と仕事内容
一言でエンジニアといっても、実際にはさまざまな種類があります。そこで、代表的な10種類のエンジニアの仕事内容について見ていくことにします。
システムエンジニア
システムエンジニアは、コンピューターシステムの開発において、提案から設計・開発・テストまでの一連の流れに携わるエンジニアです。ソフトウェアエンジニアと呼ばれることもあります。基本的にはプログラミングはプログラマー、テストはテスターが行いますが、場合によってはエンジニアがプログラミングやテストに参加することもあります。
クライアントのシステム開発を担当するシステムエンジニアの場合、クライアントの要望をヒアリングして、要望を満たすことができるようなシステムを提案します。もちろん予算や納期の関係から、クライアントの要望をすべて実現できるとは限りません。最初は優先度の高い機能に絞ってシステムを構築し、運用する中で必要に応じて順次機能を追加していくなど、相手の状況に合わせた提案ができるかどうかが腕の見せ所です。
クライアントとシステムの機能や性能について合意したら、システムエンジニアはその内容を要件定義書にまとめます。そして、要件定義を実現するための設計書を作成し、設計書に基づいてプログラムを作成します。システムが完成したら、システムが正しく動作することをテストで確認して顧客に納品します。
システム開発には多くの人が関わるため、システムエンジニアにはコミュニケーションスキルが求められます。要件定義書や設計書などのドキュメントを作成する機会も多く、文章力やロジカルシンキングの力が欠かせません。プログラミングからデータベース、ネットワークまで、幅広く技術を習得しておくと良いでしょう。
システムエンジニアに関連する資格として、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、クライアントの業界に関連する資格(例:会計システムに携わるシステムエンジニアの場合、簿記資格)などがあります。
プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが制作した設計書(仕様書)をもとにプログラミングを行い、機能を実装していく仕事です。プログラミング(コーディング)だけを行う場合はコーダーと呼ぶこともあります。仕様書通りにプログラミングしてもシステムがうまく動かないこともあります。このようなときは仕様書の不備を見つけ、指摘することもプログラマーの重要な役割です。
プログラマーが対応するシステムや使用する言語により、アプリケーションプログラマー、Webプログラマー、制御・組み込みプログラマー、Javaプログラマー、PHPプログラマーなど専門によって細分化した職種名で呼ばれることもあります。
プログラマーに関連する資格は、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、プログラミング言語の資格(Oracle認定Java資格やPHP技術者認定試験)などです。
AIエンジニア
AIエンジニアとは、AIの開発に携わるエンジニアです。AIを活用したサービスやソフトウェア開発、機械学習やディープラーニングを用いたデータの分析など、業務内容は多岐にわたります。
また、この頃ニーズが急騰している職でもあり、公的な給付金なども充実していて、就職後も多額の報酬が得られるなど、今ホットなエンジニアといえます。
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IoTエンジニアは、IoT技術やIoT製品を利用したシステム開発を行う技術者のことです。あらゆるものがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)は、今急速に多くの業界で開発が進んでいる一方、専門的な技術と知識が求められるIoTエンジニアの不足が問題視されています。
IoT市場は2021年から2026年までに年間9%台の成長率が予想されるほど、今後さらなる規模拡大が確実視されている分野です。
IoTエンジニアに求められる知識は幅広く、ネットワークやセキュリティ、ハードウェア、アプリケーション開発などがあります。
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インフラエンジニアの「インフラ」とはインフラストラクチャー(infrastructure)の略で、「基盤」、「下部構造」といった意味があります。社会生活には欠かせない道路や電気、水道などを社会的インフラと呼ぶように、サーバー構築やネットワーク管理、クライアント端末の設定などのITインフラを担当するのがインフラエンジニアです。
インフラによっては24時間365日の安定稼働が求められることが多くありますが、それを支えているのはインフラエンジニアです。ITインフラの監視やメンテナンスもインフラエンジニアが対応します。もし障害が起きた場合は、即座に原因を特定して復旧作業を行います。
インフラエンジニアに関連する資格にCCNA、LPIC、ORACLE MASTERなどがあります。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ITインフラの中でも、特にネットワークシステムの設計や構築、運用や保守を専門的に行う職種です。ルーターやスイッチ、DNS、メール、ファイアウォールなど、ネットワークに関する知識と技術が必要です。
システムエンジニアからネットワークエンジニアにキャリアチェンジする方もいますが、ネットワークエンジニアもプログラミングなどの開発スキルが求められるため、システムエンジニアの経験を活かすことができます。
ネットワークエンジニアに関連する主な資格は、CCNA、ネットワークスペシャリスト試験などがあります。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、技術的な専門知識を活かして営業活動を行うエンジニアです。営業現場で活躍するセールスエンジニアはFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)と呼ばれることもあります。クライアントと打ち合わせを行い、システム導入を提案することが主な仕事のため、自社商品の専門的・技術的な知識と営業スキルの両方が求められます。専門知識の有無に関わらず、担当者の方に合わせて分かりやすく技術的知識を説明する能力が必要です。ここが一般の営業職と異なるところです。
セールスエンジニアのための専用資格はありませんが、システム開発を手掛ける会社のセールスエンジニアであれば、システムエンジニアやプログラミング関連の資格を取得すると良いでしょう。
Webエンジニア
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションなどの設計や開発、運用や保守を担当するエンジニアです。Webの知識は他のエンジニアにも必要ですが、Webエンジニアには特に専門性が求められる他、ネットワークやセキュリティー対策などの知識も必要です。
また、WebサイトやWebアプリケーションの開発ではユーザー視点を持つことが重要です。例えば、新しい技術を使ってWebサイトを制作しても、ユーザーのニーズとマッチしていなければ、新しい技術を利用する意味は少ないと言えます。ユーザー視点のサービスを提供できるように、Webエンジニアもマーケティングについて学んでおくと良いでしょう。
Webエンジニアが取得しておくと良い資格として、Webクリエイター能力認定試験やWeb検定 Webプロデューサー試験が挙げられます。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバーの設計や構築、また運用や保守などを専門に担当します。
サーバーの設計とは、クライアントの目的に合わせた最適なサーバー構成(サーバーの台数やスペックなど)を決めることです。サーバーに障害が起きてもサービスが提供できるようにする「冗長化(例:予備サーバーを用意しておく)」や、特定のサーバーに集中する負荷を分散させてサーバーダウンを防ぐ「負荷分散」などの考え方が大切になってきます。
サーバー構築では、OSやサーバーアプリケーションのインストールや設定、サーバーのサーバーラックへの固定やネットワークケーブルの配線を行います。運用マニュアルの作成や障害発生時の保守対応もサーバーエンジニアの業務です。
サーバーエンジニアに関連する資格として、LPIC、CCNAなどのシスコ技術者認定資格、マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)が挙げられます。
フロントエンドエンジニア、マークアップエンジニア
フロントエンドエンジニアとマークアップエンジニアは、まだ新しい職種で役割も似ているため、違いが分かりづらいかもしれません。企業によってフロントエンドエンジニアとマークアップエンジニアの仕事内容は変わってきますが、一般的には以下のような違いがあります。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアとは、Webサイトの閲覧や操作などのユーザーが直接見たり、触れたりする部分(フロントエンド)を開発するエンジニアのことです。フロントエンジニアはHTML、CSS、JavaScript、PHPなどによる、Webサイトのコーディングを担当します。
単に情報が書かれているだけの工夫のないWebサイトでは、リピーターを獲得することはできません。フロントエンジニアには、ユーザー視点に立ったWebサイト制作が求められます。スマートフォンやタブレットを使ってWebサイトを閲覧するユーザーも多いため、モバイル対応は必須です。
フロントエンドエンジニアに関連する資格は、Webクリエイター能力認定試験、HTML5プロフェッショナル認定資格などがあります。
マークアップエンジニア
マークアップエンジニアは、主にHTMLによるマークアップ(テキストデータにタグを埋め込んでWebページの文書構造を記述すること)を担当します。フロントエンドエンジニアはHTML以外の言語を用いるのに対して、マークアップエンジニアはHTMLに特化しています。単に仕様書通りにマークアップするのではなく、ユーザー視点でマークアップする必要があります。
マークアップエンジニアにはHTML、CSSのスキルとデザインセンスが必要です。また、Webマーケティングの知識をもとにSEOを考えたコーディングをすることも求められます。関連する資格はウェブデザイン技能検定やマイクロソフト認定資格プログラム(MCP)などです。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースを専門とするエンジニアとして、データベースの設計・開発や運用・保守を担当します。
図書館では本をジャンル、書名、著者名などで分類し、すぐに読みたい本を見つけることができるようにしています。これと同様に、大量のデータの中から必要なデータを必要なときに取り出すことができるよう、一定のルールでデータを格納したものがデータベースです。 最近はビジネスにおけるビッグデータ(大規模データ)の活用が注目されていますが、ビッグデータの処理にはデータベース技術が重要な役割を果たしています。
データベースエンジニアの場合、Oracle Database、Microsoft SQL Server、MySQL、PostgreSQLといったデータベース管理システム「DBMS(DataBase Management System)」に関する知識は欠かせません。関連資格には、データベーススペシャリストやORACLE MASTERがあります。
制御・組み込みエンジニア
制御・組み込みエンジニアとは、パソコンやコンピューターシステムではなく、家電製品や産業用機器などに組み込まれるソフトウェア(ファームウェア)の設計や開発を行うエンジニアです。携帯電話やスマートフォンのOSとして利用されるAndroidは、家電製品や産業用機器のOSとしても採用されるようになっています。ある自動車メーカーはAndroid搭載車の開発に着手しており、今後が期待されます。
制御・組み込みエンジニアに関係する資格には、エンベデッドシステムスペシャリスト試験やAndroid技術者認定試験があります。
おわりに
今回はエンジニアの種類や仕事内容についてご紹介しました。Web・IT分野は著しい進歩を遂げており、エンジニアの需要が高まっています。エンジニアとして活躍するためには常に勉強を続けていく必要がありますが、自分が携わった製品をクライアントに喜んでもらえたときは大きな喜びとやりがいを感じることができます。コンピューターに関心がある方は、エンジニアを目指されてはいかがでしょうか。
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